ウーマン村本が小泉元首相との対談で噛みつく「若干、イラッとしました」via Aera dot

東日本大震災が起こって、ちょうど8年が経つ11日、小泉純一郎元首相が、トークライブハウス「LOFT9 Shibuya」で著書『原発ゼロ、やればできる』(太田出版)の発売記念イベントを行った。対談相手にはお笑いコンビ「ウーマンラッシュアワー」の村本大輔を招き、休憩なしの120分間ノンストップの熱論で来場者をわかせた。

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だが、村本からの「原発ゼロというのは本当に可能なんでしょうか」という問いかけからヒートアップし、「可能ですよ」と即答した小泉元首相。

「54基の原発があって、40基ほどが稼働して、30%の電力を供給していた。11年3月11日、あの事故から13年9月まで2年半、日本の原発で動いたのはたった2基。13年9月から15年9月までの2年間、ゼロ。その間、北海道から鹿児島まで一日も停電は起きていない。ドイツはあの事故を見て、原発ゼロを宣言した。日本人はあの事故を目の当たりにしながら、原発ゼロにしていない。おかしいと思わない?」

 と語気を強めた。

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「経産省は安全と言っていたが、違うなと。日本は地震も多いし、津波もあるし、火山の噴火もある。科学技術の進歩は事故が起きたときのリスクと、恩恵やメリットを考えて発展してきた。『絶対に事故のない機械はありません』と言っておきながら、原発は安全だという。安全第一でしているという議論を信じていた」

 この発言に村本が「若干、イラッとしました」と噛み付いた。

「日本は民主主義だって言うけれど、フランスだったら大デモが起きますよ。でも、日本はどういうわけか防音施設の中で音を鳴らすみたいに音が消えていく。大きな声を出しても消えちゃう。(フランスは50%くらいが原発だと言うけれど)地震がないからじゃないですか。日本は地震大国なのに原発を作る(のはおかしい)って、なんで総理大臣のときの小泉さんはわからなかったんですか?」

 すると、小泉元首相は間を取りながら、こう答えた。

「原発は安全だって言っていたから。地震にも津波にも耐えられると、みんな信じていて、与野党も信じた」

 村本の追及は止まることなく、

「(震災後に)皆さん(政治家)、謝られたじゃないですか、当時の。じゃあどうしたら……。安倍さんじゃ無理ですよね。安倍さん“終わるの待ち”ですか?」

 と、現政府への不満をぶち上げる一幕もあった。

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自民党総裁選直前の昨年8月、安倍首相とゴルフをした際に「騙されるな」と忠告したことを明かした小泉元首相は、「いずれ自民党が動く。ドイツみたいに、原発ゼロになる」と断言。イベント後半は「やればできる」と繰り返した。一方、トークイベント来場者から、「(小泉元首相の声ですら)安倍さんには響かないのに、私たちの声で変わるのか?」など疑問の声も上がった。

 ちなみに、小泉元首相は対談相手の村本のことは「知らなかった!」とバッサリ。トークショーを快諾したのは、「村本さんのファンがたくさん来ると思ったから」と明かした。それにはこんな理由が。

「今日来る人は、村本さんの話は聞きたいけれど政治家の話を聞きたい人は少ないと思って。そういう層の人に聞いてもらいたいと思って、(イベントに)出ました。政治より他のことに関心がある人が現実として多いのではないかと。私の講演会に来てくれる人はもともと関心がある人ですから」

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また、村本から、「息子さんは? 原発推進派、“推進次郎”かもしれないけど」と迫られると、「はっはっはっ」と声を上げた。(AERA dot.編集部・福井しほ)

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