「インド」「米国」でも望み薄「原発ビジネス」の落日 via Huffington Post

安倍晋三首相(61)が相変わらず能天気なセールス外交を繰り返している。

12月12日、ニューデリーで行ったインド首相ナレンド ラ・モディ(65)との日印首脳会談で、両国政府は原子力協定を結ぶことで合意した。核拡散防止条約(NPT)未加盟のインドとの協定締結に内外から批判 の声が上がっていたが、安倍は「万が一核実験が行われたら日本からの協力は停止する」というモディとの”口約束”が抑止の担保になると釈明。一部のメディ アは「日印、原子力協定大筋合意 原発輸出に弾み」(同日付産経新聞大阪夕刊1面)などと報じたが、こちらも見当違いが甚だしい。インドへの原発輸出に企 業側は完全に腰が引けている。

インドでは、31年前の化学工場爆発事故で広がった国民の反企業感情がいまだに根強く、さらに原発建設候補地 では死者が出るほどの激しい反対運動が起きている。粉飾決算の衝撃が収まらない東芝をはじめ、日立製作所、三菱重工業の原発メーカー3社は世界の原発事業 の行き詰まりでただでさえ「厭戦ムード」が漂っており、「企業統治の難しいインドでの原発建設はリスクが高過ぎる」(大手重電メーカー関係者)との声が もっぱらなのだ。

「安倍さん、原発はいりません」

「よりによって被爆国である日本がインドの未加盟にお墨付きを与えたとなれば、NPT体制は一層有名無実化する」

ニューデリーに本拠を置く市民団体「核軍縮平和連合」の上席研究員、クマール・スンダラムは今春来日した際、合意間近の日印原子力協定についてこう批判した。

ス ンダラムによると、福島の原子力発電所事故(3.11)以来、インドでも反原発運動が広がっている。例えば、2011年初めに出力100万キロワット級の ロシア製加圧水型原子炉2基の建設工事が完了したインド最南端タミルナド州にあるクダンクラム原発。インドネシア・スマトラ沖地震(2004年)で巨大津 波に襲われた地域でもあり、3.11直後から稼働反対の声が一段と強まっていたのだが、そんな中で、2011年7月に1号機の試運転が強行されたため、反 対運動が一気に過熱。連日1万人以上が参加するデモが起き、ハンストも頻発した。

対応に苦慮した州政府は、同年9月に「住民の合意ができる まで稼働させない」と表明して事態を収拾したものの、その半年後に一転して稼働を許可したため、反対運動が再燃。翌2012年3月に、地元警察が各地から 集まっていた約190人の反原発活動家を一斉逮捕したのに続き、9月には警官隊がデモ行進をしていた住民に発砲、1人が死亡した。その後も住民の反対運動 は収まらず、同原発は完成から5年近く経った現在もいまだに稼働していない。

西部マハーラーシュトラ州のジャイタプール原発は仏アレバ製の 欧州加圧水型原子炉(EPR)を6基(合計出力990万キロワット)建設予定だが、ここでも激しいデモが続いている。2014年1月の安倍のインド訪問に 際し、現地に約3000人が集まり「安倍さん、あなたは歓迎しますが、原発はいりません」と書いた横断幕を掲げたことが広く報じられた。

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