規制委新委員の田中氏 適格性に言及せず via 東京新聞

原子力規制委員会の新委員への就任が国会で承認された田中知(さとる)東大大学院教授(64)が十三日、承認後初めて報道機関の取材に応じた。原発メーカーから寄付金を受けており、規制を担うにふさわしいかどうか適格性を問う質問が出たが「私からコメントすることはない。国会で議論されたこと」と述べるにとどまった。
 田中氏は日本原子力学会の元会長。電力会社や原発メーカーでつくる日本原子力産業協会の理事を二年前まで務め、民主党政権下で規制委が発足した当時の人選基準に抵触するとの批判が出る中、与党の賛成で承認された。
 東京電力の関連財団から報酬を得ていたほか、少なくとも二〇一一年までの四年間、原発メーカーから毎年計百十万円の寄付を受けていた。田中氏は「原子力の研究と教育に関与してきたことは確かだが、そこで得られた知識と経験を最大限生かしたい」と話した。
 規制委は、政治などからの高い独立性が求められるが、田中氏は「孤立しない独立性を保つことが重要」と、電力会社も含め意見を広く聴く姿勢を示した。

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