近年は戦争や原爆、原発事故による環境破壊をテーマにした「METAL RAIN(金属の雨)」シリーズの制作を続ける。アルミ板や鉛で表現した金属の雨が風景を貫く立体的な作品。毎年のように連作を発表しているうちに「3.11」が起きた。
「何代にもわたって培われてきた福島の大地が、原発事故で一瞬にして汚染された。自分の肉体はフクシマの土からできている。汗水たらして働いていた父親の姿を思い出すと、絶望的な怒りを感じる」。「3.11」後、METAL RAINシリーズは「フクシマ」の連作が続く。
清野さんは個展に「地殻変動をコントロールすることはできないが、誤った政治や科学の方向をチェックしコントロールすることは粘り強い努力によって可能であると信じたい」とメッセージを寄せた。チェルノブイリの子どもの目が、大人たちの選択をじっと見つめている。
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