東電「手回らず」 国会閉会中審査で謝罪と弁明 福島第一汚染水問題 via 朝日新聞

東京電力福島第一原発の放射能汚染水漏れ問題が27日、国会で初めて取り上げられた。東電の広瀬直己社長は汚染水への対応が後手に回ったことを認める一 方、安倍晋三首相の「コントロール」発言については足並みをそろえた。東電は同日、柏崎刈羽原発(新潟県)再稼働に向け適合審査を申請し、資金繰りにめど はついたが、汚染水対策にどの程度の資金がかかるのかは見通せず、経営状況は予断を許さない。

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一方、「状況はコントロールされている」「湾内の0・3平方キロメートルの範囲内で完全にブロックされている」といった首相発言を意識し、広瀬氏は「外 洋は(放射能が)かなり小さな数字になっている」と繰り返した。今井氏からは「国民は『コントロールされている』のかどうか、よく分からない」と突っ込ま れたが、「首相の発言は湾の外に影響が及ぶことは全然ないというご主張だ。私どもも全く同じ考えを持っている」と明言。部下の山下和彦フェロー(技術顧 問)の「コントロールできていない」という発言との食い違いを否定した。

質疑は7月21日投開票の参院選との関係にも及んだ。東電は7月19日に汚染水漏れ発生と判断したが、地元の漁業関係者に伝えて発表したのは同22日。 広瀬氏は「(19日は)生データで、漁業協同組合にもっていくのは無理だった。土日を挟んで月曜(22日)になった」。自民党に配慮したとの見方を否定し た。

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■凍土壁に課題、長期化必至

安倍政権は問題がこれ以上、深刻にならないよう火消しに躍起だ。今月3日に国費注入を柱とする対策を発表。19日には首相自ら福島第一原発を視察し、22日のテレビ番組で「総理大臣である私が世界に向かって約束した以上はちゃんとやっていく」と言い切った。

とはいえ、汚染水を完全に断つ妙案があるわけではない。凍土壁の工事には技術的な課題が残り、問題の長期化は避けられそうにない。政権が前面に出れば出るほど、国費負担がかさむという問題も生じる。

足元の自民党内からも疑問の声が上がり始めた。

「首相が『アンダーコントロール』と言っても、コントロールできていないことは東電が認めている」。27日、自民党の福島原発事故究明に関する小委員会 の会合後、村上誠一郎小委員長が声を上げた。凍土壁採用も批判し、「コンクリート壁で恒久的な対策をすべきだ」などとする提言を首相に届ける考えを示し た。

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■凍土壁に課題、長期化必至

安倍政権は問題がこれ以上、深刻にならないよう火消しに躍起だ。今月3日に国費注入を柱とする対策を発表。19日には首相自ら福島第一原発を視察し、22日のテレビ番組で「総理大臣である私が世界に向かって約束した以上はちゃんとやっていく」と言い切った。

とはいえ、汚染水を完全に断つ妙案があるわけではない。凍土壁の工事には技術的な課題が残り、問題の長期化は避けられそうにない。政権が前面に出れば出るほど、国費負担がかさむという問題も生じる。

足元の自民党内からも疑問の声が上がり始めた。

「首相が『アンダーコントロール』と言っても、コントロールできていないことは東電が認めている」。27日、自民党の福島原発事故究明に関する小委員会 の会合後、村上誠一郎小委員長が声を上げた。凍土壁採用も批判し、「コンクリート壁で恒久的な対策をすべきだ」などとする提言を首相に届ける考えを示し た。

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■汚染水リスクと対策案

◇新たなリスク <新たに必要となる対策>

・津波による海洋流出 <防潮堤の設置>

・移送配管からの漏れ <配管の多重化>

◇既にあるリスク <新たに必要となる対策>

・汚染地下水の海洋流出 <港湾内の海水の放射性物質除去>

・タンク内汚染水の流出 <微少な漏れの検出>

・汚染水の増加によるタンク不足 <トリチウムの除去>

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