若い世代に「故郷離れ」=避難長期化、遅れる除染-地域社会崩壊の危機・福島 via 時事ドットコム

東京電力福島第1原発事故から2年半がたっても、福島県沿岸部の8万4000人が避難を強いられている。8月には避難区域再編が完了したが、除染の遅れな どで住民帰還の見通しは立っていない。長引く避難生活は若い世代の「故郷離れ」を招き、地域社会が崩壊の危機にひんしている。
「地元に帰ろうとしているのは年寄りだけだ。昔を取り戻すのは難しい」。南相馬市小高区の荒れ果てた田んぼに囲まれた小さな神社で5日、行政区長連合会会長の山沢征さん(69)は、地震で崩れ落ちた灯籠や斜めに傾いた社殿を見ながらつぶやいた。
小高区は原発から半径20キロ圏内で、大半が避難指示解除準備区域。この日は地元住民10人が、神社の修繕策を話し合うため集まった。
大正時代に建てられたとされる神社は、震災前は老若男女の集いの場だった。秋に収穫を祝い、暮れにはみんなでしめ縄を編んで納めた。山沢さんは「ちょっとした出店が出て、酒を酌み交わした。地域社会の結び付きがあった」と振り返る。

修理費用は260万円。「カンパを募ろうにも、ばらばらに避難していて誰がどこにいるか分からない」「再建しても引き継ぐ若い者がおらん」。一同から諦めの声も上がった。
震災前に7万1000人を超えていた南相馬市の人口は、7月末現在6万5000人。20代、30代がいずれも1000人以上減り、19歳以下は2500人近く減った。「帰還の見通しは立たず、若い世代は別の土地で新しい生活を始めている」(山沢さん)という。

(略)

全町避難が続く双葉町が実施した住民意向調査では、70代より下の全ての世代で3割超が「戻りたいと思わない」と回答。「すぐにでも戻りたい」としたのは、いずれの世代も2割に満たず、20代以下で4.4%、30代は3.6%にとどまった。

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