東京電力福島第一原発で作業員の被ばく線量がごまかされていた。多重の下請け構造で、労働者の命や健康が脅かされている。国は事業者に対し、被ばく線量管理や偽装チェックを徹底すべきだ。
本末転倒の犯罪的行為だった。
東電の孫請け会社の役員が、作業員の線量計を放射線を下げる効果のある鉛カバーで覆い、実際の線量よりも低く見せ掛けようと命じた。労働安全衛生法はもちろん、刑法にも触れかねない。
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原発作業は、東電をトップに約四百社がピラミッドをつくる。プラントメーカー、子会社、孫請け、小規模事業者、一人親方…。下へ、下へと降ろされる間に手数料がピンハネされ、末端で働いているのは多くが立場の弱い日雇いの労働者だ。
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3・11事故で高線量の作業が増え、一人一人の被ばく線量を足しあげた「被ばく総線量」は、事故前の十六倍に跳ね上がっている。健康に対する不安は増すばかりである。
◇ 線量計に鉛板、東電下請けが指示 原発作業で被曝偽装 via 朝日新聞デジタル
◇福島第一元作業員「賃金、手当ピンハネ」 労働局に訴え「多重派遣」もvia 東京新聞