世界初、原発の見えなかったコストを解明する via 日経ビジネスonline

日本のエネルギー政策、ゼロから出発するための第一歩

(抜粋)

第1回は、原子力発電のコストについてである。

原子力発電については、原発事故の前から、国家が何らかのサポートをしないと成り立たないと言われていた。すなわち、電気料金には表れていないが、国家の負担として、国民が別の形(例えば税金)で負担している「隠れたコスト」があるのではないかという指摘である。

今回の委員会の委員の一人である大島堅一・立命館大学教授は、原発の発電コストを考える際に、国が負担している原発の立地自治体に支払われる立地法交付 金なども入れるべきとの主張を展開していた。しかし、これまでの政府や国際機関が行ってきた原発の発電コストの試算において、こうした「社会的なコスト」 といわれるコストを勘案した例は、世界的にみても見当たらない。

過去の試算より5割以上高い

今回の委員会の報告書では、こうした社会的なコストも含めて試算している。具体的には、原発のコストとしては、(1)原発の建設費用などの資本費、 (2)ウラン燃料などの燃料費、(3)人件費などの運転管理費といった一般的に発電原価といわれるコストに加えて、(4)事故リスクのコスト、(5)政策 経費も含めて試算した。

全文は世界初、原発の見えなかったコストを解明する

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