2号機「臨界」 情報開示さらに徹底を via 東京新聞

(抜粋)

最悪のシナリオを描けば、冷却水が沸騰したり、核燃料が露出したりすると、破損した原子炉から外部に大量の放射性物質がばらまかれる恐れが出てくる。

経済産業省原子力安全・保安院は「大規模な臨界が起きる可能性はほとんどない」「全体として安定した状態だ」とコメントしているが、本当に信用で きるのか。実はキセノン131は八月中旬にも検出されていたが、「原発事故当時のものだ」と軽視していたのだ。今回の結果は、原子炉がいまだ極めて不安定 な状態にあることを示すものだといってよい。

まず取り組むべきことは、原発周辺に住んでいた人々に事態を丁寧に説明することだ。緊急時避難準備区域が解除されてから、自宅に帰還している住民 たちがいる。原発に不安定な疑いが出た段階で、早めに手を打たないと、再び被ばくを広げる結果を招きかねない。日本のみならず、全世界が注視している問題 でもある。

原発の循環注水冷却システムが万全かどうか再点検も必要になる。水素爆発を起こした1号機や3号機でも「臨界」が起きている可能性も否定できず、さらに精緻な調査が求められよう。

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