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Tag Archives: 核兵器
An Open Letter to People of Japan from Concerned Peace Organizations and Citizens of the United States in Observance of the 75th Anniversary of the Atomic Bombings in Japan・核問題に憂慮する米国の市民ならびに米国の平和団体から日本の市民への公開書簡 —日本に対する原爆投下から75周年という節目を迎えて—via Manhattan Project for a Nuclear-Free World
[…] Although our government has not apologized officially for this war crime and crime against humanity, the members of our coalition would like to extend our deepest condolences to the atomic bomb survivors (Hibakusha) who have endured great mental and … Continue reading
外務省「原爆展変更を」 被団協に原発事故除外要求via東京新聞
全国の被爆者でつくる日本原水爆被害者団体協議会(被団協)が四月下旬から米ニューヨークの国連本部で開催予定の写真パネル展「原爆展」を巡って、外務省が展示内容の一部を変更するよう被団協側に要求していることが分かった。東京電力福島第一原発事故の概要を伝えるパネルが含まれていることを問題視し、変更されなければ後援しない可能性を示唆しているという。被団協は「表現の自由に触れる問題だ」と批判。識者も「圧力」と指摘する。 (木谷孝洋、関口克己) 原爆展は、五年に一度開かれる核拡散防止条約(NPT)再検討会議に合わせて四月二十七日から約一カ月間、国連本部のロビーで開く。被爆直後の広島、長崎の様子や被爆者の写真、核廃絶へのメッセージを約五十枚のパネルで伝える。 外務省が問題視するパネルは、福島とチェルノブイリの原発事故をテーマにした二枚。福島のパネルでは、東日本大震災で起きた事故の経緯や多くの避難者を出した影響、現在も敷地内でたまり続けている汚染水の現状などを紹介する。 今回の原爆展に向けて被団協は昨年十二月、外務省に後援申請を提出。後援決定の連絡がこないため、今年二月に被団協側が外務省に問い合わせたところ、「原発事故を扱った二枚のパネルが引っ掛かっている」と返答したという。 二〇一五年に開かれた前回の再検討会議に合わせた原爆展には、両原発をテーマにした内容も含まれたものの、外務省は後援。今回対応を一変させた。 被団協の木戸季市(すえいち)事務局長は「外務省の言い分は、展示内容がNPTが掲げる原子力の平和利用を妨げるというものだった。だが、福島やチェルノブイリのパネルを削除すると、核の被害や非人間性を訴えることが難しくなる」と指摘。後援がなくても内容を変えずに原爆展を開く方針だ。 […] 聖学院大の石川裕一郎教授(憲法)は「後援がなくても原爆展は開けるため、外務省の対応が憲法の表現の自由を侵害しているとは言い切れない」としつつも、「政府が望まない内容の展示は認めないという圧力になっている」と指摘。「外務省は対応を決めたら、その経緯を国民に明確に説明すべきだ」と話す。 全文
原発の核燃料で核兵器は作れる? 核をめぐるQ&A via 朝日新聞
渡辺志帆、小川裕介 (略) Q1 プルトニウムや濃縮ウランって何? (略) 実は天然ウランの成分は、核分裂しにくいウランが大半を占める。0.7%程度の核分裂しやすいウランを原発で燃やせるように濃度を3~5%に高めたのが低濃縮ウラン。濃度20%以上の高濃縮ウランは核兵器に使われ、広島型原爆「リトルボーイ」にも使用された。 核分裂しにくいウランも原子炉内で燃やせば、自然界には微量しか存在しないプルトニウムができる。核兵器に使われる可能性があるので、テロリストの手に渡ると非常に危険だ。長崎型原爆「ファットマン」に使用された。 (略) Q2 原発の発電量は減る?増える? (略) 先進国で原発の建設が減り、廃炉も増えるのに、IAEAの予測では、50年の原発の発電量は低成長モデルでも2兆8690億キロワット時とやや増え、東アジアなどで電力需要が伸びると想定する高成長モデルなら6兆280億キロワット時と2倍以上になる。ただ、天然ガスや再生可能エネルギーなどの伸びが上回るので、比率はそれぞれ5.6%と11.7%。全体の中での重要性は下がるか、わずかな伸びだ。 (略) Q3 原発から核爆弾の材料はできるの? 日本は原発の使用済み核燃料からプルトニウムを取り出し、現在、約46トンを保有する。これを理由に「日本は核武装を考えているのでは」と疑いの目を向ける国もある。本当に核兵器を作れるのだろうか。 日本の電力業界などは、日本が保有するプルトニウムは「原子炉級」であり、「兵器用に適さない」と主張してきた。プルトニウムの同位体(同じ元素で中性子の数が異なる)の中で、核分裂の連鎖反応を起こしやすいのがプルトニウム239。米政府などは、これが93%以上のものを「兵器級」、それほど高くないものを「原子炉級」などと分類している。 これに対し、「間違いなく作ることができる」と断言するのが、米国のNGO「憂慮する科学者同盟」のエドウィン・ライマン上級研究員。「原子炉級で核兵器を作れないと主張することは、核物質を厳重に守る理由を失いかねず、危険なウソだ」と指摘する。97年に米エネルギー省が発表した報告書も、「原子炉級プルトニウムでも、より高度の設計技術を用いればより大きな破壊力を持つ核兵器が生産可能」と結論づけた。 (略) 日本にも、プルトニウムや再処理技術の保持が潜在的な核抑止力になり得るとの主張は自民党内などに根強くあり、中国や韓国はたびたび懸念を示している。元原子力委員長代理の鈴木達治郎・長崎大教授は「核兵器を作らないのは意図の問題であって、技術の問題ではない。原子炉級プルトニウムだから約46トン持っていても問題ないというのは、説得力に欠ける」と指摘する。(渡辺志帆、小川裕介) 全文は原発の核燃料で核兵器は作れる? 核をめぐるQ&A
教皇、震災被災者と面会 核エネルギーからの転換訴える via 朝日新聞
来日中のローマ・カトリック教会トップ、フランシスコ教皇が25日、都内で東日本大震災の被災者と面会した。東京電力福島第一原発事故による避難者の「証言」を聞いた教皇は、演説の中で「将来のエネルギー源について、重大な決断がされなければならないだろう」と言及。事故の復興が進まない現状に触れ、エネルギーとして核を利用することからの転換を訴えた。 教皇は、原発事故によって「科学的、医学的な懸念に加え、社会の構造を立て直すという大きな課題が残った」と指摘。問題の解決が進まないことから、日本の司教団が、原子力の使用を続けることに懸念を示し、原発の廃止を求めていることに触れた。 その上で、「我々の時代は人間の発展を技術的進歩で測ろうとしてきた」とし、「このような技術中心主義が、しばしば人間や社会のあらゆる面を縮小させてきた」と述べた。最も重要なことは「立ち止まって、我々がどうありたいのか、批判的に見つめ直すことだ」と提言。「ただ自己中心的な決断をすることはできない。我々には将来の世代への責任があるということを、認識すべきだ」と訴えた。(河原田慎一) 菅長官「核抑止、安全保障の基礎」 被爆地の長崎と広島を24日に訪れたフランシスコ教皇が、演説の中で否定した核抑止力について、菅義偉官房長官は25日午前の記者会見で、「核抑止力を含めた抑止が、我が国の安全保障を確保していく上での基礎であることに変わりはない」と述べた。 教皇が米国の核の傘に入る日本を暗に批判したのに対し、日本政府として従来の方針を変えない姿勢を示したものだ。 […] 全文
核の傘の下で語る平和は偽善 広島訪問のローマ教皇 via 朝日新聞(Yahoo! ニュースJapan)
訪日中のフランシスコ教皇は24日午後、広島市の平和記念公園で、「平和の集い」に出席した。教皇は「戦争のために原子力を使用することは、犯罪以外の何物でもない」と指摘した。また、「核戦争の脅威で威嚇することに頼りながら、どうして平和を提案できるか」と述べ、名指しは避けながら、核抑止力を唱える国々を批判した。[…] 教皇は演説で、「核の傘」の下にいながら平和について語る「偽善」を、強い言葉で非難した。「最新鋭で強力な武器をつくりながら、なぜ平和について話せるのだろうか。差別と憎悪の演説で自らを正当化しながら、どうして平和を語れるだろうか」 戦争のために原子力を使用することを、「人類とその尊厳に反し、我々の未来のあらゆる可能性にも反する犯罪だ」と宣言。「次の世代の人々が『平和について話すだけで何も行動しなかった』として、我々の失態を裁くだろう」と警告した。さらに、60年代に核の抑止力を否定し、軍備撤廃を唱えた教皇ヨハネ23世が出した回勅(公的書簡)を引用し「真理と正義をもって築かれない平和は、単なる『言葉』に過ぎない」とも語った。 その上で、フランシスコ教皇は人々に三つの行動を呼びかけた。これからの世代に「二度と繰り返しません」と言い続けるために「記憶すること」。自分だけの利益を後回しにして、平和に向かって「ともに歩むこと」。そして、原爆と核実験、紛争の犠牲者の名の下に「戦争や兵器はもういらない」と叫び、平和を「守ること」。これらが「広島においてより一層強く、普遍的な意味を持つ」と強調した。(河原田慎一) 全文
(記者解説)ローマ法王来日 ナガサキからの発信 核と人類取材センター・田井中雅人 via 朝日新聞
・フランシスコ法王は長崎から核兵器の非倫理性を訴えるメッセージを発信する ・「神の摂理」でなく「人間のしわざ」、歴代法王は核兵器の正当性を否定してきた ・核兵器禁止条約推進のバチカンは、「使える核」開発のトランプ米政権とも対峙(たいじ)する ■胸打った少年の写真 ローマ・カトリック教会のフランシスコ法王(82)が24日、被爆地の長崎と広島を訪れる。法王の訪日は1981年の故ヨハネ・パウロ2世以来、38年ぶり2度目。被爆地からどんなメッセージを発するのだろうか。 (略) 長崎で被爆した森口貢(みつぎ)さん(83)は、少年を捜して来日したオダネル氏と交流した。オダネル氏は戦後、被爆の後遺症とみられる脊髄(せきずい)の痛みに苦しみながら、一貫して核兵器の非人道性を訴えた。しかし森口さんが昨年訪れた米国・ハンフォードの学校の校舎には、キノコ雲の絵が誇らしげに掲げられていた。ハンフォードは長崎原爆の材料となったプルトニウムが生産された原子炉があるところだ。森口さんは「キノコ雲の下で起きたことは、何も知られていない」と衝撃を受けた。 原爆は戦争を終わらせた「勝利の兵器」として語られ、犠牲者の中には、あの写真の少年のような子どもたちがいたことが伝えられていない。そう感じた。法王の長崎訪問に立ち会う森口さんは、「核兵器廃絶の強いメッセージを世界に発信してほしい」と願う。 法王は24日、長崎市の爆心地公園で核兵器に関するメッセージを発信し、県営球場でミサを行う。その後、広島市の平和記念公園を訪問する。 前田枢機卿によると、法王は「核兵器は使うのも造るのも倫理に反する」と訴えており、長崎から発信するメッセージでも、こうした核兵器の非倫理性を訴えるとみられる。 (略) ヨハネ・パウロ2世は81年に広島で、「戦争は人間のしわざです」と語り、核兵器廃絶を訴えた。これはカトリック信徒らに影響を与えたとされる。 米国による原爆投下で「東洋一の大聖堂」とうたわれた長崎の浦上天主堂が大破し、信徒8500人が犠牲になった。妻を亡くし、自らも被爆した医師で信徒代表の故・永井隆博士はそれでも、「原爆は神の摂理であり、犠牲者はいけにえだった」と唱えた。 戦後、連合国軍総司令部(GHQ)が原爆報道や出版を禁じる「プレス・コード」を敷くなか、この「浦上燔祭(はんさい)説」を盛り込んだ永井博士の代表作「長崎の鐘」は、旧日本軍の残虐行為をGHQがまとめた「マニラの悲劇」との抱き合わせを条件に出版が認められた経緯があり、米国の原爆投下責任を見えなくしたとの批判もある。 ヨハネ・パウロ2世の「人間のしわざ」発言を機に、「原爆は神のしわざではなかった」(故・片岡ツヨさん)と被爆体験を語り始めた信徒もいた。胎内被爆者の高見三明(みつあき)・カトリック長崎大司教(73)は「永井博士は神の摂理を説いて米国をゆるそうとしたかもしれないが、原爆投下は正当化できない。償いは終わっていない」と語る。 (略) 日本のカトリック信徒は約44万人だが、世界には約13億人。今回の法王訪日のテーマは「すべての命を守るため」。高見大司教は「長崎からのメッセージの影響力は大きい」と話す。 ■「原爆神話」抜け出すメッセージ期待 米国、根強い正当化「戦争を終わらせた」 米国立空軍博物館(オハイオ州)で7月、長崎に原爆を投下したB29爆撃機「ボックスカー」を見た。看板には「第2次世界大戦を終わらせた航空機」とある。戦争を早期終結させ、多数の米国人兵士の命を救ったという「原爆神話」を守ろうとする勢力が、いまも強いのだと感じた。 (略) トルーマン大統領図書館(ミズーリ州)の資料によると、原爆使用を後悔したことはないと正当化し続けたトルーマン氏も、実は多数の女性や子どもの命を奪ったことへの無念を手紙につづり、バチカンとの関係を心配していたと側近が日記で記していた。当時米国とバチカンの間には国交がなく、浦上天主堂を原爆で破壊したことへの懸念があったのかもしれない。 法王は核兵器の抑止力の正当性を明確に否定し、踏み込んだ発言を繰り返している。NPTが定める核軍縮の誠実交渉義務を無視するトランプ米政権が、ロシアとの中距離核戦力(INF)全廃条約から離脱し、低出力の「使える核兵器」の開発を進めるなど、冷戦回帰のような現状への危機感の表れとも言える。 原爆投下75年を前に、法王は浦上天主堂跡で見つかった「被爆マリア像」や米国から返還された「被爆十字架」も目にすることになりそうだ。その上で原爆神話から抜け出すためのメッセージを期待する。それが、米国の「核の傘」に依存し、核禁条約に背を向ける日本政府にも転換を促すきっかけとなってほしい。 全文は(記者解説)ローマ法王来日 ナガサキからの発信 核と人類取材センター・田井中雅人
1954ビキニ 被ばく漁船員の人生 岡村啓佐さんが写真集 過ち、繰り返させない via 西日本新聞
1954年、米国が太平洋・ビキニ環礁で行った一連の水爆実験で、マグロ漁船員らが被ばくした。その当事者や遺族を撮った写真集「NO NUKES ビキニの海は忘れない」が9月、日本自費出版文化賞の大賞を受賞。高知市の平和資料館副館長、岡村啓佐(けいすけ)さん(68)が、国から健康調査すらされず高齢になった証言者たちの表情を切り取った。日本や核保有国が核兵器禁止条約への批准に足踏みする中、顧みられなかった被害の実相を突き付ける。 収録したのは、水爆実験の周辺海域で操業していた高知、東京、神奈川、静岡在住の元漁船員や遺族ら50人。遺族は、乗組員時代の父や夫の遺影を手にレンズを見詰める。 〈食べるものを海水で洗い、汚染された魚を何も知らずに食べた。みんな放射能にやられて、帰ってきてから玄関で血を吐いて亡くなったとか、バタバタと若い仲間が亡くなっていった〉 〈結婚を約束し、出航時に見送ってくれた彼女はこの間一度も顔を見せることがなかった。(中略)差別の目に耐え切れず京都に逃げた〉 (略) 岡村さんは高知県の中学を卒業後、埼玉県の製本会社を経て73年、帰郷した。広島市で被爆した元軍属の伯父が手帳申請など被爆者支援をしており、岡村さんは医療事務の仕事の傍ら、伯父の活動に同行した。 戦後50年の95年、広島市の原水爆禁止世界大会で、被爆者の演説が会場にいた岡村さんの胸を突いた。「私たちに時間はない。若い人の力を貸してください」。自分には20代から趣味で始めたカメラがある。「被爆者を写真に残し伝えることが、僕にできる彼らの思いへの応え方だ」。4年後、高知県内の被爆者や水爆実験の被ばく者ら52人の写真集を完成させた。 (略) ビキニ水爆実験で、日本政府は第五福竜丸以外の被ばくした漁船の乗組員たちの健康調査や治療をせず、54年12月にマグロの検査と廃棄処分を打ち切った。翌月、日米両政府は米国が200万ドルの見舞金を支払うことで政治決着。しかし日本政府は2014年、それまで「ない」と説明していた調査資料の一部を開示した。それを機に、周辺海域で操業していた同県内の元漁船員や遺族は16年「資料を故意に隠し、被災船員への健康調査や治療、救済をせず、生命や生活に深刻な損害を与えた」として国を相手取り提訴した。 (略) つてを頼りにたどり着いた元漁船員の妻は「国が被ばくを隠さず早く検査していれば、夫を助けられたかもしれない…」と悔やんだ。夫は1976年に肝硬変と診断され、翌年にがんで死亡。40代だった。園児だった次男に、父親との思い出はない。被ばくとの因果関係は分からず、女性は「酒の飲ませ過ぎよ」という周囲の非難にも耐えた。岡村さんは「核がもたらした被害が闇に葬られたままでは、人の命をないがしろにする愚かな過ちが繰り返される」と確信した。 ビキニ事件の国賠訴訟の一審判決は原告の請求を退けたものの、元乗組員らの被ばくの事実を認定した。訴訟は高裁で係争中で、12月に判決が出る見通しだ。 (略) 写真集の制作を始めた昨年1月以降、少なくとも5人が他界した。岡村さんは彼らに残された時間と闘いながら「NO NUKES(核は要らない)」と訴える。世界中の人に見てもらうため、学生ボランティアらの力を借り英訳も併記した。2200円。購入は平和資料館・草の家=088(875)1275。(国崎万智) 全文は1954ビキニ 被ばく漁船員の人生 岡村啓佐さんが写真集 過ち、繰り返させない
復帰前の沖縄、核兵器1300発貯蔵 誤射や核攻撃命令も via 琉球新報
沖縄に新型の中距離弾道ミサイルが配備されれば、大量の核ミサイルが配備されて東西冷戦の最前線に置かれた、日本復帰前の時代と似た危険な状態に置かれる。復帰前、辺野古弾薬庫や嘉手納弾薬庫には、1300発もの核兵器が貯蔵されていた。1959年には、米軍那覇飛行場配備のミサイルが核弾頭を搭載したまま誤射を起こし、海に落下する事故が起きた。 (略) 沖縄の核兵器は日本復帰の際に撤去したとされるが、客観的に証明されていない。沖縄返還交渉の過程で日本政府は米国に非核三原則を保証する書簡を求めたのに対し、その条件として「核の確認や沖縄の貯蔵施設への査察をしないこと」を提示し、日本政府はこれを受諾している。 一方で当時の佐藤栄作首相はニクソン米大統領との間で有事の際には沖縄に核を持ち込めるという密約を結んだ。 2010年に当時の民主党政権は核密約は失効したとの認識を示したが、米国防総省の歴史記録書は「米国は危機の際にそれら(核)を再持ち込みする権利を維持した」と明記。米国にとって核持ち込みは「権利」として生きている。 (略) 安倍政権下で外務事務次官を務める秋葉剛男氏は駐米日本大使館の公使時代の09年、沖縄への核貯蔵施設建設に肯定的な姿勢を米国に示していた。今後、北朝鮮・中国脅威論を強調し、新型ミサイルの日本国内配備を肯定的に捉える意見が表面化する可能性もある。 全文は復帰前の沖縄、核兵器1300発貯蔵 誤射や核攻撃命令も
イランと米、核合意で応酬=韓国、原発処理水で注意喚起-IAEA総会 via Jiji.com
【ウィーン時事】国際原子力機関(IAEA)の年次総会が16日、ウィーンの本部で開幕した。 (略) イランのサレヒ原子力庁長官は、核合意での核開発制限を段階的に撤廃していることについて、米国の制裁に対抗するには「ほかに手段がない」と正当化。米国のペリー・エネルギー長官は「イランに最大限の圧力をかけ続ける」とのトランプ大統領の声明を紹介した。サウジアラビアの石油施設攻撃についても、イランの関与を主張し批判した。 福島原発の処理水の問題では、韓国は既にIAEAに環境への影響を懸念する書簡を送付して海洋への放出をけん制している。日本政府代表として参加した竹本直一・科学技術担当相は演説で、韓国の名指しは避けつつ、「科学的根拠がない批判」があると指摘。「公正で理性的な議論」を呼び掛けた。 全文はイランと米、核合意で応酬=韓国、原発処理水で注意喚起-IAEA総会
プルトニウムをため込みながら世界に非核化を訴える、日本の矛盾 via + Globe
「核の夢 二つの世界」連続インタビュー⑤日本は原発から出る使用済み核燃料を再処理してプルトニウムを取り出し、再び燃料にする核燃料サイクルを推進している。ただ、プルトニウムは核兵器の材料に使われるため、再処理に批判的な意見も少なくない。核兵器廃絶と同時に「脱原発」の立場をとる国際交流NGO「ピースボート」の川崎哲(あきら)共同代表(50)に、日本が大量に保有するプルトニウムの問題点を聞いた。(聞き手・構成=渡辺志帆) ――川崎さんは、2017年にノーベル平和賞を受賞した国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」の活動で知られています。ICANも「脱原発」の立場なのでしょうか。ICANは世界の500以上の団体が加盟し、原発に対する意見も様々だ。そのためICANは原発について賛否の立場を取っていない。ただ、ウラン採掘への反対運動から反核運動に発展したオーストラリアの団体は、核兵器も原発も、両方だめという立場。英国も、伝統的に反原発と反核運動の親和性が高い。私は「脱原発」を、ピースボートと個人の立場で訴えている。 ――なぜ川崎さんは原発に反対なのですか。原発の燃料に使うプルトニウムや濃縮ウランは「核兵器の材料」にもなる。つまり原爆につながる問題ということだ。 (略) ――日本が再処理したプルトニウムを国内外に約46トンを保有していることが問題になっています。日本だけが特別にプルトニウムをため込んでいる。他にプルトニウムを大量に保有している国は核保有国。それも褒められたことではないが、一応は理解できる。核兵器の材料なんだから。でも核兵器を持っていないし、「造らない」と言っているにもかかわらず、なぜ日本はプルトニウムをため込むのか。原発で消費する見通しもないのに。合理的な説明がつかない。 (略) また、保有プルトニウムのうち約9トンは国内にある。米国では核兵器と同じように武装して守られているというが、日本の防護体制はきわめて弱いし、テロ対策も不十分。そうした問題を早く解決しないといけない。 ――それでも日本がプルトニウムを手放さないのはなぜでしょうか。(核燃料サイクルを断念すると)中間貯蔵施設のある青森県が(国の約束に反して)最終処分場になるという「パンドラの箱」を開けたくないから、という説明もありうるが、疑問が残る。 (略) 私としては、「核兵器は非人道的である」と価値観を転換させた上で、「核技術も、危険で、恐ろしくて、悪いものである」というところへもっていきたい。――日本は「アプローチが違う」として核兵器禁止条約は批准していません。米国の「核の傘」に守られているという現実もありますが、日本にできることはありますか。核兵器禁止条約が発効した後、たとえ日本が批准していなくても、条約加盟を隠れ蓑にして核兵器開発を企てる国が現れないよう、検証方法の強化を提案することはできる。締約国会議に参加して、建設的な議論に参加することが期待されている。 全文はプルトニウムをため込みながら世界に非核化を訴える、日本の矛盾