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良薬と猛毒がブレンドされた判決~原発避難者北海道訴訟 3.10札幌地裁レポートvia レイバーネット

[…] そんな中、3月10日、原発避難者北海道訴訟の判決の日が来た。記録的暖冬を象徴するように、この日は雪ではなく雨。前日から2日続けて最高気温が10度を超えたが、これは札幌では4月中旬並みの暖かさだ。  午前10時、開廷。札幌地裁(武藤貴明裁判長)の判決は、不当判決が半分、完全勝訴が半分。「良薬と猛毒が半分ずつブレンドされた判決」との印象だ。 <参考資料>1.判決要旨 https://transportation.sakura.ne.jp/railfan/contents/jiji/genpatsu/temp/200310hokkaidohanketsu.pdf2.弁護団声明 https://transportation.sakura.ne.jp/railfan/contents/jiji/genpatsu/temp/200310hokkaidoseimei.pdf3.原告・弁護団記者会見(音声のみ) https://www.youtube.com/watch?v=890MFCD_5IE  ●賠償はほぼゼロ回答の不当判決  賠償部分については完全な「猛毒」といえる。77世帯、253人が求めた42億4千万円に対し、認められた賠償額は89名分のわずか5300万円にとどまった。請求額のわずか1%。統計学の世界なら「誤差の範囲」としてゼロにされてしまうような額でまったく話にもならない。  国による避難区域の指定範囲を妥当とし、区域外からの自主的避難についても合理性を認めながら、福島第1原発から大量の放射性物質が漏れ続けている状況を無視して、野田佳彦首相(当時)が一方的な「冷温停止宣言」をした2011年12月末までしか賠償を認めなかった。認容額は1人わずか30万円。こんな低額の賠償水準はこれまでの訴訟ではなかったことだ。損害賠償について、判決確定前でも支払いを受けることのできる「仮執行」が認められたが、大半の原告にとっては仮執行する金額もないのが実態である。  深刻なのは、避難当時の個別事情を考慮して、東京電力からこれを上回る賠償支払いを受けている原告がいることだ。このまま判決が確定した場合、東電から払いすぎた賠償の返納さえ求められかねない。民事訴訟の場合、仮執行は勝訴した側だけが持つ権利だ。「払いすぎた賠償額の返納を求める仮執行」を敗訴した東電が行うことは、さすがに民事訴訟の制度上無理だろう。しかし、このまま判決が確定すればそのようなおそれが現実になってしまう。  原告・弁護団からは口々に「不当判決」との怒りの声が上がった。原告・弁護団の記者会見は午後1時から始まったが、まだ判決から3時間しか経っていないのに、配られた弁護団声明には早くも「控訴」の文字があった。 ●北海道訴訟の大きな特徴~「全員一律賠償」の考え方 […] 空間放射線量や土壌中の放射性物質の量、土地・家屋の広さや資産価値、避難に至る経過、避難先での生活再建に要した経費、精神的苦痛の度合いなど、事情は原告ごとに異なるにもかかわらず、なぜこのような方法としたのか。「原告には様々な避難や生活再建の形がある。避難先で使える家財道具はできる限り買い換えずにそのまま使う人も、極力買い換える人もいる。原告ごとに個別に被害額を算定する従来のやり方では、家財道具の買い換えなどを極力減らして節約努力をした人ほど被害額が減り、賠償請求額も減ってしまう。まじめに節約努力をした人が損をしてしまう従来の損害賠償請求訴訟のあり方に一石を投じたいと考えた」と、原告側の島田度(わたる)弁護士は説明する。  こうした新しい考え方についても、札幌地裁は、原告ごとに個別に被害額を算定すればすむことだとして原告側の訴えを棄却した。記者会見では、この闘い方について問う質問も出たが、島田弁護士は「原告と弁護団で話し合って決めたもので、原告側の思いも込めたもの。間違いはないと思っている」と胸を張る。  ●国の「規制権限不行使」を厳しく断罪~長期評価の妥当性も認定  一方で、今回の判決は東電の責任はもちろん、国の責任も過去の判決以上に踏み込む形で全面的に認めた。政府の地震調査研究推進本部(地震本部)による三陸沖~房総沖地震に関する「長期評価」については、昨年9月の刑事訴訟(東京地裁)がまったく妥当性を認めなかったが、今回の判決では否定的見解を示す専門家が存在することも踏まえつつ、「専門家による十分な議論を経たもの」「一定の信頼性のある知見」として妥当であるとした上で、これを取り込んだ対策を採るべきであったと結論づけた。確たる根拠もないまま津波が福島第1原発の主要建屋の南側からしか襲来しないと決めつけ、南側に防潮堤を設置すれば足りるとした東電の主張を「単なるシミュレーションに過ぎない」とし、南側側面から東側全面を囲う防潮堤を設置していれば事故を回避できたとして、結果回避可能性についても完全に認めた。  判決は、こうした予見や結果回避が可能な対策を、国が原子炉等規制法に基づく技術基準適合命令を発することで東電に実施させるべきであったにもかかわらず、これを怠ったことは監督官庁としての「許容限度を逸脱」しており、違法と結論づけた。当時の監督官庁であった原子力安全・保安院の不作為、怠慢、規制権限不行使を厳しく断罪したといえる。国の責任をここまで全面的かつ明確に認めたことは、今後に向け大きな弾みになる。 ●「収束していないものはしていない」「自分の世代で決着つける」  原告たちはこの判決をどのように受け止めたのか。「自分が福島にとどまることで、福島が安全な場所だと思われると困る」として福島市から避難を決意し、判決直前も「二度と戻らないという覚悟を示すために海を渡ろうと考えた」と避難先に北海道を選んだ理由を語った中手聖一原告団長は「裁判所に気持ちを受け止めてもらったと思うが、賠償水準は不当であり、控訴審で闘う」と決意を述べた。伊達市から避難し、雇用促進住宅で長く避難者の取りまとめ役も務めてきた宍戸隆子原告団事務局長も「この裁判は私たちだけのものではない。声を上げられないでいる人たちにも勇気を与えるような控訴審を闘っていきたい」と早くも今後を見据える。  「提訴から判決まで長い時間がかかった。その間に他の各地方の判決が先行し、札幌は最後に近くなったが、子どもたちが成長してこの判決、闘いの持つ意味を理解できる年齢になった。長かったが、私たちにとっては必要な時間だったと思っている」(宍戸さん)との思いは、原告に共通のものだろう。「毎年3月のこの時期になると心がふわふわする」と、いまだに続く心の傷の深さを吐露する原告の姿もあった。原告ではないが、3.11を福島県で過ごした私自身、毎年3月になると浮き足立って眠れない夜もある。「心がふわふわする」という気持ちは痛いほど理解できる。福島県外から避難者を今なお支援してくれている、心ある人たちを前にしてはとても心苦しいが、この気持ちは3.11当時福島に住み、あの独特の空気感を体験した人にしかわからないだろう。 […] 全文

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原発“優等生”関電への不信、再稼働停滞に拍車も via The Sankei News

関西電力と原子力発電所立地との不健全な関係が14日、第三者委員会の報告で露呈した。関電は、東日本大震災発生後、原発7基が原子力規制委員会の安全審査をクリアし、うち4基が再稼働を果たすなど、「優等生」として原発の再稼働を牽引(けんいん)してきた。だが、関電による今回の不祥事は、地域住民との関係性を重視して推進してきた日本の原発全体への信用に悪影響を与えかねない。  電力業界は、収益改善と電気料金の引き下げには、原発が必要との立場だ。そのため、原発事故を起こした東京電力に代え、関電を先頭に立たせて原発再稼働を進めてきた。だが、関電自らが引き起こした問題で、たち行かなくなった。  そうした中、九州電力の池辺和弘社長が14日、業界団体の電気事業連合会の会長に就任した。4基を再稼働させた九電の経験を生かすための抜擢(ばってき)で、東電、関電、中部電力以外からの起用は初。ただ、国との交渉力など手腕は未知数だ。  東日本大震災後、電力各社は全国で、5原発9基の再稼働にこぎ着けた。それでも、10月下旬には、関電の大飯3号機、九電の玄海4号機の2基しか稼働しない事態となる。 九電は、川内原発1号機(鹿児島県薩摩川内市)の原子炉を16日に停止する。テロ対策で設置を義務付けられた「特定重大事故等対処施設」(特重施設)の完成が期限の17日に間に合わないためで、特重施設の完成遅れによる原発停止は全国初だ。  他の原発でも特重施設の工事が遅れており、川内2号機が5月20日、関電高浜原発3号機(福井県高浜町)は8月2日、高浜4号機も10月7日にそれぞれ停止予定だ。 原発1基が稼働しなければ、代替する石炭など火力発電の燃料調達代で、「1日およそ1億円」の損失ともいわれる。 […] 「(金品受領問題を)関電単体の問題として片づけたいが、そうなる保証はない。原子力は終わりかもしれない」  ある電力業界関係者は、関電の金品受領問題の深刻さをこう指摘する。

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原発事故 慰謝料訴訟 東電に7億円余の賠償命令 仙台高裁 via NHK Web News

福島第一 福島第一原発の事故で避難した住民への慰謝料が妥当かどうかが争われた裁判で、2審の仙台高等裁判所は「東京電力は平成20年の時点で事故の可能性を認識していた」と指摘したうえで、東京電力に1審より1億円余り多いおよそ7億3000万円の支払いを命じる判決を言い渡しました。原発事故の被害をめぐる集団訴訟の2審判決は初めてです。 この裁判は、福島県の双葉郡や南相馬市の住民など200人余りが原発事故でふるさとでの生活を奪われ、避難生活を強いられた慰謝料などとして東京電力に18億8000万円余りの支払いを求めたものです。 […] 12日の2審の判決で仙台高等裁判所の小林久起裁判長は「東京電力は平成20年に出た試算で大津波で事故が起きる可能性を認識していたにもかかわらず、津波対策工事を先送りしてきた中で事故が発生した。対応の不十分さは痛恨の極みと言わざるをえない」と指摘しました。 そのうえで「住民は地域の人間関係を断たれるなど極めて大きな精神的苦痛を受けた」として、原告のうち146人への賠償額を増やし、1審よりもおよそ1億2000万円多い、合わせておよそ7億3000万円の賠償を命じました。 原告団などによりますと、原発事故の被害をめぐる集団訴訟で2審の高等裁判所の判決が出たのは初めてです。 全国では東電に加えて国も相手取って原発事故の責任を問う集団訴訟が起こされ、責任の有無について地裁の判断が分かれていて、今後言い渡される高裁の判決が注目されています。 原告団から歓声と拍手 判決が出ると、原告の代理人の弁護士らが裁判所の前で「勝訴・原判決を克服」などと書かれた紙を掲げ、集まった原告や支援者たちから歓声と拍手がわき起こりました。 原告団の早川篤雄団長は「裁判官の良識を信じて訴えてきたことが認められ、想像以上の良心的な判決をいただいた」と涙ながらに話していました。 弁護団の共同代表を務める小野寺利孝弁護士は「東京電力の悪質性を正面から認め、ふるさとを失うという被害者の苦しみに応える極めて画期的な判決だ。東京電力にはこの判決を真摯(しんし)に受け止め、上告せずに早期に解決することを求めたい」と話していました。 全文

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原発が壊れる…前双葉町長「日本は信用できなかった」 via 朝日新聞

4日に避難指示の一部が初めて解除された双葉町。原発事故で全町避難を強いられ、被災自治体で唯一、役場を県外へ移した。事故直後の状況や県外避難を決めた時、トップは何を考えていたのか。井戸川克隆・前町長(73)に振り返ってもらった。  3月11日の午前中は双葉中学の卒業式に出ていた。その後、双葉地方広域市町村圏組合の事務局に行き、車に乗り込んで50メートルほど走った時、大地震が来た。すごい揺れで車が跳ね上がりそうだった。  災害対策本部を開くため、至急役場に向かった。国道6号が混んでいたので裏道を通ったが、その後の津波で流された場所なので、あと10分遅れていたら津波に巻き込まれていた。 […] 全文

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原発避難、二審は東電の賠償増額 via Kyodo

初の控訴審判決、仙台高裁 東京電力福島第1原発事故で避難指示を受けた住民ら216人が、ふるさとを奪われたなどとして、東電に損害賠償を求めた訴訟の控訴審で、仙台高裁は12日、東電に支払いを命じた一審福島地裁いわき支部判決を変更し、賠償額を計約1億5千万円増額する判決を言い渡した。全国で約30ある同種訴訟で初めての控訴審判決。  判決理由で小林久起裁判長は「東電は2008年4月ごろには、福島第1原発に敷地の高さを超える津波が到来し、原子炉を安全に停止する機能を喪失する可能性があると認識していた」と指摘した。 […] 全文

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声明:福島第一原発事故から9年~「オリンピック」で覆い隠してはならない被害の実態 via FoE Japan

「見えない化」される被害2011年3月11日に発生した東日本大震災とそれに続く東電福島第一原発事故から9年が経過しました。しかし、まだ事故は継続しています。広範囲におよぶ放射能汚染が生じ、自然のめぐみとともにあった人々の暮らしは大きな打撃を受けました。原発事故は多くのものを奪いました。生業、生きがい、コミュニティ、友人や隣人と過ごすかけがえのない時間、平穏な日常…。いわば、人が人として生きてきた基盤が失われてしまったのです。「原発はすべてものを奪った。俺らだって今も山には入れない。家にはやっぱり子ども達がいてよ、子ども達と一緒に山に行ってよ、そんで山の物を採ったりよ、いろいろ教えたりそれが当たり前だったから。そんな事、いまは何にもできないから」。飯舘村の元酪農家で、今はそばの栽培に取り組む長谷川健一さんはこう語ります。一方で、「復興」「オリンピック」のかけ声のもとに、放射能汚染や被害の実態が「見えない化」され、健康被害や不安を口にできない空気が醸成されています。「福島は今、オリンピックが最大限に利用され、未だに続く事故の被害や避難者が抱える問題を、うまく可視化できなくしようとしています」と三春町に住む武藤類子さんは指摘します。 避難指示解除と聖火リレー避難指示はどんどん解除されています。3月4日には帰還困難区域の常磐線双葉駅(双葉町)の周辺、5日には大野駅(大熊町)の周辺、10日には、夜ノ森駅(富岡町)の周辺の避難指示が解除されました。3月15日には常磐線が開通し、3月末には聖火リレーが今回解除された地域を通過します。福島県の調査によれば、聖火リレーのコース上や沿道で、毎時0.46マイクロシーベルト(郡山市)、0.77マイクロシーベルト(飯舘村)など、除染基準である毎時0.23マイクロシーベルトをはるかに上回る放射線量が観測されています。また、「ちくりん舎」および「ふくいち周辺環境放射線モニタリングプロジェクト」が、聖火リレー・コースおよびその周辺69か所で行った調査によると、全調査地点中62%で、毎時0.23マイクロシーベルトを上回り、7か所で100万Bq/m2を超える高い土壌汚染を示す地点がありました。これらの地域はすでに避難指示が解除され、人が居住している場所でもあります。あまりに被ばく防護が軽視されているのではないでしょうか。 「これが本当の“復興”?」相次いで避難指示が解除されても、帰還はなかなか進みません。旧避難指示区域の居住率は3割以下にとどまります(復興関連事業の企業関係者、廃炉・除染関係の作業員などを含む)。若い世代が帰還せず、高齢者の1~2人世帯が点在する地域が多い状況です。「近所では次々に家が取り壊されている。もともとのコミュニティの形は跡形もない。これが本当に“復興”なのか」と富岡町に帰還した91歳の男性は語ります。それにもかかわらず、避難者向けの住宅提供などの支援は相次いで打ち切られています。2020年3月には、双葉町と大熊町を除く帰還困難区域からの避難者に対する住宅の無償提供が終了します。対象となる2,274世帯のうち、211世帯については4月以降の住宅確保の見通しはたっていません。福島県が事故当時18歳以下だった人たちに対して定期的におこなう甲状腺検査では、甲状腺がんまたは疑いと診断された人の数は237人、うち手術してがんと確定したのは186人にのぼっています(2020年2月13日までの公表資料による)。しかし、多くのもれがあることがわかっており、甲状腺がんの数や症例は、必ずしもあきらかではありません。福島県が設置した委員会は、一巡目二巡目の検査の結果について「罹患統計などから推定される有病数に比べて数十倍のオーダーで多い」とした上で「事故の影響は考えづらい」などとしています。甲状腺がんが多く見出されている理由として、一部の専門家たちは「過剰診断論」を唱えていますが、手術を行った医師は、多くの患者にリンパ節転移や周辺組織への広がりがみられたとし、いずれも手術が必要な症例であったと述べています。 汚染土の再利用と汚染水の海洋放出除染で発生した汚染土もまた、「見えない化」されようとしています。環境省は1,400万m3とされている汚染土を公共事業や農地造成に「再利用」する方針を打ち出しました。環境省はこの4月から再利用のための施行規則を運用しようといています。しかし、情報公開や住民への説明が十分行われるのか定かではありません。各地で住民たちが反対しています。福島県二本松市の農道でおこなわれるはずだった実証事業は、住民の猛反対で中止されました。環境省は、南相馬市小高区の常磐自動車道の4車線化の盛り土に汚染土を使う実証事業を計画していますが、地元行政区の区長たちが全員反対している状況です。福島第一原発のサイトでは、多核種除去装置(ALPS)で処理した汚染水が増え続けています。タンクはすでに960基で、貯蔵されている処理水は116万m3以上となりました。 これに関しては、大型タンクによる陸上保管やモルタル固化による保管、敷地の拡張などが提案されていたのにもかかわらず、汚染水の取り扱いについて検討を行っていた政府の委員会は、そうした提案を十分検討しないまま、海洋などへの放出が現実的な選択肢だとする報告書をまとめました。 被害者を中心に据えた復興へ現在、除染やインフラ、ニーズが定かではないスポーツ施設や道路などに多額の予算がふりわけられています。一方で、避難者への住宅提供などの支援は打ち切られ、除染以外の被ばく対策はほとんど行われておらず、保養も民間団体が細々と行っているにすぎません。「復興」の名のもとに、避難者「数」を減らし、被ばく影響を否定することによって、原発事故被害者はむしろ追いつめられています。私たちは、日本政府に対して、現在の被害を直視し、原発事故被害者全員への完全な賠償と、被害者の生活再建と尊厳を取り戻す真の復興のための政策を実施することを求めます。私たちはまた、世界中の人たちと手をとりあって、原発事故の惨禍を二度と繰り返さないために、被害者とともに立ち、原発も核もない平和な世界に向けて、歩みを進めたいと思います。以 上国際環境NGO FoE Japan〒173-0037 東京都板橋区小茂根1-21-9TEL: 03-6909-5983  / FAX: 03-6909-5986 原文とビデオ

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福島20代女性の叫び「私の甲状腺がんの原因が知りたい」via 女性自身

「私が甲状腺がんになったのは、“被ばく”の影響ではないと言われています。甲状腺がんは遺伝性のものが多いといわれますが、家族には甲状腺がんにかかった者はおりません」 そう思いを明かすのは、福島県郡山市出身で、現在は都内で暮らす佐藤彩香さん(仮名・24)。 11年3月11日に起きた福島第一原発事故。あれから9年。時間がたてばたつほど、佐藤さんの疑念は膨らむ。 「専門家が集まって、甲状腺検査について議論する福島県の“検討委員会”というものがあります。19年6月に、事故前より数十倍多く見つかっていることを認めながらも、〈現時点において甲状腺がんと放射線被ばくの関連は認められない〉と発表しました。検査も縮小の方向に向かっています。がんがこんなに多く見つかっているのは、何の影響なのか、うやむやにしないでほしい」 (略) 現在4巡目の検査を実施中だが、これまでに合計237人(悪性ないし悪性疑い含む)の甲状腺がんが見つかっている。(うち手術済みは187人で1人が良性) 佐藤さんは、福島第一原発が爆発した3月12日を、こうふりかえる。 「事故当時は中学3年生でした。あの地震で祖母の自宅が全壊して、近くの空き家に引っ越すことになったので、私も外で作業を手伝っていたんです。雨にも打たれてしまいました。その日以降も、給水車に並んだり進学する高校の制服を取りに行ったり。それで被ばくしてしまったんじゃないかと」 「県の甲状腺検査を初めて受けたのは、高校2年生のとき。特に問題のないA1判定でした。大学1年生の5月に検査を受けたときは、5ミリ程度の結節が見つかってB判定に。そのあと、二次検査を受けて、がんの告知を受けたのは半年たった11月頃でした」 検査を受けた福島県立医大の医師から、こう説明された。 「あなたの腫瘍は、気管に近いところにある。腫瘍が大きくなって気管にくっついたら、全身にがん細胞がまわってしまうリスクがある。早めに手術したほうがいい」 告知の時点で、腫瘍は8ミリ。5月に検査したときより3ミリ大きくなっていたという。 「気になってチェルノブイリ原発事故のことを調べたら、被ばくの影響で甲状腺がんになると、腫瘍が大きくなるスピードが早いと」 佐藤さんの場合は、告知を受けた半年後に、都内の専門病院で手術を受け、いまは元気だ。 小児甲状腺がんの患者をサポートする「あじさいの会」の代表で、原発事故のあと甲状腺検査も行なっている内科医の牛山元美氏は、福島県の検討委員会の論調に異を唱える。 「検討委員会は、被ばくの影響ではないという理由のひとつに、〈チェルノブイリでは事故当時5歳以下の子どもに甲状腺がんが増えたが、福島は10代に多い〉ことを根拠に挙げています。そう結論付けるなら正確な統計データが必須ですが、県は甲状腺がん患者の人数すら正確に把握しようとしていない。実際、私が相談を受けている患者さんの中には、少なくとも事故当時4歳だった方が2人いますが、発表されている人数には入っていません。これは県もわかっています」 さらに、福島県立医大の医師で、小児甲状腺がんの手術のほとんどを行なっている鈴木眞一氏も、2月3日に開催された国際シンポジウムの講演で、県の発表より19例も多い症例数を発表している。 つまり、少なくとも県発表の237人(悪性ないし悪性疑い)より患者数は19人多いということになる。 このように患者が増えていることについて、専門家の間では、「もっと年をとってから見つかるがんを、検査することで先に見つけてしまう“スクリーニング効果”だ」とか「一生ほうっておいても害がないがんを見つけて不要な手術する“過剰診断”だ」という声もある。 しかし、福島県で子どもの被ばく回避の権利の確認を求める“脱被ばく子ども裁判”の弁護士、井戸謙一氏は、「スクリーニング効果や過剰診断では説明がつかない」と反論する。 「2月14日に行なわれた裁判で、約180例の小児甲状腺がんの摘出手術を執刀した鈴木眞一氏が証言台に立ち、〈放射線の影響ではなく、検査したから見つかるスクリーニング効果だ〉と証言しました。しかし一方で、〈これまで行なった手術は適切で“過剰診断”ではない〉とも」 検査したからがんが見つかったが、そのがんは、ほうっておくと問題があるので手術は適切だと、執刀医師自らが、矛盾した証言を残しているのだ。 (略) 担当の県民健康調査課に問い合わせると、「新コロナウィルスの対応で忙しく、しばらくの間コメントできない」との返答だった。 佐藤さんは、最後にこう述べた。 「とにかく、がんの原因がなんなのか知りたい。国策として原発を進めてきた責任があるのですから、政府が本気で調査して世界にもデータを公開していく必要があると思います」 まずは、正確な患者数を把握できる体制づくりが必要だろう。 (取材・文:和田珠輝) 全文は福島20代女性の叫び「私の甲状腺がんの原因が知りたい」

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福島第一原発事故集団訴訟 国と東電に賠償命じる判決 札幌地裁 via NHK News Web

2020年3月10日 16時44分 […] 裁判では、国が大規模な津波を予測できたかどうかや、東京電力がこれまで支払った慰謝料の額が適正だったかどうかなどが争われました。 10日の判決で、札幌地方裁判所の武藤貴明裁判長は「政府の地震調査研究推進本部が、地震の長期評価を公表した平成14年の時点で、国は津波の到来を予測することができた。その後、遅くとも平成18年までに防潮堤の設置や、非常用電源の浸水対策などを東京電力に命じていれば原発事故は避けられた」と指摘しました。 そのうえで「国の規制権限の不行使と東京電力の津波対策の不備が相まって事故が起きた」として、国と東京電力に対し、原告のうち89人に総額5290万円余りを賠償するよう命じました。 原告の大半は、国が賠償の指針で定めた「自主的避難等対象区域」に住んでいた人で、10日の判決はこの区域から避難した人の慰謝料について、妊婦などの例外を除き、国の指針を上回る30万円としたうえで、これまで東京電力が支払った金額との差額を賠償額と認定しました。 国と東京電力に対する集団訴訟の判決は11件目で、1審で国の責任が認められたのは7件目です。 一方で、今回の判決では原告らが求めていた慰謝料など一律1650万円の請求は退けられ、原告側は控訴する方針を明らかにしました。 原告団長「国の責任認めたことは歓迎」 判決について、福島市から札幌市に避難した原告団長の中手聖一さんは「国に事故の責任があったと裁判所が認めたことは歓迎したい。ただ、認定された賠償額を見るかぎり、避難者の実態は理解してもらえなかったと思う」と話していました。 東京電力「判決内容を精査し対応検討」 判決を受けて、東京電力は「原発事故で福島県民の皆様をはじめ、広く社会の皆様に大変なご迷惑とご心配をおかけし、改めて心からおわび申し上げます。判決については今後、内容を精査し、対応を検討して参ります」とコメントしています。 原子力規制庁「国の主張 理解得られなかった」 判決について、原子力規制庁の関雅之広報室長は「国の主張について裁判所の十分な理解が得られなかったものと考えている。いずれにせよ原子力規制委員会としては、原発事故を踏まえて策定された新規制基準への適合性審査を厳格に進めていくことにより適切な規制を行っていく」とコメントしています。 原告団「一定の評価」 判決のあと、原告団が札幌市内で会見を開き、代理人の1人の岩本勝彦弁護士は「国の責任を厳しく、明確に認めた点は一定の評価ができる。ただ私たちが求めているのは損害に対する賠償だ。今回の賠償額はこれまでの判決と同程度か、もしくはそれより低く、受け入れられない」として控訴する方針を明らかにしました。 また福島市から札幌市に避難した原告団長の中手聖一さんは「判決で厳しく断罪してもらったことはありがたい。国と東京電力は判決を受け止め、しっかり反省してほしい。2審では今なお続く被害の実態を訴えていきたい」と話しました。 全文

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福島第一原発の汚染処理水の海洋放出の知られざるリスク「サンデーモーニング」が指摘した“不都合な真実” via Yahoo!Japan ニュース

[…] タンクに貯蔵された処理水の汚染度には「大きなバラつき」がある  1000基のタンクのうち「J1−D」と呼ばれる9基のタンク群の中にある処理水は、ストロンチウムなどが排水基準を1万4000倍も超過しているというのだ。人体の骨などに残りやすい有害がストロンチウムなどがフィルターの不具合で残ったためだという。  断片的な新聞記事や日々のテレビニュースではたまにストロンチウムが処理できないことまでは報道しても、それが「フィルターの不具合」によるものだったということはこの「サンデーモーニング」の報道で初めて知った。  東京電力の担当者は番組の取材に以下のように答えている。 (東京電力 廃炉コミュニカーションセンター・木元崇宏副所長) 「最初の頃、ALPSを稼働させていろいろトラブルがありましたけど、トラブルがあった頃の水もたまっているのできれいになりきれなかった水がたまっているものもあります」 規制基準を上回る汚染処理水は今も全体の7割   番組では処理された汚染水が規制基準の内にあるかどうかをグラフ化して示した。すると処理後も基準の100倍以上というものもあり、全体で7割が規制基準を超えていることがわかった。  これに対して、国や東京電力の説明は以下の通りだ。 (国・東京電力) 「ALPSではトリチウム以外の放射性物質は除去できる」 「トリチウムは生物への影響も小さく、国内外の原子力発電所でも海洋放出はしている」  こうして説明されてきたので、筆者の認識もそうした程度にとどまっていた。トリチウム以外は問題はないのだろうと。  ところが番組では「(汚染処理水に)トリチウム以外の物質が含まれていることが明かになったのは一昨年になってからでした」と説明して、2018年8月に東京で行われた専門家会議の公聴会のVTRを映し出した。 (公聴会で発言した女性) 「トリチウムだと思ったら、トリチウムじゃない水だった。そういうことでもう・・・この公聴会、前提がおかしいです。やり直してください。以上です」  この発言の後で「そうだ!」という同意する声と拍手が聞こえたのでそう考えたのは彼女だけではないのだろう。  VTRのナレーションは「こうした事態は国の専門家会議でも問題になりました」と説明し、専門家会議での発言も紹介された。 森田貴巳氏(水産研究・教育機構 中央水産研究所)記事録より 「国民をだまそうとしているんじゃないかと一般の人に思わせてしまった」  東京電力の廃炉責任者は番組の取材に対して、説明不足を謝罪したものの処理水を再浄化することはできると話す。 (東京電力 福島第一廃炉推進カンパニー・小野明プレジデント) 「そういうこと(海洋放出)を国の方向性として出てくるなら、それがそれで我々は環境に出すための基準を満足するやり方をとる必要があると思っていますし、それは十分、これまでのALPSの実力からしても十分できることだと思っています」  この後、VTRは風評被害の打撃を受けている漁業関係者の不安な声を紹介して終わっていた。 ALPSが除去する実力がなかったことでたまってしまった、基準以上の危険が残ったままの汚染処理水 それでもALPSは基準を満たす除去の実力があるとする東電・国  海洋に流してしまう前にもっと検証して議論すべきことがあると、この日の「サンデーモーニング」の特集は教えてくれた。  日本人にはどうも「細かい話」に目をつぶってしまう癖がある。  スタジオに出演した鈴木達治郎氏(長崎大学教授・元原子力委員会委員長代理)が以下のようにコメントしていた。この言葉は肝に銘じたい。 「透明性と信頼性ということを言いたい。データが本当は処理されているはずだったのが処理されていないことが後でわかった。これが信頼をなくしている。だから常に第三者機関をつくって監視するシステムをつくってほしいと私も言ってきたが、それが実現していない」 全文

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A message from Sumio Konno・今野寿美雄, a former nuclear engineer, on the Fukushima Nuclear Disaster via the Manhattan Project for a Nuclear-Free World・核の無い世界を目指すマンハッタンプロジェクト

Manhattan Project for a Nuclear-Free World SUBSCRIBE[ Voices from Japan: 9 years after the Fukushima nuclear disaster ] 2020 March video project by Manhattan Project for a Nuclear-Free World English subtitle by John Baldwin, Karen Rogers, Mari Inoue, Rachel Clark, … Continue reading

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