Daily Archives: 2023/01/18

「恥を知れ」と怒声が飛んだ…高裁が出した無罪判決に被災者から怒りの声 東電旧経営陣の刑事裁判 via 東京新聞

市民の判断で強制起訴された東京電力旧経営陣3人の公判は、無罪判決が維持された。検察官役となった弁護士らは、福島第一原発事故後の原発政策を転換した政府への「忖度そんたく」を指摘。事故から12年がたとうとする中、今も避難生活を続ける被災者からは怒りの声が上がった。(小野沢健太、山下葉月) 【関連記事】福島第一原発事故の刑事裁判 東電元会長ら旧経営陣3人、二審も無罪 「津波の可能性は予測できない」 ◆勝俣恒久元会長は体調不良で出廷せず  「控訴を棄却する」  18日午後2時すぎ、細田啓介裁判長が判決主文を言い渡すと、傍聴人で満席の東京高裁の法廷は静まり返った。証言台の前に立った武藤栄元副社長(72)と、武黒一郎元副社長(76)は身動きせずに主文を聞いた後、武藤元副社長だけが裁判長に一礼をして席に戻った。勝俣恒久元会長(82)は体調不良のため出廷しなかった。  主要な争点となった国の地震予測「長期評価」について、細田裁判長が「当時は、信頼度がかなり低いとする評価だった」と述べると、武藤元副社長は満足そうに軽く2、3度うなずいた。武黒元副社長は、細田裁判長をじっと見つめたままだった。  判決の読み上げは約1時間40分に及んだ。閉廷後、2人は被災者らも座る傍聴席には目を向けずに退出。静かだった傍聴席からは「恥知らず」と怒声が飛んだ。 ◆思わず書き込んだ「裁判所はこれでいいのか」 旧経営陣を告訴・告発した「福島原発告訴団」の武藤類子団長(69)=福島県三春町=は、判決後に東京都内で開いた集会で「はらわたが煮えくり返る思い。最高裁に上告してほしい」と憤り、「悔しい」と何度も繰り返して声を震わせた。  傍聴席で判決の読み上げを聞いた。「一審判決を再現しているような早口で、東電側の主張を全部うのみにして言っているようだった」。聞いているうちに絶望感が高まり、メモを取っていたノートに思わず書き込んだ。「裁判所はこれでいいのか」  事故で多数の命が奪われたのに、東電の誰も刑事責任を負わないことに納得がいかない。「原発事故はまだ終わっていない。裁判を続けたい」と話した。  集会には全国から避難者が集まった。新潟県から来た女性は「無罪判決が出るなんて」とぼうぜんとした様子。県内には、再稼働の準備を進める東電の柏崎刈羽原発がある。大雪になるだけで立ち往生するため、「原発事故が起きれば、避難どころではないはずだ」と訴えた。  北海道千歳市の地脇聖孝さん(51)は事故時、福島県西郷村で被災した。「事実を見ない不当判決。最高裁での逆転有罪を目指したい」と前を向いた。 原文

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柏崎刈羽原発 東電会長“再稼働の時期 明確に示すべきでない” via NHK News Web

政府がことし夏以降の再稼働を目指すとしている柏崎刈羽原子力発電所について、東京電力の小林喜光会長は、事実上運転を禁止する行政処分が続く中、事業者として再稼働の時期を明確に示すべきではないという姿勢を示しました。 東京電力の小林会長は17日、柏崎刈羽原発がある新潟県を訪れ、花角知事と会談しました。 この中で小林会長は「エネルギー情勢に変化があり、原発の役割にも関心が集まる中、安全を最優先に地元や社会から信頼していただける発電所にしていくことを目指す」と述べました。 これに対し花角知事は「残念ながら信頼を無くす事案が続いてきたのが事実だ。行動と実績で県民の信頼を得られる努力をしてほしい」と述べ、信頼回復に向けた具体的な取り組みを求めました。 […] 全文

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自民・麻生氏「原発で死亡事故ゼロ」発言、官房長官は「起きている」 via 朝日新聞

講演する自民党の麻生太郎副総裁=2023年1月15日、福岡県飯塚市 [PR]  自民党の麻生太郎副総裁は15日、福岡県飯塚市であった自身の後援会の会合で、エネルギー問題をめぐり原発のメリットに触れるなかで、「原発は危ないと言うけれど、原子力発電所で死亡事故が起きた例がどれくらいあるのか調べてみたが、ゼロだ」と述べた。一方、松野博一官房長官は17日の記者会見で、原発で死亡事故が起きていると説明し、「痛ましい事故が発生しないよう事業者を指導していきたい」とした。  原発では2004年に関西電力美浜原発(福井県)3号機で配管が破損して作業員5人が死亡する蒸気噴出事故が発生。原子力関連施設では1999年、茨城県東海村の核燃料加工会社「JCO」東海事業所の臨界事故で、作業中の2人が死亡している。  麻生氏は講演で「今最も安く、安全な供給源としては原子力」「原子力と原子爆弾の区別がついていない人もいる」などと主張。将来的に電気自動車(EV)が広く普及した場合などは「電気料金は、原発が使えないなら決定的に上がる」と強調した。 […] 原発事故による死者をめぐっては、高市早苗政調会長(現・経済安保相)が2013年に神戸市内であった党の会合で「事故を起こした東京電力福島第一原発を含めて、事故によって死亡者が出ている状況ではない」と述べ、原発再稼働をめざす考えを示した。ただ、福島第一原発事故では多くの避難者や避難に伴う関連死が出た。地元から批判が噴出し、高市氏は後に発言を撤回し謝罪した。 全文

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東電強制起訴、2審も無罪 被災者ら怒り「誰が責任取るのか」 via 毎日新聞 (YAHOO?ニュースJAPAN)

 東京電力福島第1原発事故を巡り、業務上過失致死傷罪で強制起訴された勝俣恒久元会長(82)ら東電旧経営陣3人を無罪とした18日の東京高裁判決に、東京・霞が関の高裁前に集まった被災者らからは「誰が責任を取るのか」などと怒りの声が上がった。 […] 判決主文が言い渡された午後2時過ぎ、福島原発刑事訴訟支援団のメンバーは「全員無罪 不当判決」と書かれた紙を高裁前で掲げた。1審に続く無罪判決に、支援団の七戸和子さん(70)がマイクを握り「とても憤りを感じた。私たちはこれで退くことなく、きちんと責任を追及していきたい」と訴えると、集まった約100人の支援者らは「福島を返して」などと声を上げた。  事故当時、原発から20キロ圏内にある福島県富岡町に住み、現在は横浜市の長女の家で暮らす古川好子さん(59)は「こんなに多くの人が苦しんでいるのにどうして無罪なのか。本当に悔しい」と憤った。【遠藤浩二】 全文

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福島第一原発事故の刑事裁判 東電元会長ら旧経営陣3人、二審も無罪 「津波の可能性は予測できない」via 東京新聞

東京電力福島第一原発事故を巡り、業務上過失致死傷罪で強制起訴された東電の勝俣恒久元会長(82)ら旧経営陣の被告3人の控訴審で、東京高裁は18日、一審東京地裁に続き、いずれも無罪の判決を言い渡した。細田啓介裁判長は「10メートルを超える津波が襲来する可能性は予測できず、原発の運転停止を講じるべき業務上の注意義務があったとは認められない」とした。(太田理英子)  東電株主が旧経営陣に損害賠償を求めた訴訟で昨年7月の東京地裁判決は、甚大な事故を招く規模の津波は予測できたとして3人を含む4人に約13兆円の賠償を命じ、双方が控訴した。旧経営陣個人の責任が争われた裁判は刑事と民事で判断が分かれた。  他の被告は、原発の安全対策の実質的責任者だった武藤栄元副社長(72)と、その直属の上司だった武黒一郎元副社長(76)。  争点は、3人が巨大津波を予測し、事故を回避できたかどうか。東電内部では08年、最大15.7メートルの津波の到達を予測した試算を得ており、その根拠となった国の地震予測「長期評価」(02年公表)の科学的な信頼性が問われた。  高裁判決は長期評価について、信頼性に異論を唱える専門家もおり「津波襲来の現実的な可能性を認識させるような性質を備えた情報であったとは認められない」として、一審と同様に信頼性を否定した。  3人は東電内部の試算結果の報告を受けた際に長期評価の疑問点も説明されていたなどとし、「地震前に、10メートルを超える津波の可能性を認識できる状況ではなかった」とした。  津波による事故を確実に回避するには「原発の運転停止しかなかった」とした一審判決を踏襲。電力は市民のインフラで「漠然とした理由で運転停止はできない」ことなども踏まえ、3人に運転停止を義務付けるほどの予見可能性はなかったと結論づけた。  検察官役の指定弁護士側は、防潮堤の設置など他の対策でも事故は防げたと主張したが、高裁は「事後的に得られた情報や知見を前提にしており、回避できたという証明は不十分だ」と退けた。  3人は原発の敷地の高さ(海抜10メートル)を上回る津波を予測できたのに対策を怠り、避難を余儀なくされた双葉病院(福島県大熊町)の入院患者ら44人を死亡させたなどとして同罪に問われた。東京地検は3人を不起訴としたが、市民で構成する検察審査会が2度にわたり起訴すべきだと議決し、16年に強制起訴された。 ◆無罪でも東電の責任と義務は変わらない  <解説> 2011年3月、世界最悪レベルの原発事故を起こした東電の旧経営陣3人について、東京高裁は再び「過失なし」と判断した。刑事責任は認められなかったが、東電が負った責任の重さは軽減されるものではない。  東京地検による不起訴はおかしいとして、市民が参加する検察審査会が起訴すべきだと判断したことで、3人は強制起訴された。一審公判では社員の証言などから、津波対策の必要性を認識する現場と、判断を先送りする経営陣との温度差が浮き彫りになった。法廷に新たな証拠が出され審理されたことは、今後の対策に向けては意義がある。  政府は昨年末に原発の建て替えや60年超の運転を柱とする政策方針を決め、「原発回帰」に大きくかじを切った。だが現在も事故の収束作業の終わりは見えず、多くの住民らは各地で避難生活を余儀なくされている。  原発事故はひとたび起これば重大な被害をもたらすことはあきらかだ。刑事の過失認定は難しく、今回の判決は無罪推定の原則に沿ったと言えるが、自然災害は予測困難だからこそ、原子力事業者のトップは最悪を想定し、先手を打ってできる限りの対策に力を尽くす責任がある。原発事業者や国はその重大な社会的義務を改めて自覚すべきだ。(太田理英子) 【関連記事】東京電力の旧経営陣4人に13兆円賠償命令 株主代表訴訟で東京地裁判決 津波対策を放置「著しく不合理」 原文

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