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政府はことし4月、福島第一原発で増え続けるトリチウムなど放射性物質を含む処理水を、2年後をめどに国の基準を下回る濃度に薄めて海に放出する方針を決め、これによって生じた風評被害は東京電力が賠償するとしています。
政府の決定を受けて、県や自治体、それに農林水産業など200団体余りで構成する「福島県原子力損害対策協議会」は21日、東京電力の本社で小早川智明社長と面会し、万全な風評対策をとったうえで、風評被害に対する具体的な賠償の枠組みを早急に示すよう求めました。
これに対して、小早川社長は「夏ごろに枠組みを示して説明を開始したい」と述べ、業種ごとの賠償の基準や賠償の対象になる風評被害などの具体的な枠組みをことしの夏中に示し、自治体や生産者などの意見を聞く考えを明らかにしました。
要望を終えた福島県の鈴木正晃副知事は「具体的に時期が示されて、一歩前進したと思っている」と述べました。