Daily Archives: 2020/11/15

ふげん使用済み燃料契約「解消を」 行政事業レビュー、原子力機構 無駄遣い次々指摘 via東京新聞

日本原子力研究開発機構の税金の使い方を議論した14日の行政事業レビューでは、機構OBが役員を務めていた「ファミリー企業」との契約の改善が形骸化している実態や、無駄遣いが次々と指摘された。特に、新型転換炉ふげん(福井県敦賀市、廃炉中)の使用済み核燃料をフランスに搬出する準備のための130億円超の契約については、「解消も含め検討を」と見直しを求められた。(宮尾幹成) […] ◆地元向けポーズ  レビューでは旧ファミリー企業にとどまらず、ふげんの使用済み核燃料を巡る契約も取り上げられた。 機構は、使用済み核燃料の搬出容器の設計などを検討するため、フランスの原子力企業「オラノ・サイクル」と133億円の契約(18年10月~22年3月)を結んだ。フランスに輸送し再処理することを想定したものだが、そもそも核燃料を海外搬出することも再処理するかどうかも、政府の方針は白紙の段階。再処理を前提とした支出は無駄になる可能性がある。 使用済み核燃料は466体が今もふげんの敷地内に残る。これまでに265体が東海再処理施設(茨城県東海村)に移されたが、同施設の廃止により中断した。福井県、敦賀市とは26年度までの県外搬出を約束しており、準備費の計上を続けることで、搬出先を探している地元向けポーズのように映る。河野太郎行政改革担当相は「非常に無責任だと言わざるを得ない」と批判した。 有識者らは「より安全でコストの低い方策を求める必要がある」として、容器製造の国内メーカーへの変更や、使用済み核燃料の国内貯蔵などを検討するよう求めた。 高速増殖炉もんじゅ(福井県敦賀市)の関連施設で、20年以上にわたって工事が中断している「リサイクル機器試験施設(RETF)」(茨城県東海村)にも指摘があった。もんじゅ自体の廃炉が決まったのに、年間9000万円の維持費が今もかさんでいる。 […] 全文

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原子力機構 変わらぬ不透明契約で70億円 河野大臣一喝「常識に考えておかしい」<行政事業レビュー> via 東京新聞

政府の予算の無駄を有識者が検証する「秋の行政事業レビュー」が14日開かれ、日本原子力研究開発機構の事業を集中的に取り上げた。機構OBが役員を務める「ファミリー企業」が新会社を設立し、高い落札率で業務を受注し続けている不透明なケースが指摘された。機構とファミリー企業との取引は以前も疑問視され、関係解消を求められていた。 ◆新会社隠れ蓑にファミリー企業で高い受注率  機構の運営費のほとんどは、文部科学省の交付金が占める。業務には核燃料物質を取り扱うなど専門性が高いものもあるが、ファミリー企業との間で随意契約や、競争入札でも1社しか参加しない「一社応札」などが増えれば、税金が無駄に使われる恐れがある。 […] 新会社が今年4~8月に機構から受注した業務は37件(約70億円)。出席した河野太郎行政改革担当相は、このうち一般競争入札の23件は多くが一社応札で、うち18件は落札率が99%以上だったと指摘。「相当に疑念がある。常識で考えたらおかしい」と追及した。 一方、文科省はそれ以外のファミリー企業16法人も、役員交代などでファミリー性は解消されたとした。だが、内閣官房行政改革推進本部は、一連の旧ファミリー企業との契約が19年度も依然として全体の52%を占め、一般競争入札のうち69%は一社応札だったと説明。「関係適正化が形骸化し、さらなる見直しが必要ではないか」と指摘した。 有識者メンバーの永久寿夫PHP研究所専務は「競争が生じにくい原子力関連事業の特殊性はあるが、コスト削減の努力を行うべきだ」と文科省や機構に求めた。(宮尾幹成) 全文

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「1度原発で働いたヤツは、原発に帰ってくる」 作業員を離さない、福島1Fの“うま味”とは via 文春オンライン

鈴木 智彦 30年近くヤクザを取材してきたジャーナリストの鈴木智彦氏は、あるとき原発と暴力団には接点があると知った。そして2011年3月11日、東日本大震災が発生し、鈴木氏は福島第一原発(1F)に潜入取材することを決めた。7月中旬、1Fに勤務した様子を『ヤクザと原発 福島第一潜入記』(文春文庫)より、一部を転載する。(全2回の2回目/前編より続く) 東電を本気で批判する作業員は少数 (略) 上会社の責任者は、東電の言う“想定外”という言葉をそのまま繰り返した。 「原発は安全だ。事故は仕方がなかった」 もちろん、細かい部分での不満はたくさん訊いた。が、原発で飯を食っている人間にとって、東電は神様的存在であり、生活を支えてくれる恩人なのだ。3月のようにきわめて線量が高かった時分ならともかく、私が勤務した7月、8月に関していえば、作業員たちの多くはこれまでの人間関係のしがらみ、もしくは金のために現場に出ていたように思う。その点、普通の労働者と変わりはない。 「本当はもう辞めようと思ってたのよ。重機の免許もあるし、二種免も持ってるから、他の仕事に就こうと思ってた。でも社長から電話もらって、金もいいし、今更他の仕事さがすのもしんどいし」(40代の作業員)  彼自身、被災者であり、津波で自宅を失った。20キロ圏内にある地元には帰れないため、とある仮設住宅に入居しているらしい。1Fで勤務しているため、自宅に戻る必要はないが、義援金をもらうため週に1度は仮設住宅に戻らねばならない。これまで国産の大衆車に乗っていた彼は、私が勤務した1カ月後、高級外車に乗り換えた。 (略) 「1度原発で働いたヤツはやっぱり原発に帰ってくる」 (略) 「1度原発で働いたヤツは、なんだかんだいってもやっぱり原発に帰ってくるんだ。もう他では働けない。いまさら野丁場(のちょうば=一般的な建築現場)には戻れない」 同じ現場に配属された下請けの親方の言葉は、原発作業員の心情を端的に表している。 (略) 東電やメーカーは現場の殿様だった たくさんの企業が参加しているため、1Fには東芝のシェルターの他、作業員の拠点がいくつかある。すぐ隣にはカバー作業員用プレハブ休憩所(竹中JV)があり、その反対側の企業センター研修棟、企業センター厚生棟にも2カ所の休憩場所がある。敷地内には正門休憩所をはじめ、野鳥の森近傍休憩所、日立・GE休憩所、海沿いには五洋建設の作業船休憩所、1号機の近くには原子炉建屋カバー工事休憩所、ヘリポート脇のコンテナハウス、旧緊対室休憩所、(汚染)水処理整備制御室・運転員休憩所、免震棟前には、2工区、3・4工区休憩所、5、6号機のサービスビル1階の休憩所は7月1日から緊急医療室として活用されるようになり、24時間態勢で医者が待機していた。私が就職したプラントメーカーより、瓦礫撤去や建物の復旧にあたっている作業員のほうが、きつい労働だったと思う。 が、プラントメーカーの作業員たちは、こうした単純労働者を蔑視していた。自分たちが原発の中心にいるという誇りがあるからだろう。上会社の社員の1人は、敷地内で建築作業の人間をみかけるたび、「この土方が。邪魔なんだよ。どけよ」と暴言を吐いていた。背中に日立のシールを貼っている作業員をみても「おっ、敵だ。邪魔してやろうか」と冗談を飛ばしていたから、単に口が悪いのだろう。ただ、現場には厳然とした階級があった。内部資料を見せられたとき、東電と東芝には“殿”という敬称が付けられていた。実際、東電やメーカーは現場の殿様だった。 (略) 私の上会社では勤務時間の改ざんも行われていた。目撃したのは汚染水貯蔵タンク施工の安全講習が行われた時で、講習自体は午前中で終わった。事務所に戻ってくると、所長は自分の分だけ女性事務員にインスタントラーメンを作らせ、空腹の作業員からブーイングを浴びていた。帰宅できないのは、本日の講習を受け、レポートを提出しなければならないからで、それも1枚の見本を丸写しするという作業だった。2人の若い社員が答案をせっせと丸写しするのをみて、私もそれを手伝った。それも昼過ぎには終了し、所長はプラントメーカーに対する業務報告書を書き始めた。 (略) セシウムスイカとダチョウ狩り 報告書が書き上がる寸前、下請け作業員の1人が冷蔵庫から凍ったスイカを取り出してきた。 「これ、4号機の脇で作ったスイカだ。3号機ではメロンを植えてたな。汚染水はあちこちにいっぱいあっかんね。それで育てた。セシウムスイカだ」 全文は「1度原発で働いたヤツは、原発に帰ってくる」 作業員を離さない、福島1Fの“うま味”とは

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