4世代翻弄した核 映画「あいときぼうのまち」関西公開 via 朝日新聞

核に翻弄(ほんろう)される福島を描いた映画の公開が28日、関西で始まる。原爆開発のためのウラン採掘、原子力発電所の設置、原発事故。制作にたずさわった人たちは「映画を通して、戦争と原発の歴史がつながっていることを知ってほしい」と話している。

映画は「あいときぼうのまち」。福島県二本松市出身の菅乃(かんの)広さん(48)が監督として初めて手がけた。

ストーリーは、三つの時代と四つの世代を通して描かれている。

太平洋戦争末期の福島県石川町。「原爆をつくる」という軍部から命じられ、主人公・愛子の父は学徒動員され、天然ウラン採掘を続けた――。21年後の福島県双葉町。原発立地に反対する父は村八分にされ、愛子と恋心を通わせた健次が応募した原発推進標語「原子力明るい未来のエネルギー」は商店街入り口の看板に掲げられる――。

そして現代。原発作業員の息子をがんで失った健次(勝野洋)と愛子(夏樹陽子)が再会した後、原発事故が発生。2人の関係を知った愛子の孫娘は義援金詐欺にかかわっていく……。核と向き合うことを強いられた人たちの苦悩や「3・11」後の生き方を見つめる作品になっている。

「原発で浴びた放射能が原因かもしれない」。監督の菅乃さんがメガホンをとったのは、二十数年前に亡くなった父の一言が忘れられなかったからだ。土木会社員だった父は、福島第一原発の補修作業員をしていたこともあったという。

「原発の問題は3・11で始まったわけではない。もっと前から続いている」という菅乃さん。福島と関わりがないと思っている人にこそ見てほしいと話す。

(略)

「あいときぼうのまち」の公開は、大阪市北区のテアトル梅田(06・6359・1080)と京都市下京区の京都シネマ(075・353・4723)で28日から。神戸市中央区の元町映画館(078・366・2636)でも秋以降に予定されている。(花房吾早子)

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