再生可能エネルギーの普及に取り組む一般社団法人「地域未来エネルギー奈良」(奈良市)は、ならコープ本部(同)の屋根に太陽光発電パネルを設置した市民共同発電所を完成させ、7日、祝う会を開いた。
市民共同発電所は、自宅で太陽光発電設備を導入できない市民でも貢献できることから、全国各地で広がっている。
同法人は信託会社を通じて県内の市民ら51人から総事業費にあたる約1800万円の出資を受け、4月下旬に太陽光パネル320枚を設置。出力は約50キロ・ワットあり、2012年から始まった固定価格買い取り制度を使い、5月28日から1キロ・ワット時あたり36円(税抜き)で関西電力に売電している。
会には関係者ら約70人が出席し、元立命館大教授の和田武さんが「再生可能エネルギーと市民の役割」をテーマに講演。ドイツの農村では村民が共同出資で風力発電会社を設け、売電収入が得られたことで過疎化に歯止めがかかった例を紹介し、「市民主導で再生可能エネルギーを増やすことが、次世代のための明るい社会作りにつながる」と訴えた。
もっと読む。