Tag Archives: トモダチ作戦

「日本政府の状態はリビアより酷い」10年前…トモダチ作戦の裏で起きていた“熾烈な攻防” via 文春オンライン

麻生 幾 多くの日本人の心には、アメリカ軍が東日本大震災で大規模な支援をしてくれたことが刻まれている。その支援が「トモダチ作戦」の名の下で行われたこともまた広く知られていることだ。  アメリカ軍が必死で日本を支援してくれたこと、離島にも生活物資を運んでくれたことへの感謝の言葉は多い。冠水した仙台空港の早期の復旧には、多くの日本人から敬服する声が送られた。  アメリカ軍によるピーク時の支援は人員16,000名、艦艇15隻、航空機(固定翼、回転翼)は140機にものぼった――。 トモダチ作戦の裏での“攻防”  昨年12月。間もなく震災から10年を迎えようとしていた頃、日米の関係者たちが重い口を開き始めた。彼らが一様に口にしたのは、そのトモダチ作戦の裏で、原発対処を巡る“日米の激しい攻防”が繰り広げられていたという新事実だった。  これまでこのことは明らかにされることはなかった。しかし、10年目という大きな節目だからこそ、その時の教訓が引き継がれることを願う想いが、関係者たちの証言となった。  それら関係者からの聞き取りを重ねてゆく中で、10年前に書かれた1枚の文書と出合うこととなった。  題名は〈統幕BCAT(ビ─キャット)横田調整所の役割分担〉。  自衛隊とアメリカ軍とが連携して行う震災対処を調整するための、自衛隊側の対応チームの編成表だ(※統幕とは陸海空自衛隊を運用する東京・市ヶ谷の統合幕僚監部を指す)。 (略) しかしこの「BCAT横田調整所」が、原発対処を巡り、日米の軍事関係者が密かに激論を交わし、“熾烈な攻防”が繰り広げられた“最前線”であったことは、ほとんど知られていない。 「日本政府は情報を隠している」 (略) そこには政府の公文書にも関わらず感情的な言葉が並べられ、最後をこう結んでいた。 〈日本政府は、原発事故に関する情報を隠している。この状態は現在のリビアより酷い〉  当時、北アフリカのリビアは40年間にわたって独裁政治を続けていたカダフィ政権と反政府組織との間で激しい内戦が続き、政府機関は機能せず、全土が混乱していた。駐在武官は、それよりも日本政府の状況が“酷い”と怒りを込めた公電で言い切ったのである。  そしてその日を境にアメリカ軍は「BCAT横田調整所」を舞台にして、驚くべき要求を日本側に突き付け始めたのだった。  米軍が日本に突き付けた要求の中身は、「文藝春秋」4月号および「文藝春秋digital」掲載の麻生幾氏のレポート『その時米軍は「日本再占領」に動いた』をお読み下さい。 全文は「日本政府の状態はリビアより酷い」10年前…トモダチ作戦の裏で起きていた“熾烈な攻防”

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核実験、トモダチ作戦…「放射能の世紀」を追う記録映画 via 朝日新聞

 東日本大震災と東京電力福島第一原発事故から来年3月で10年になるのを前に、パリ在住の映像作家、渡辺謙一さん(69)が新作ドキュメンタリー映画「我が友・原子力~放射能の世紀」を制作した。欧州のテレビ局でこの夏放送されたのに続き、今月、日本国内で巡回上映される。  映画は、放射線発見から今日までの1世紀余りにわたる被曝(ひばく)の歴史を、犠牲者の目線で描く。冷戦期に米ネバダ砂漠での核実験に立ち会った元兵士や、太平洋ビキニ環礁での米国による核実験で被曝した高知県の元船員、福島原発事故後に東北沖で展開された米軍の救援活動「トモダチ作戦」に参加し、被曝したとされる兵士、同事故後に甲状腺手術を受けた人へのインタビューなどで構成されている。 (略)  巡回上映は各地の市民団体などが主催。上映日、会場、主催団体とその連絡先は次の通り。  17日=高知県黒潮町の「大方あかつき館」(太平洋核被災支援センター、0880・66・1763)▽18日=大阪市の「ドーンセンター」(ストップ・ザ・もんじゅ、072・843・1904、前売り券が必要)▽20日=津市の「アストホール」(原発おことわり三重の会、090・5008・4532)▽24日=青森市の「BLACK BOX」(国際NGO LaRoSeHan、070・5363・9674)▽26日=福島市の「フォーラム福島」(会場024・533・1717)など。  渡辺さんのトークがあるほか、会場によっては原子力工学者の小出裕章さんの講演もある。劇場公開は来年春の予定。問い合わせは配給会社インプレオ(03・6407・8031)へ。(田井中雅人) 全文は核実験、トモダチ作戦…「放射能の世紀」を追う記録映画

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「トモダチ作戦」被ばく訴訟で控訴 米連邦裁の請求却下で via NHK News Web

東日本大震災の直後にアメリカ軍が行った支援活動「トモダチ作戦」に参加し被ばくしたとして、空母の乗組員などが東京電力に対し治療費などを求めていた訴訟で、今月に入りアメリカの連邦裁判所が却下したことを受けて、一部の原告が控訴しました。 東日本大震災の直後のアメリカ軍の支援活動「トモダチ作戦」をめぐっては当時の空母の乗組員などが被ばくして損害を受けたとして、東京電力に対して治療費などを求める訴訟をアメリカの連邦裁判所で3件、起こしています。 このうちカリフォルニア州南部地区の連邦裁判所で起こされた2件の訴訟については今月4日、裁判所が請求を却下していました。 東京電力によりますと、このうちの1件で原告が今月8日に控訴したということで、239人が治療費に充てるための少なくとも10億ドル(日本円で1100億円余り)の基金をつくることなどを求めているということです。 […] 全文

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トモダチ作戦の訴え却下 原発事故で米裁判所 via 日本経済新聞

東京電力ホールディングスは6日、東日本大震災の支援活動「トモダチ作戦」に参加した米空母乗務員らが福島第1原発事故で被曝(ひばく)したとして、医療費に充てる基金創設などを東電に求めた2件の訴訟の判決で、いずれも米国の裁判所が訴えを却下したと発表した。 東電によると、2件は米カリフォルニア州の南部地区連邦裁判所に提訴されたもので、それぞれ10億ドル(約1120億円)の基金を求めていた。判決は4日付で、裁判所は却下の理由を「審理する管轄と権限を有しない」とした。 東電は「当社の主張が認められたと理解している」とコメントした。〔共同〕 原文

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米軍、放射性物質を下水に流す 大震災後トモダチ作戦 厚木・三沢で12万リットル超 via 沖縄タイムズ

【ジョン・ミッチェル特約通信員】在日米軍が2011年6月、厚木基地(神奈川県)と三沢基地(青森県)で放射性物質を含む汚染水12万リットル以上を下水道に流していたことが分かった。本紙が米軍の内部資料を入手した。 汚染水は東日本大震災と東京電力福島第1原発事故後の「トモダチ作戦」に参加した軍用車両や装備品の除染で発生していた。 米太平洋軍(当時)と在日米軍の内部討議資料によると、11年5月3日時点で「液体低レベル放射性廃棄物」が厚木に9万4635リットル(2万5千ガロン)、三沢に3万283リットル(8千ガロン)あった。 本紙の取材に対し、在日米軍はこの時の保管量より多い量を翌月、厚木と三沢で投棄したことを認めた。同時に「投棄は日本政府の基準で安全と認められていた」と説明した。 汚染水は「低レベル」と分類されているものの、実際の放射性物質の濃度は明らかでない。内部資料には、装備品の中に除染しきれないほど深刻に汚染された物があったと記されている。 トモダチ作戦で出た固形や液体の「低レベル放射性廃棄物」は在日米軍基地6カ所で保管されていたことが公表されている。厚木と三沢のほかは普天間飛行場、横田基地(東京都)、横須賀基地(神奈川県)、佐世保基地(長崎県)。普天間では除染に使った布などの固形物がドラム缶に詰められていた。 […]         全文

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脱原発の小泉純一郎氏にポンと1億円を寄付した意外な財界人とは?「トモダチ作戦」被爆の米兵支援金 via AERA dot.

[…] 小泉氏に同行して渡米した吉原氏が語る。 「被曝した元兵士たちは体調が悪く、体が動かなくなったりガンを発症した人もいた。訴えはウソではないかとの声もあると言いますが、話を聞いていれば本当だとわかるし、ウソをいう理由もない。辛そうな体なのに文句も言わず、日本人を助けるために誇りを持って作戦に携わったという言葉に心を打たれ、基金を作ることになったのです」 1億円を目標額に据えてまず、経団連に寄付を打診した。ところが冷たく断られてしまう。 「今回の原発事故で放射能被害を受けた元米軍人たちへの基金と説明すると、『協力できない』と言うのです。経団連のお仲間である電力会社は福島原発事故で人への健康被害は発生していないと主張しているのに、自分たちが金を出したら被害を認めたことになると。米軍人に支援をしてもらったのだから、そのお礼をするのは当然です。なのに自分たちのことしか考えない大企業の姿を見て、非常に情けなくなりました」 代わりに協力を申し出たのがIT分野などの新興企業や中小企業、商店だった。個人で1000万円をポンと出した人も何人かいる。ニトリの似鳥昭雄会長は1億円を寄付した。 建築家の安藤忠雄さんたちが中心となり、小泉氏がトモダチ作戦の元米兵たちの話をする講演会を東京や大阪で開くと、千人単位で人が集った。講演会の会費を寄付するという形にすると、その額は今年3月までに3億円に達した。被曝した元米兵たちへの治療費などに使ってもらうよう順次、米国へ送金しているところだという。 小泉、細川両氏と吉原氏は4月、「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟(原自連)」を立ち上げ、全国の脱原発活動の連携を進める取り組みを始めている。 […] 全文

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寄付文化を育て地域から原発依存の構造を変えることが重要via10MTV

トモダチ作戦への支援基金から未来のエネルギー政策にまで話が及んだ。元内閣総理大臣・小泉純一郎氏、東京大学第28代総長・小宮山宏氏、慶應義塾大学名誉教授・島田晴雄氏による鼎談の最終回。政府の取り組みが不十分なら、寄付文化を育て、地域から原発依存の構造を変えることが重要だ。子孫のための国造りにとって、今はとても重要な時期にある。(全6話中第6話) […] ●政府と大企業が、理解を示さない 島田 私が小泉さんをすごいと思うのは、権力構造にしばられないところです。かつては総理大臣ですから、権力の中枢にいた人です。その人が今、一番権力が嫌っているところへ、ガーンと入りました。小泉さんは「トモダチ作戦を見ろ。兵士たちはあんなにやってくれた。20~30代の元気な兵士がボロボロになっても、最後に『俺は日本が好きだよ』と言ってくれた」と記者会見で話して涙を見せたそうですが、それはやはりインパクトがあります。 小泉 それを知っていながら、政府は何もできないというのです。日本のために救援活動をしてくれた人が病気で苦しんでいるのに、何もできないのです。それでは申し訳ないだろうということで今、活動をやっているのです。 島田 大企業は、最初こそ「いいですね」と言うのですが、結局皆、降りていってしまいます。 小泉 会社で相談してみるということですが、後になって「やっぱりやめてくれと言われたから、勘弁してくれ」と言われます。発起人になることはできないだというのです。だから、大企業とは関係のない人に発起人になってもらいました。 ●日本でも寄付文化の醸成が必要だ 小宮山 寄付は、これからの基本です。2015年からギビング・ディッセンバー(寄付月間)というものをやっています。これは、日本に寄付文化を醸成させるための試みです。先進国は、基本的に政府に金がなくなります。税収が増えなくなり、他方で義務的な支出が増えてきます。大学もそうで、今の話ではないですが、入ってくるお金は減ってくるのです。それならば、どこで金を集めるかといえば、結局、個人の寄付しかないのではないでしょうか。 […]     動画を観て、もっと読む。

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「原発争点なら自民敗北」 新潟、鹿児島知事選で「うねり」via 東京新聞

[…] 小泉氏は二〇〇九年の政界引退後、約三年前から原発ゼロの即時実施を講演などで訴えている。一四年の東京都知事選で、立候補した細川護熙元首相と組んで原発政策転換を掲げたが、敗北した。  インタビューでは、安倍政権が脱原発に転ずることはないとした上で「民意を無視する政党が、政権を持続できるわけがない」と非難した。民進党にも「最大の争点が原発だと分かっていない。野党がだらしないから与党は楽だ」と苦言を呈した。 […] ◆小泉元首相インタビュー詳報 原発は金食い虫だ 推進論者の「安全」うそ   小泉純一郎元首相のインタビューの詳報は次の通り。  【原発と政治】  -新潟、鹿児島両県知事選で、原発再稼働に慎重な候補が勝利した。  「目に見えない、うねりが出てきた。原発に対する不安、懸念がいかに強いかを表している。衆院選に影響がある。野党が候補を一本化し、原発ゼロを争点にしたら、自民党が勝つか分からない。野党が勝つのではないか。小選挙区で候補者調整をすれば、自民党にとって脅威だ。今までは争点隠しされた。これからは影響がある」  「(民進党は)最大の争点が原発だと分かっていない。野党がだらしないから与党は楽だ。野党が原発ゼロを言い出したら、原発再稼働について、自民党から『実は反対』という議員が出て、ごたごたする」  -衆院選にどう関わるのか。  「引退してから衆院選応援には行っていない。息子(小泉進次郎衆院議員)の応援にも一度も行っていないが、原発ゼロは言い続ける」  -今、現職首相なら原発ゼロで信を問うか。  「当たり前だ。野党は真っ青になる。首相が言えば、反対できない」  -郵政民営化と比べるとどうか。  「簡単だ。郵政はもっと厳しかった。自民党も反対、全政党が反対だった。非常識と言われながら本当によく勝った。野党は原発ゼロに反対していない。自民党は民意を無視している。民意を無視する政党が、政権を持続できるわけがない」  -九月の故加藤紘一元官房長官の葬儀時、安倍晋三首相と会話した。  「車を待っている時、『何で原発ゼロにしないのか』と言った。首相は苦笑して頭を下げながら、何にも言わなかった。聞いているだけだった」  「昨年、首相には『原発ゼロにすれば、他の政策はもっとやりやすくなるよ』と伝えたが、分かってもらえていない」  -首相は、原発ゼロに踏み切れないか。  「ここまで(再稼働に)踏み込み、輸出までしている。変えたら逆に『ぶれた』と批判される」  -「ポスト安倍」はどうすべきか。  「野党が原発ゼロを争点にしたら、自民党は有権者の動向に敏感な政党だから、候補者の岸田文雄外相や石破茂前地方創生担当相は(どう対応するか)分からない。自民党総裁選にも大きく影響してくる」  -原発ゼロの国民運動に手応えがあるのか。  「感じている。国民はいずれ分かってくれると思い、講演を続けてきた。判断に間違いはない」  【原発政策】  -即、原発ゼロか。  「もちろん。(東京電力福島第一原発事故から)五年。稼働中の原発はほとんどゼロだ。自然エネルギーで賄える。核燃料廃棄物は有害性が消えないのに、処分場がない。新規制基準は米国より甘い。避難計画もテロ対策も弱い。原発を攻められたら日本はおしまい。日本に向けた核爆弾を持っているようなものだ」  「東京電力が支払えず、政府が(いったん肩代わりする形で)支援する賠償額は五兆円で足りず、九兆円に引き上げられた。最近また追加支援を求めている。原発は金食い虫だ。原発推進論者の『安全、コストが安い、クリーン』とのスローガンは全部うそだ」  -首相在任中の原発政策を反省しているか。  「専門家や電力会社の言うことを信じていた。引退し勉強して、うそと分かった。当時、分かっていれば、とっくにゼロにしていた。論語の『過ちては改むるにはばかることなかれ』だ」  -高速増殖炉もんじゅの評価は。  「三十年間で税金一兆円も費やした。夢の原子炉が、幻の原子炉だ。(核燃料サイクル政策)全てが駄目だ。必要ない」  -使用済み燃料の再処理を認めた日米原子力協定のため原発政策をやめられないとの声もある。  「うそだ。米国は日本が方針を決めたら、いやと言えない。(二〇一八年が期限の協定を)更新する必要はない」 […] 【元米兵支援】  -東日本大震災で救援活動をした元米兵の支援に取り組む理由は。  「『トモダチ作戦』に参加した元兵士が病気だと聞き、今年五月に十人と米カリフォルニア州サンディエゴで会った。元兵士は原子力空母を東北沖に停泊させて活動していた。一、二年たち鼻血が止まらず内臓に腫瘍ができた。空母は海水を真水に変えてシャワーや料理に使う。外部と内部の両方の被ばくだ。妊娠していた女性は障害児を産み、(その子は)しばらくして亡くなった。みんな日常生活が送れずに除隊せざるを得なくなり(医療保険がないため)高額の医療費を取られている」  「国防総省は米議会に『被ばくによる結果と断定できない』と述べ、日本外務省も『訴訟中のため日本政府としては何もできない』と言った。口だけの感謝では済まない。治療に役立つ額を渡す必要があると思い、基金を設立した」 … Continue reading

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【独占】小泉純一郎大いに語る「自民党は、どうかしている」「日本人よ、目を覚ませ!」via 現代ビジネス

2年半前、都知事選の舞台に突如上がり、国民を驚かせた小泉氏。以来、公の場に姿を現す機会の少なかった氏が、再び立ち上がろうとしている。今度こそ全ての日本人に、大切なことを伝えるために。 安倍がダメならオレがやる 今年の春、私は衝撃的な映像を目にしたんです。それは’11年3月11日、あの東日本大震災の日に、いわゆる「トモダチ作戦」で福島近海に入った米軍兵士が、スマホで撮影したものでした。 東北の被災地にヘリで向かい、救援活動にあたった兵士たちが、福島沖に停泊している空母「ロナルド・レーガン」に戻ってきた。すると、放射能測定器 がガーガー鳴り始める。兵士たちはパニックです。「終わりだ」「オレたちは今、核のホロコースト(大虐殺)の真っただ中にいるんじゃないか」と叫ぶ声も 入っていました。 映像を見せてくれたのは、日系4世で広島被曝2世のエイミー・ツジモトさんという方です。エイミーさんは「ここで被曝した兵士たちはその後体調を崩 し、除隊を余儀なくされた人もいる。なのに、日米両政府は取り合ってくれない。小泉さんがアメリカに来てくれれば、ニュースになるかもしれない」と言う。 それで私は5月、カリフォルニア州サンディエゴへ飛んだのです。 (略) 思わず涙が出た 7月5日に基金創設の記者会見を開き、東京新聞に一面広告も出しました。1ヵ月足らずで、もう3000万円を超える額が集まっています。募集期限は来年の3月31日ですが、少なくとも1億円は集めたいね。 原発事故当時は海に向かって風が吹くことが多かったから、放射性のプルーム(雲)が、停泊していた空母を直撃した。しかも空母では海水を濾過し、真 水にして使うそうですが、放射性物質までは取り除けない。シャワーや料理に使う水もすべて汚染されていたから、兵士たちは原発事故の最前線で、内部被曝と 外部被曝のダブルパンチを受けたのです。 彼らは帰国後、鼻血が出たり、下血したり、腫瘍ができたり、原因不明の体調不良に襲われた。ところが、海軍病院の医者に診てもらっても「放射能が原因とは言い切れない」と、因果関係を認めてもらえませんでした。 被災者救援に携わった海兵隊は、米軍でも一番訓練が厳しい部隊として有名です。貧しい家庭の出身で、体ひとつで身を立ててきた隊員が多いとも聞いて います。そうした頑強な若者たちが400人も、普通ならあり得ないような体調不良を訴えている。被曝と関係があるとしか考えられない。 アメリカは医療費が高いので、病院にもなかなか行けません。再就職をしようにも、体が衰弱しているから難しい。薬も高い。そういう話を聞いて、20代や30代の未来ある若者が困っていると知ってしまったからには、同情だけでは済まない。行動しないといけません。 私は10名の兵士たちと会ったのですが、その時「日本に対して何か言いたいことはありますか」「後悔していませんか」と全員に聞きました。でも彼ら は、恨みがましいことは言わないんだ。「日本のことは今も大好きです」「僕らは、全力で任務にあたっただけです」と答えてくれた。記者会見のときには、そ のやりとりを思い出して、思わず涙が出てしまってね。 (略) 読売新聞に広告を断られた 当然ながら、東電は「原発事故と体調不良に因果関係があるとは断定できない」と賠償を拒否しています。アメリカの裁判は日本と違って、原告も被告も 徹底的に情報開示をしないといけませんから、「トモダチ作戦」に加わった兵士の本当の被曝線量など、表に出したくない情報が出てきてしまう。それだけは何 としても避けたいのでしょう。 日本政府も沈黙しています。実は訪米前に、外務省の北米局長に会ってこの話をしたのですが、「政府として法的には何もできない」と言っていました。 基金を設立したときも一悶着ありました。信頼できる知人に「発起人になってくれないか」と頼んで回ったんですが、なかなか受けてくれない。ある財界 人は「私の一存では決められない。会社に相談してみる」と持ち帰ってはくれたけど、結局NG。だから、もう少数精鋭でやろうと思ったんです。 新聞広告も、東京新聞だけでなく読売新聞にも申請していたんです。ところが読売は「裁判で係争中の事案は掲載できない」と断ってきた。理解できませ んよ。だって、現に健康被害を受けている人、病に苦しんでいる人がいるわけだから。裁判でどっちが勝とうが負けようが、困っている人たちを助けなければい けないことに変わりはないでしょう。 つまり、日本でもアメリカでも、いまだに原子力ムラは強大な勢力を保っている、それどころか息を吹き返しつつあるということです。被曝した兵士がい ることなんてほとんど報道されないし、支援基金に協力してくれる財界人は皆無に等しい。最終的に発起人は、’14年に一緒に脱原発を訴えて都知事選を戦っ た細川護煕元総理と、大野剛義(元さくら総合研究所社長)さん、吉原毅(城南信用金庫相談役)さん、そして私の4人でやることになりました。 でも、男気にあふれる申し出もありました。基金設立を知った建築家の安藤忠雄さんが、「これは日本人として絶対に見過ごせない問題だ」と、8月18日に、大阪で大規模な講演会を開いてくれることになったのです。 (略) 私は以前、安倍総理に会ったとき、はっきりと「原発ゼロにすべきだ」と言いました。安倍さんは笑いながら聞いていたけれど、総理大臣が方針さえ示せ ば、国民は共感して、ついてきてくれるはずなんです。私だって総理のときは「原発は必要だ」と考えていた。だけど、後からそれが間違いだと分かった。日本 … Continue reading

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福島で被爆の元米兵、「アルミ箔を噛むような感じ」だった via ニュースソクラ (yahoo!)

【ニュースソクラ編集長インタビュー】トモダチ作戦被爆者支援を聞く 吉原毅城南信金前理事長  小泉純一郎元首相が中心になって東日本大震災の援助活動で被爆した米軍元兵士を助ける「トモダチ作戦被害者支援基金」が7月に設立された。どこからも支 援を受けられずに苦しんでいる米軍兵士を放っておけないと義援金を集めることにした。小泉氏といっしょに基金立ち上げに動いた城南信用金庫の前理事長の吉 原毅相談役に聞いた。 (聞き手はニュースソクラ編集長、土屋直也) ――米軍が東日本大震災の際に救助してくれた「トモダチ作戦」はよく覚えていますが、被爆していたなんて。 トモダチ作戦というのは、福島原発事故の直後に米海軍第七艦隊空母ロナルド・レーガンを中心とした部隊が福島沖に向かった救助行動です。津波にながされ 海面に漂う人をヘリで救助し、船の上で救助を待つ人を助け、沿岸地域で救助を待つ人達に支援物資を届けました。本当に同盟国日本のために、純粋に人道的な 気持ちから取り組んでくれた軍人、軍属がいたのです。 その時に、原発が爆発し、大量のプルーム(高濃度放射性物質)がまき散らされた。広島原爆の4000倍の物質が放出されたと、東電の海外サイトでは表明されています。 すごい数字ですが当然です。原発というのは1日に3発の広島原爆を爆発させたのと同じだけの放射性物質ができるのです。年間なら1000発分です。それが4号機まであるわけですから。 ――日本人では被爆被害はあまり聞かないのですが。 日本にとって幸運だったのは、爆発のときは西から東に風が吹いていて、90数%の放射性物質は太平洋側に流れたことです。ほんの一部が飯館村など北東に流れ、帰還困難地域になりました。 (略) ――空母内はどんな風だったのでしょう。 米軍艦隊は福島沖で救援活動をしていて、そこに高濃度プルームが直撃した。そこで活動した乗組員は「口のなかでアルミ箔を噛んでいるような感じがした」と証言しています。 これは、チェルノブイリでも同様の証言があるのですが、とても異常な感覚だと思います。 作業を終えて艦に帰ると、万一のための線量計が一斉に鳴り出したそうです。ヘリの乗務員はヨウ素剤を飲まされ、甲板員はなぜか飲まされなかったと語っています。洋服を脱げということで男も女も素っ裸になって、服はすべて袋詰めにし、シャワーを浴びまくったそうです。 (略) 海兵隊や海軍の兵士は貧しくて生活のために志願している人たちです。そういう人たちが純粋な気持ちで活動してくれました。自分たちの非常食や飲料水は全部救助に回した。そのため海水を塩分除去して料理に使ったのです。そのため知らないうちに内部被ばくしたと思われます。 ――救助活動の後の空母レーガンはその後米国に戻るのですか。 作戦のあと、母港の横須賀には戻らず、長崎に寄港します。そこで汚染したヘリを持ち帰れないということで、東電が引き取って処分しているのです。 最終的にカリフォルニア州のサンディエゴに戻るのですが、どんどん体調不良者が増えました。体調不良から軍に居られなくなった人、そして軍にとどまって いるが体調不良の人が合わせて400人。この人たちが医療費をなんとかしてほしいとサンディエゴ地裁に東電や原発製造者のGEを相手に訴訟を起こしていま す。2012年に訴訟を起こしたときの原告は3人でしたが、最近は400人になっているそうです。 ――なぜ、訴訟相手が東電なのですか。 米軍では、入隊時に米軍を相手に訴訟は起こさないと誓約させられています。それで米軍、米政府は訴えられないというので事故の責任から東電が相手になっ たということです。これに対して、東電は一流弁護士を集めて、こうした訴訟を米国で起こすのは不当と裁判そのものを邪魔する戦略を立てています。裁判が遅 延する中、すでに原告とその家族で7名が亡くなっています。 (略) ――それで、米国に小泉氏とお見舞いにいかれたのですね。 5月中旬にサンディエゴに行き、約10人の方々に話を聞きました。 「自分はいやになるぐらい健康だったのが、あの活動以来、体中の節々が痛い」と言うのです。わりに共通しているのは、お尻から血が出る、肌から血が出る といった粘膜系の弱い出血がある。女性の方では子宮内膜からの出血です。「一生妊娠できません」と言われたひともいるし、流産したひともいます。死産に なった子供もいると聞きました。 ところが、米政府からも日本政府からも補償がない。 ――米政府はなぜ、補償しないのですか。一種の労災に見えますが。 米政府は「放射線被害はなかった」という立場なのです。被爆被害は気のせいだというのです。米軍にも見捨てられた兵士たちへの募金活動なのです。サン ディエゴに訪ねたとき、小泉さんが、「日本に対して何か言いたいことはありますか」と尋ねたのです。すると、「私たちは日本が大好きです。日本のひとにも お世話になった。きょうはわざわざ日本の元総理大臣が片田舎まで来てくれて話を聞いてくれた。本当にありがとうございます」と答えました。誰ひとり恨みが … Continue reading

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