県が公表した東京電力柏崎刈羽原発事故時の被ばく線量シミュレーションが、福島第1原発事故並みの過酷事故を想定していないことに関連し、長岡市の磯田達伸市長は22日の記者会見で「国や東電が福島のような過酷事故があり得ないと断言できるなら、あえて柏崎刈羽に原発を造る必要はなくなる。首都圏でもよいのではないか」と述べた。
会見後、発言の趣旨について新潟日報社の取材に、「今後、柏崎刈羽原発のリプレース(建て替え)の議論は当然出てくる。その時は関東圏に近い所に造れば送電ロスもなく合理的だ」とし、柏崎刈羽原発の耐用年数を踏まえた論点の一つだと説明。「新潟県で原発ゼロが実現できれば、県民、市民にとって悪い話ではない」とも語った。 会見では、県のシミュレーション結果について「安全性に関する情報は全て開示した方がよい。万一でも福島事故並みの過酷事故が起きる可能性があるのなら、それも想定した第2段階のシミュレーションとして公表されるべきだと思う」との認識を示した。