改めて「医療被曝」を考える!オーストラリアの大規模集団調査は他人事では無い!via 世の中の不思議をHard Thinkします

今回は、久しぶりに医療被曝について書いてみたいと思います。

 

 

以前、簡単に触れましたが、以下のグラフは「先進国の中で日本は最も医療被曝が多く、それが原因で癌の発症が4.4%も高い」という事実を示したものです。
(略)
このデータは、2004年、LANCET誌という医学会では最高ランクの権威ある雑誌に掲載された論文を元にしております。
当然ではありますが、日本の医学会においてもこのLANCET論文は極めて大きなインパクトを与えたようで、以下のサイトより、医学者達の葛藤が垣間見えます。
<放射線医学総合研究所医学物理部 飯沼 武>「医療被曝による発癌問題」の波紋−医学物理士の視点から− 
※ 既にJCRのサイトからは削除されてしまっているため、キャッシュ・サーバのデータを紹介しております。
上記の文章を出稿した医学者は以下の論点で、2004年のLANCET論文に対して疑問を呈しております。
① ICRPの1990年勧告を論拠にすると低線量被曝の影響は少ない筈
 → データによる事実よりも「権威」を優先している。
   20年以上前の知見を盾に、一切「現実」を認めようとしていない。
② ホルミシス効果を始めとする「被曝安全論(健康論)」もある
 → 被曝が安全だと言う医学者も居る事を理由に論文を否定。
   所詮、放射線医療の利権に関わる医学者の私見に過ぎない。
③ CTによるプロフィットを計算に入れていない
 → CTで癌を発見して治った人も居るのだからCTで癌が発症した人が居たとしても仕方が無いという暴論。
最終的には、上記を述べながらも、「医療被曝は減らしていくべきでは無いか」と現状の日本の過度な放射線医療(上限値無しの医療被曝)に対する疑問も述べております。
ここで、最新の医療被曝に関する論文を紹介したいと思います。
この論文を元に、以下のサイトに簡単な概要と医学者による見解がまとめてあります。
上記の記事は、オーストラリアにおける非常に大規模な医療被曝に関する調査で、CTを受けた0~19歳の68万人CTを受けなかった1000万人の集団を比較し、その後の癌の発症確率の差を調べたものです。
(略)
ここで、改めて広島・長崎の原爆による被爆データを紹介しておきたいと思います。
私が上記にまとめた結論は、0〜49歳までは、0〜4mGyという低線量被爆であっても癌による死亡の割合は明らかに増加しており、有意な差が存在するということです。
さらに言えば、若年層0〜19歳は特に顕著に癌による死亡の割合が大きく、今回紹介したオーストラリアにおける医療被曝の大規模調査と符合すると言えます。
先のサイトの中で、坪野吉孝氏は、福島第一原発事故を通じて被曝した人達を追跡調査するべきだと主張して、結んでおります。

誠に残念ながら、医学者とは、こういった立場・視点をもっているものなのでしょう。

低線量被曝における健康被害の実態は「調査するべき」としながらも、決して「被曝をもっと低減させるべき」とは語らないのです。

一般の人の感覚で考えるのであるならば、数字を集めることよりも、病気を減らすためにできる予防策を呼びかけることを優先して考えるのが普通でしょう

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