柏崎刈羽原発「1基以上の廃炉想定」 東電が方針伝える via 朝日新聞

東京電力ホールディングス(HD)は26日、柏崎刈羽原発新潟県柏崎市刈羽村)1~5号機について、「6、7号機が再稼働した後5年以内に、1基以上で廃炉も想定したステップを踏んでいく」との考えを公表した。東電が柏崎刈羽の廃炉に言及したのは初めて。条件付きで一部の廃炉を検討する考えを示したものの、対象号機や時期には踏み込まない具体性に乏しい内容となった。廃炉が先行すると、経営再建計画に影響しかねないためだ。

原発の再稼働には立地自治体の同意が必要になる。柏崎市の桜井雅浩市長は6、7号機の再稼働を認める条件として、廃炉計画の策定を求めていた。東電HDの小早川智明社長がこの日、柏崎市役所で桜井市長と面会して内容を伝えた。桜井市長は「できる限りの提案をしてもらった」と一定の評価をした一方、「今日の回答だけでは合格点とは言えない」と述べた。1カ月後をめどに東電の回答を受け入れるか決めるという。

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小早川社長は、廃炉を検討するにあたり、千葉県銚子沖で計画中の洋上風力など、代替となる再生可能エネルギーを十分確保できる見通しが立つことも条件に加えた。法律で、発電時に二酸化炭素を出さない原発と再生エネの「非化石電源」の割合が義務づけられているためだが、条件を満たさなければ、廃炉を拒む理由にもなる。

6、7号機の再稼働をめぐっては、新潟県福島第一原発事故の独自の検証作業を続けており、桜井市長が了承しても、花角英世知事が同意するかは当面は見通せない。(伊藤弘毅、高木真也)

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