講演 原発も原爆も同じ 長崎の被爆者・井原さん、来月チェルノブイリ被害国で via 毎日新聞

長崎で被爆者団体の会長を務める井原東洋一(とよかず)さん(82)が、チェルノブイリ原発事故から4月26日で32年となるのに合わせ、立地国ウクライナや大量の放射性物質が降下した隣国ベラルーシを訪ねて講演する。井原さんは「放射線による影響の深刻さは、原発も核兵器も同じ」と、原子力による被害者の結束を訴えるつもりだ。

 ウクライナでは首都キエフや、被災者の強制移住先として設けられた町スラブチチに足を運ぶ。ベラルーシでは首都ミンスクを訪問。犠牲者の追悼行事や避難者らとの意見交換会に参加するほか、長崎原爆に遭った体験やこれまで続けてきた核兵器廃絶運動を語る。

 被災者を支援するウクライナの民間非営利団体(NPO)などの招待を受け、4月下旬に現地入り。5月初旬に帰国する予定という。

 2016年8月9日の「長崎原爆の日」。平和祈念式典で井原さんは、被爆者代表として「平和への誓い」を読み上げて「全世界の核被害者と強く連帯する」と決意を示した。東京電力福島第1原発事故の避難者らとも交流を重ね、現地の実態を伝える写真展を長崎で開いてきた。

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