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美味しんぼ・雁屋哲さんが憂慮する生産者の内部被曝。〝鼻血騒動〟には「嘘つきはどっちだ」と怒り via 民の声新聞

漫画「美味しんぼ」の原作者・雁屋哲さんと前双葉町長・井戸川克隆さんの講演会が7日夜、埼玉県さいたま市内で開かれた。2年前、鼻血の描写を巡って激しいバッシングを受けた雁屋さんは「鼻血は内部被曝の典型」と語り、「福島の作物を買って応援することは、農家の内部被曝につながる」と語った。井戸川さんは「除染は住民を避難させないためのカムフラージュだ」と批判した。2人に共通するのは、低線量被曝は他人事ではないということ。原発事故から5年。被曝についてもはや考えなくなりましたか?被曝リスクは過去の話ですか? […] 【「作物が安全でも農作業で被曝する」】 原発事故直後は、福島の作物を広く買ってもらうことで農家を応援していたという雁屋さん。「福島を巡っているうちに、これはいかんと思うようになった。作物が良くったって、農家が被曝する。野菜だけは安全。でも農家には危険。そういうものを勧めて良いのでしょうか。これは応援、助けることにはならない。だから今は福島の作物を買わないよう言っている」。 ある無農薬農家が生産した米は、全袋検査で99%が11Bq/kg以下だったという。雁屋さんが「良かったですね」と言うと、こんな本音を漏らしたという。 「でも怖いですよ。農作業で被曝するんですから。現実に疲れるんです」 厚労省は今月2日、栃木県産のコシアブラ(流通品)から2200Bq/kgの放射性セシウムが検出されたと発表した。「コシアブラの天ぷらは最高に美味しいのに、もう食べられない…。皆さん、のんびりしていてはいけません。内部被曝についてきちんと考えて欲しい。声をあげないと、政治家の嘘にやられっ放しになってしまいますよ」。 雁屋さんの低い声が会場に響いた。 井戸川さんも、こう続いた。 「(被曝を避けるには)何しろ、福島から離れるしかないのです 全文は 美味しんぼ・雁屋哲さんが憂慮する生産者の内部被曝。〝鼻血騒動〟には「嘘つきはどっちだ」と怒り

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除染作業員は“放射線業務従事者”~被ばく量の管理がなされていないずさんな体制 via Health Press

東京電力福島第一原発では現在、毎日約6000人の作業員が被ばくのリスクを負いながら働いている。政府・東電の工程表では、廃炉完了まで事故から最長40年という見込みだ。 しかし、1~3号機の原子炉内で溶けた燃料はまだその所在すら正確に把握できていない。そのため、「廃炉完了までには100年単位の時間が必要」と指摘する専門家もいるという。 毎日新聞は今月、廃炉作業に携わる協力企業に行ったアンケート調査の結果を報じた。それによると、回答があった半数に当たる21社が「作業員不足を懸念している」という。 被ばくのリスクのため若手が集まりにくく、作業員の高齢化が進み、さらに廃炉が遅れる恐れもある。作業員の継続的な確保が、課題のひとつとなっている。 福島第一原発事故による「鼻血問題」を提起した『美味しんぼ』原作者・雁屋哲氏が昨年12月に一橋大学で行った講演では、放射能に汚染された地域の除染作業について話題が及んだ。 (略) 同講演の進行役を務めた、映像作家の鎌仲ひとみさんも、次のように証言した。 「取材中、除染作業に携わる人にたくさんお会いし、その方々が宿泊している宿に私も泊まりました。その宿の掃除担当のおばさんは『枕が血で汚れて いた』『ゴミ箱には痛み止めや頭痛薬、目薬などの市販薬の空箱がたくさん捨ててあった』など、作業員の健康被害を教えてくれました」 全国から作業員として集まってきた人たちは、除染作業を一定期間行ったあと、地元へ帰っていく。 (略) 除染作業員に国がなすべきこと こうした状況について、講演で登壇した北海道がんセンター・名誉院長の西尾正道医師は、次のようにコメントした。 「作業員は“放射線業務従事者”。本来は、国が定めるモニタリングとレクチャーを受ける必要があります。ガラスバッジを持って積算値を測った上で、年1回、健康診断受け、放射線についてのレクチャーを受けることが義務づけられなければならない」 放射線を扱う管理区域に入る予定のある労働者や放射線診療従事者(医師や看護師)は、健康診断(被ばくの有無や白血球や赤血球の数の検査など)と6時間の講習(人体への影響、安全取り扱いなど)が決められている。 除染作業員を含む原発関係の労働者の場合、その年間線量限度は、一般人が1ミリシーベルトであるのに対し、職業被ばくは5年間で100ミリシーベ ルト(年間の限度は50ミリシーベルト)となっている。ところが、福島第一原発の事故後、政府は作業員の被ばく限度を250ミリシーベルトに引き上げた。 全文は除染作業員は“放射線業務従事者”~被ばく量の管理がなされていないずさんな体制

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本当に被ばくが原因? あらためて考える『美味しんぼ』雁屋哲氏の“鼻血問題” via Health Press

(抜粋) この“鼻血問題”とは何だったのか? 2015年12月23日、一橋大学での講演「福島への思い★美味しんぼ『鼻血問題』に答える」では、雁屋氏の対談相手として北海道がんセンター名誉院長の西尾正道医師が登壇。二人は実体験を交えながら、医学的な考察を語っている。 鼻血は本当に出たのか? 取材のため福島に2年通ったという雁屋氏は、次のように語っている。 「福島での取材時、食事中に止めどなく出てきて、ティッシュの箱半分の紙を使いました。福島に行ってからというもの、疲労感もすさまじく2時間仕 事をすると、それ以上続けられないといった状態。体調が落ち着いたのは福島を離れてずいぶん後になってからです。こんなことは初めてでした」 雁屋氏の証言に対し、西尾医師はこうコメントした。 「3.11の後、北海道がんセンターで1000人ほど内部被ばくを診ました。子どもを連れてきたお母さんが言うんです。『子どもが喉を痛がるし、鼻血が出る』とね。現実に事故直後、それまで鼻血を出したことのない多くの子どもが、鼻血を出しました」 「たとえば、福島県伊達市の保原小学校の『保健だより』には『鼻血を出す子が多かった』と通知されています。 空気中に飛散した粉塵からセシウム 鼻血と被ばくの因果関係については、西尾医師はこう説明する。 「事故当時、空気中には粉塵がたくさんあった(空気中の粉塵が多ければ、それだけで鼻血ができるという論文もある)。つくば気象研究所の人の測定 データでは、3月15と21日にピークがあり、採取した0.5~2.5ミクロンの大きさの塵を放射線のイメージングプレートで見ると黒点がたくさん現れ た。これは放射線そのもの。スペクトルメーターで測るとセシウムを出す微粒子でした」 「放射性浮遊物を呼吸で取り込むと、鼻腔、咽頭、器官、口腔粘膜を含めて広範囲に被ばくし、汚いものは繊毛運動で外に押し出そうとする。鼻の入り 口近くのキーゼルバッハは最も静脈が密集していて、ここに放射性物質がたまり、影響を受けやすい子が出血しても不思議ではない」 政府が言うようにストレスが原因 「ストレスによって円形脱毛症、胃潰瘍、うつなどにはなりますが、政府が言うようにストレスが原因で鼻血が出ることはありません。『500msvの放射線量を浴びないと鼻血は出ない』と主張しますが、その場合、白血球、血小板、赤血球が減り、何より下痢をします」 「ところがあの当時、そんなたくさん放射能を浴びていません。鼻血は全身症状として出ているわけではないんです」 (略) 西尾医師は、「事故後の急性期の影響がおさまって鼻血を出す人が少なくなったことから、鼻腔を診察したこともないと思われる専門家と称する学者たちが、政府や行政を巻き込み鼻血と放射線の影響を全否定しているにすぎません」と強調した。 全文は 本当に被ばくが原因? あらためて考える『美味しんぼ』雁屋哲氏の“鼻血問題”

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どんなにバッシングされても真実を残したい~「鼻血問題」で雁屋哲さん via レイバーネット

 12月23日、国立市にある一橋大学キャンパスで、「福島への思い~美味しんぼ『鼻血問題』に答える」というシンポジウムが行われた。登壇したのは、漫画『美味しんぼ』の原作者・雁屋哲さん、いわき放射能市民測定室「たらちね」顧問の医師・西尾正道さん。そして 1998年から被ばくをテーマに映画を撮り続けてきた映画監督の鎌仲ひとみさん。  福島第一原発事故の問題を考えるとき、被ばくによる健康被害は避けては通れない。しかし事故から5年たとうとする今、福島県内からネガティブな声はほとんど聞こえてこない。「なぜこの問題が封殺され、議論できなくなっているのかを問いたい」。この日のシンポジウムは、そうした一橋大の学生有志の思いによって実現した。  「2年かけて福島で取材したことを漫画にした。どんなにバッシングされても真実を残したい」。数万件の抗議や苦情を受けてきたという雁屋哲さんは、漫画原作者というよりジャーナリストそのものだった。「批判の中身は、ただ『風評だ』というだけで議論にならない。言い捨てて逃げていく人たちを相手にするよりも、自分は福島の人の立場で語りたい」。フレコンバックが山積みになった最近の写真をスクリーンに写し「これで復興といえるのか?」と憤る。  「フレコンバックは所詮ビニール袋だ。放射能への耐性なんて無い」「雑草が袋を突き破ってるでしょう。海岸線沿いにこんなに積まれて、高波が来たらさらわれるだけだ」。そして、外にいるわれわれが「福島の人たちは土地に愛着がある」といって、彼らをこのように劣悪な土地に縛りつけていいのか。『食べて応援』というが、農作業している人たちの中には放射能を浴び続けることのに恐怖を感じている人もいるのだ。雁屋さんはそう訴えた。  医師の西尾正道さんは、長年放射線治療に携わることによって、自らも医療被曝していると明かす。「放射線は医療においては光だと言われるが、内部被ばくさせて治療しているのだから必要悪。できればエコーや内視鏡手術のほうがいい。ましてや、原発による内部被曝は住民に何の利益ももたらさない」。日本の放射線医学にとってICRPは教科書。内部被ばくの視点がないICRPに依拠し、政治家たちは「住民の被ばくと鼻血に因果関係はない」と言い切っているが、医者の中でも「おかしい」と思う人は出てきているそうだ。「たらちね」には、今も多くの検体がよせられている。甲状腺などのガンは一割にすぎず、慢性疾患が多い。また心筋梗塞も増えているという。鼻血が出たという多くの子どもたちにも出会った。「被ばくではなくストレスのせいだと政府は片付けようとしているが、医学的にはストレスで鼻血 が出るということはない」と西尾さんはいう。 […] 「自民党の国会議員が野党だったときは、『毎日鼻血が出る』という井戸川町長の発言を重く受け止めていた。それなのに与党になると『鼻血を問題にすることが福島の人たちを傷つける』と正反対のことを言い出した。政治家にとって鼻血は道具にすぎないのだ」と。ちょうど会場に来ていた井戸川克隆さん(前双葉町長/写真)が発言。「町長時代、町民向けの説明会をひらいた。マスコミが取材に来たが、被ばく問題については一切カットされた。そんな中、雁屋さんは私が語ったことを素直に書いてくれた。漫画には報道管制がなかったらしく、その後石原環境大臣がさわいでくれたおかげで『美味しんぼ』が話題になり、問題をオープンにできたのはとてもよかったと思う」  鎌仲さんは、除染作業員ののことも案じた。作業員たちが泊まる民宿の従業員に聞くと、枕が鼻血で汚れていたり大量の薬が部屋のごみ箱に捨てられているという。  会場から「ボランティアで除染作業をしているが、やらないほうがいいのか」と質問する男性がいた。雁屋さんは「除染作業員はマスクもしないで、 高い線量の汚染物を体に抱えて運んでいる。善意でやっているのはわかるが、必ず健康障害は出ると思う。やめたほうがいい」。鎌仲さんは「そこに住むしかない人たちの住居の線量を、すこしでも下げるためなら必要かもしれない。でも誰も住んでいないところに、新たに人を住まわせるための除染は すべきではない」と答えていた。「福島のためにと思ってやっていることが、福島の人に受け入れられないのはつらい。思い込みでなく、事実を伝えなければ」と雁屋さん。これは、会場に集まった人たちの共通の思いに違いない。 「。。。」 もっと読む。

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「福島の人たちには逃げる勇気を持ってほしい」 鼻血問題の『美味しんぼ』著者が風評差別に反論! via 夕刊アメーバニュース

福島を取材で訪れた主人公が鼻血を出す描写が大バッシングを受けた『美味(おい)しんぼ』鼻血問題。 騒動から10ヵ月がたった先月、原作者の雁屋哲氏が沈黙を破り、ついに反論本『美味しんぼ「鼻血問題」に答える』(遊幻舎)を刊行。鼻血は決して風評ではないとする著者に、じっくりと話を聞いた。(第1回→http://wpb.shueisha.co.jp/2015/03/13/44879/)、(第2回→http://wpb.shueisha.co.jp/2015/03/19/45279/) PART3では、鼻血騒動に対する福島県民からの意外な反応について、そして福島へのメッセージをお送りする―。 *** […] 雁屋  僕は福島がすごく好きでね。本当は福島応援団のつもりで行ったんです。だから最初は内部被曝に対する考えも甘かったんです。だが、調べていくと原発事故以 後の食べ物は相当に汚染されていることがわかった。例えば、セシウムが25ベクレル含まれた食べ物を一日100g食べたとすると、それだけで事故前より 147倍も多く摂取することになる(注・日本分析センターが2008年に調査した日常食に含まれるセシウム137の福島市の結果から推定)。 でも、国が食品の基準値を100ベクレル以下と決めたことで、みんなが食品は100ベクレル以下ならいいと思ってしまった。それに食べ物の放射線量も問題だけど、そこで農作業している人たちの被曝はもっと深刻です。 ―どういうことですか? 雁屋  土壌に放射性物質がすごく含まれてるでしょう。農作業をしていて土壌を耕すとそれが舞い上がる。田んぼの周りにいるだけで風が吹けば吸ってしまう。だから 食品の線量が低くなってもやっぱりダメだという結論に達したわけです。福島県庁だって僕が行った時には毎時0.5μSvあった。避難指定にすべきですよ。 土地の汚染はいくら除染したって取り切れませんから。 ―住民の中には被曝は怖いけど、いろんな事情で避難しない人もいます。どうしたらよいでしょうか。 雁屋  本当はここに住みたくないと声を上げることです。かなりの人が声を上げたら、日本人はみんな絶対に反応して応援します。外からなんとかしろと言ってもダメ なんです。ある県民が福島の人は従順でおとなしいと言っていましたが、自分の命がかかっているのだから反抗すべきです。 僕がこういうこと言うと福島差別だって言う人がいるけど、それは逆。福島を差別している人だから「年間20mSvでも住め」なんて平気で言えるんだ。もし 福島県の人たちを自分と同じ人間だと思ったら、「福島以外に住む僕たちは年間1mSvなのに、なぜあの人たちは20mSvで平気なんだ」と疑問を持って言 うべきでしょう。 […] ―今、意見が違うと対話もできない風潮になっています。 雁屋  意見が食い違うだけでなく、福島の真実を語ると社会の裏切り者みたいな空気がある。みんなの和を乱すようなことするなって。とにかく僕はきちんともう一度 議論したい。みんながいろんな意見を言う。それをしないで縮こまっちゃって、特に福島では放射能のことを何か言うと「おかしい」って言われる。 でも自分たちの命がかかってることなんです。福島の人たちには声を上げてもらいたいし、福島から逃げる勇気を持ってほしいと思います。 全文は  「福島の人たちには逃げる勇気を持ってほしい」 鼻血問題の『美味しんぼ』著者が風評差別に反論!    関連記事: <第1回>『美味しんぼ』鼻血問題で「風評被害だ」と大バッシングを受けた原作者・雁屋哲が騒動の真相を激白! via 週プレニュース <第2回>「鼻血騒動を検証しない科学者たちこそ非科学的」大バッシングを受けた『美味しんぼ』著者が激白! via 週プレニュース  

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『美味しんぼ「鼻血問題」に答える』を読む――原作者による反論本は問題描写に決着を付けたか? via おたぽる

(抜粋) 本書の中心テーマとなる「鼻血描写が根拠のないデタラメかどうか」は、第3章『「鼻血問題」への反論』と第6章『内部被曝と低線量被曝について』で雁屋氏なりの具体的な反論が試みられている。 ■“鼻血シーン”掲載後の反響はどうだったか? “鼻血シーン”掲載後の反響については、第1章『なぜ、私はこの本を書いたのか』に詳しく書かれている。各マスコミやインターネットユーザー、大臣 などから寄せられた多くの声に対し、雁屋氏は「非難とか批判というものではなく、『美味しんぼ』という作品と私という人間を否定する攻撃だったと思いま す」と述懐している。そうした批判の声を雁屋氏は「感情的に、それこそ人々をあおり立てるだけで、鼻血と放射線の関係について、まともな議論をしないから です」と切り捨てる。ただ本書には記されていないが、「スピリッツ」連載にて“鼻血シーン”が炎上した際には、ネット上で雁屋氏に対して「よくぞ真実を 語ってくれた!」と賞賛する声も決して少なくはなかったことを付け加えておきたい。 なお「スピリッツ」の編集部員は“鼻血シーン”掲載号の発売後、殺到する苦情処理に追われて編集作業に支障が生じるようになり、あわや休刊しなけ ればならないところまで追い詰められていたそうだ。業務に支障が出るほど激しいクレームの電話について、本書によると、雁屋氏は「そんな電話をかけてくる のは、普通の人間ではない、どこかの団体か組織に属する人間、プロフェッショナルの人間だろう」と考えていたとのこと。 雁屋氏はそんな状態でマスコミからの取材を受けても悪い結果しか生まないからと沈黙を選び、事態が沈静化した現在になって本書を発表したという。 ■“鼻血”の根拠は明確になっているのか? 雁屋氏や取材同行者、そして『美味しんぼ』本編にも登場した井戸川 克隆氏(双葉町の前町長)などは、鼻血や耐え難い疲労感といった症状に見舞われたという。雁屋氏は数々の実験・調査データを引用し、自身の推測もまじえな がら「鼻血が出ている人がいる」ことと「鼻血が出るメカニズム」について語っている。 鼻血が出ている人が多いことは、2012年に福島県双葉町で行なわれた疫学調査をもとに、他県(宮城県・滋賀県)と比べて、双葉町では「体がだる い、頭痛、めまい、目のかすみ、鼻血、吐き気、疲れやすいなどの症状」が有意に多いことをデータで示した。ほかにチェルノブイリ周辺で実施された調査など も引用しながら原発事故と鼻血(を含む諸症状)の関連性を示唆している。 (略) しかし本書第4章『福島を歩く』において雁屋氏は『美味しんぼ』110巻を実例に挙げ、「風評被害と戦ってきたのは、私だ」と述べている。 これはたしかに一面の事実を含むものだ。「福島の真実編」の前半パートとなる当該巻(110巻)では、主人公の山岡たちが福島県産というだけで農作物が売れない現状を目の当たりにし、「風評被害を何とかしなくては」という思いが福島取材の重要な指針となっている。 また、本書においては第4章・第5章『福島第1原発を見る』を中心に、雁屋氏の福島県への熱い思いが語られている。取材開始した当初はまだどんな 描写にするか決めておらず、現地で出会った人々から話を聞き、実際に福島第一原発を取材する中で危機感を強めていったという。「捕った魚を出荷できない 『宝の海』」「福島の海をけがし続ける大量の汚染水」「原発に反対したら、危険人物」など――詳細は書かずとも見出し項目名だけで、雁屋氏が現地取材に よって感じた“被災地の苦悩”をある程度推し量ってもらえることと思う。 そうした人々の声を知った上で、雁屋氏は「福島を応援すればそれでいいのか」と語る。『美味しんぼ』原作を執筆するにあたって葛藤は大きく、汚染 された土地や農作物を作中に描くにあたって「私の心は千々に乱れたのです」「とにかく、本当に辛かった」と本書中で何度も心情を吐露している。だが雁屋氏 はそれを描ききった上で、「福島は安全」と喧伝する電力会社・政府・マスコミ・学者たちを痛烈に批判する。最終的に「福島の人たちよ、自分を守るのは自分 だけです。福島から逃げる勇気を持ってください」と本書を締めくくっている。 住み慣れた先祖伝来の土地を離れても、人さえ生きていれば復興はできる。大事なのは「土地としての福島の復興」ではなく、「福島の人たちの復興」 であると雁屋氏は考える。そんな思いが行き過ぎて作中の「福島に住んではいけない」という過激なセリフに至り、その部分だけが一人歩きして大騒動になった ――という経緯が本書を読むとよくわかる。 全文は『美味しんぼ「鼻血問題」に答える』を読む――原作者による反論本は問題描写に決着を付けたか? 当サイト既出関連記事: (表現のまわりで)「鼻血問題」への思い 「美味しんぼ」原作者・雁屋哲さん via 朝日新聞 色々と via … Continue reading

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(表現のまわりで)「鼻血問題」への思い 「美味しんぼ」原作者・雁屋哲さん via 朝日新聞

昨春、週刊ビッグコミックスピリッツに掲載された漫画「美味しんぼ」は、東京電力福島第一原発を訪れた主人公が鼻血を出す描写などが厳しく批判された。『美味しんぼ「鼻血問題」に答える』(遊幻舎)を2日に出版した原作者の雁屋哲さん(73)に、今の思いを聞いた。 (略) 問題とされたのは同誌の昨年4月28日と5月12日発売の号。福島第一原発の構内を取材した主人公らが原因不明の鼻血を出し、福島県双葉町の前町長が「福島では同じ症状の人が大勢いますよ」と語る場面や、前町長や福島大の教員が「福島はもう住めない」などと語る場面が描かれた。 ■表現などを修正 昨年末に発売された単行本第111巻では、主人公が鼻血を出す描写は残ったが、被曝(ひばく)との因果関係をめぐる表現など10カ所以上を修正し た。「批判の矛先が取材の証言者にも向かったため、その人たちを守る必要がありました。取材した中から穏当な言葉を選び直し、誤解がないように解説を付け て発行しました」 雁屋さんは、福島第一原発取材後、経験のない疲労感に襲われ、鼻血が続いたという。チェルノブイリや福島県で鼻血を出した人たちの記録なども調べたと話す。「福島では、私以外にも原因不明の鼻血を出した人たちがいますが、議論すらされない」 ただ、鼻血については、多くの専門家が「被曝との因果関係は科学的に考えられない」と指摘する。 環境省も「被曝が原因で住民に鼻血が多発しているとは考えられない」と見解を発表。福島県が実施した県民健康調査の結果から、疲労感・鼻血などの症状が表れるほどの被曝をした人は確認されていないと説明した。 (略) この問題では、安倍内閣の閣僚などからも、「根拠のない差別や偏見を助長する」「風評被害を招く」といった批判が続出した。雁屋さんは、住民が不安な気持ちを率直に公言できることが必要だという。 「福島は安全とする国への異論は、『風評』の一言で封じ込まれてしまう。批判することを許さず、何もなかったことにさせようとしているように感じます。大事なのは、議論すること。私の意見が間違っているというのなら、一緒に議論しましょうよ」 全文は(表現のまわりで)「鼻血問題」への思い 「美味しんぼ」原作者・雁屋哲さん 

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「鼻血は出る」と反論=「美味しんぼ」作者、単行本刊行 via 時事ドットコム

週刊「ビッグコミックスピリッツ」(小学館)に昨年掲載された漫画「美味(おい)しんぼ」(現在休載中)で、東京電力福島第1原発を訪れた主人公が鼻血を 出す描写が批判された問題をめぐり、原作者の雁屋哲氏が近く刊行する単行本「美味しんぼ『鼻血問題』に答える」(遊幻舎)で、「今の福島の環境なら鼻血は 出る」と反論していることが1日分かった。 (略) 雁屋氏は福島の農漁業の現状や第1原発周辺を取材した記録にページを割く一方、内部被ばく・低線量被ばくへの懸念も表明した。「美味しんぼ」の単行本で、表現を連載時から一部修正したことについては、バッシングを受けた実在の登場人物を守り、誤解を防ぐためと説明した。 さらに最終章では「大事なのは『土地としての福島の復興』ではなく、『福島の人たちの復興』」と強調。自身の取材に基づく見解として、住民に「自分を守るのは自分だけ。福島から逃げる勇気を持ってください」と呼び掛けている。 全文は「鼻血は出る」と反論=「美味しんぼ」作者、単行本刊行  関連記事: 「美味しんぼ」原作者が反論本出版へ via デイリースポーツ 「美味しんぼ」表現、一部修正=単行本発売-小学館 via 時事通信

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「美味しんぼ」表現、一部修正=単行本発売-小学館 via 時事通信

 週刊「ビッグコミックスピリッツ」(小学館)の人気漫画「美味(おい)しんぼ」で、東電福島第1原発を訪れた主人公が鼻血を出した描写が波紋を広げた問 題をめぐり、10日、これらの場面を収録した単行本111巻「福島の真実2」が発売された。鼻血の描写は残した上で、主人公らの発言が一部修正された。 主人公が医者と話す場面では「(鼻血は)原発内での外部被ばくが原因ではありませんね」と因果関係を否定する表現に変更。実在の有識者が「福島がもう取り 返しのつかないまでに汚染された」と話していた場面も、「震災前の政府の基準に従えば、住んではいけない所に多くの人が住んでいる」に変わった。 全文は 「美味しんぼ」表現、一部修正=単行本発売-小学館

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「美味しんぼ」原作者が反論本出版へ via デイリースポーツ

原発に関する記述が問題となり連載休止中の「美味しんぼ」 (ビッグコミック スピリッツ)の原作者、雁屋哲氏が10日、約半年ぶりに公式サイトでコメントを発信、問題視された部分を含む「美味しんぼ」の単行本第 111巻「福島の真実篇2」が刊行されることを告知し、また来年1月に同氏の意見をまとめた本を出版することを明らかにした。 雁屋氏は単行本発刊について「色々と問題になった件も掲載されています。お読み下されば有り難いと思います」と記し、「例の『鼻血問題』に対する私の意見は、本にして来年の一月に発行します」と、原発問題に関する雁屋氏の意見を1冊の本にまとめたことを明かした。 その上で「まずは単行本第110巻と111巻をお読み頂いてから、ご意見を賜りたいと存じます。一部分だけを読んで、あれこれ言うのは反則でしょう」と、議論を受けて立つ構えを明確にした。 「美味しんぼ」は今年5月に発行された東京電力福島第一原発事故をめぐる描写に対し、福島県や地元政界などが発行元の小学館に抗議する騒動となった。問題にされたのは登場人物が放射線被曝と鼻血の因果関係を指摘し「福島に住んではいけない」と語る場面など。 続きは 「美味しんぼ」原作者が反論本出版へ  

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