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Tag Archives: 漁業
政府説明に周辺住民が強く反発 福島第1原発、処理水の海洋放出 via 東京新聞
[…] 「海洋放出がより確実に実施可能」と説明する政府側に、漁師は「海が汚れ生活できなくなる」と強く反発した。 経済産業省資源エネルギー庁の奥田修司・原子力発電所事故収束対応室長は「容器に入れ、手で持っても健康に影響がないほど低線量」と処理水の安全性を強調。新地町の漁師(68)は「生態系に影響があるかもしれないし、魚が売れなくなる」と憤った。別の住民から「なぜ福島の海に流すことが前提なのか」との声も出た。 全文
福島の漁師は言った「漁業やる人がいなくなっと」 近づく汚染処理水の海洋放出方針決定 via 東京新聞
「福島の海はなーんでも捕れる宝庫。こんな海はないよ」。福島県沖の漁船上で漁師の声は誇らしげだった。東京電力福島第一原発事故から9年半が過ぎ、復活途中の福島の漁業に再び暗い影がちらつく。原発から出る汚染水を浄化処理した後の水について、政府は近く、海洋放出の方針を決定しようとしている。反対の声を上げる漁業関係者の思いの底にあるのは、被災者と向き合わない国と東電への怒りだ。(福島特別支局・片山夏子) 10月21日午前2時すぎ、福島第一原発から北約50キロにある福島県新地町しんちまちの釣師浜つるしはま漁港で、漁船「第十八観音丸」に乗った。沖合5キロに着くと、小野春雄さん(68)と息子らが固定刺し網を一気に引き上げた。 […] ◆2021年春には本格操業という矢先 原発事故後、福島では出漁日などを制限する試験操業が続いている。事故前は週6日出ていた漁が、今は週2日のみ。来春に本格操業という矢先、放射性物質トリチウムなどを含む処理水の海洋放出が現実味を帯びてきた。 「10年、我慢して我慢してきた。今トリチウム流したら、魚を食べなくなると思うよ。福島の漁業はやる人いなくなっと。明日がわかんねえんだもん。自殺者が出るよ」。小野さんの表情がぐっと険しくなった。 中学卒業後に漁師になった小野さんは、ずっと海で生きてきた。2011年3月11日、二つ下の弟は漁船を沖に出したが津波にのみ込まれ、亡くなった。3人の息子は復興関連の建設業などをしていたが、試験操業を機に呼び戻した。祖父の代から続く生業を引き継ぐため、船も新調した。 原発構内のタンクで保管する処理水の処分を巡っては、政府の小委員会が「海洋放出が確実」と示して以降、所属する相馬双葉漁業協同組合で国から説明があったのは1度だけ。「コロナ禍で人が集まらなかった。漁業者や国民と東電や国で何度も話し合い、ある程度納得してから流すならわかるよ。説明1回ってありえねぇ」 ◆「国はなんで東電の言うこと聞くの」 […] 次の漁場で「すぐそこは宮城沖だぁ」と小野さん。海はつながっている。だからこそ、全国漁業協同組合連合会は「我が国漁業の将来に壊滅的な影響を与えかねない。漁業者の総意として絶対反対」と訴える。 漁の方法や船の操縦を伝えようと、息子たちに厳しく指導していた小野さんは、一層険しい表情で訴える。「トリチウム流して怖いってイメージが1度ついたら、払拭するには相当な年月がかかる。これだけ反対の声がある。1度立ち止まってもらわなきゃ困る」 ◆「どんなに薄めても気持ちのいいものではない」 福島県では、震災翌年の2012年6月から試験操業が行われている。昨年の水揚げ量は3640トンで事故前の14%にすぎない。今年2月、全魚種の出荷制限がようやく解除され、9月には福島県漁連が来年4月から本格操業を再開する方針を決めた。 小名浜機船底曳網そこびきあみ漁協(いわき市)の柳内やない孝之理事(54)は、トリチウム水と呼ばれる処理水は他の原発も放出していると説明を受けた。だが福島第一の処理水は、事故で溶け落ちた核燃料(デブリ)に触れた汚染水を浄化したもので、他の放射性物質が残る。「どんなに薄めても気持ちのいいものではない」 中国や韓国などへは、福島の魚はまだ輸出できない。柳内さんは、処理水放出となれば風評被害は避けられないとみる。「海洋放出すると聞き、宮城の三陸でホヤを作るのをやめた人が出ている。効果的な風評被害対策があるなら、今だってやってほしい」 東電は風評被害を賠償するというが、具体策は見えない。相馬原釜はらがま魚市場買受人協同組合の組合長で水産加工業も営む佐藤喜成さん(67)は「事故前は年商8億円だったのが、2019年には3億円に。それなのに16年で賠償は打ち切られた。仲買や水産加工もきちんと賠償してほしい」と憤る。 ◆漁業者の同意見通せず 東電「理解得る」の一点張り […] だが、漁業関係者から理解が得られるかは未知数。東電は15年8月に当時の広瀬直己社長名の文書で処理水について「関係者の理解なしには、いかなる処分も行わない」と回答した。理解を得られなかった場合について、東電の小野明・福島第一廃炉推進カンパニー最高責任者は10月29日の記者会見で「理解を得られるよう努力する」と繰り返すだけで、合意形成への道筋は全く見えない。 タンク容量も、解体タンクの敷地活用などで増やす余地があるが、小野氏は「精査が必要」と述べるにとどまり、「22年夏」という期限を見直す方針は示さなかった。(小野沢健太) 全文
処理水海洋放出、月内決定見送り 背景に東電の「約束」via 朝日新聞
小坪遊、野口陽 福地慶太郎2020年10月23日 19時18分 東京電力福島第一原発にたまる処理済み汚染水の処分について、政府は23日、関係省庁でつくる対策チームの会合で、風評被害対策などの検討を一層深めることを確認した。海洋放出の方向で最終調整を進めており、早ければ27日にも関係閣僚会議を開いて決める方針だったが、チーム長の梶山弘志・経済産業相は会見で「27日に決めることはない。具体的なタイミングをお伝えできる段階にない」と明言。月内の決定は見送る方針だ。 海洋放出は風評被害への懸念が強く、全国漁業協同組合連合会(全漁連)は「漁業者、国民の理解を得られない海洋放出は絶対反対」と表明している。政府は反発を和らげるには一定の時間が必要と判断した。 この日の会合では、4月以降7回にわたり聴取してきた地元自治体や農林水産業者など29団体43人の関係者の意見や、4~7月に国民から書面で募った4011件の意見を整理。風評被害への懸念が目立った。梶山経産相は「早期に(処分の)方針を決定する必要がある」とする一方、風評を抑える処分方法や具体的な風評被害対策、国内外への情報発信などの検討をさらに深める考えを示した。 漁業者の根強い反対、背景に東電の「約束」 漁業者が海洋放出に強く反対する背景には、2015年8月に東電と交わした「約束」がある。海洋放出に反対する福島県漁業協同組合連合会(県漁連)の要望に、広瀬直己社長(当時)が「関係者の理解なしには、いかなる処分も行わず、多核種除去設備で処理した水は発電所敷地内のタンクに貯留します」と文書で回答した。 その3日後、全漁連にも「(汚染水の)『海洋への安易な放出は行わない』との方針を今後も堅持してまいります」と文書で約束。国も「関係者の方の理解を得ることなくして、いかなる処分もとることは考えていない」と明言した。 当時の約束について、県漁連の野崎哲会長は今年4月の政府の意見聴取で「今後も(国と東電との)信頼関係を維持するうえで非常に重要な論点」と話し、説明を受けたいとの意向を示していた。 全漁連の岸宏会長は、放出される処理水について「原子炉の炉心に触れた汚染水を処理したもので、風評被害は必至」と語る。処理水の放出を「科学的に悪い影響は考えられない」とする原子力規制委員会の更田豊志委員長も「あれだけ損傷した炉心を経てきた水という意味で、強い心理的、社会的抵抗が感じられることは認識している」と理解を示す。(小坪遊、野口陽) タンク満杯時期にずれ 「期限」切迫せず 東電は、2022年夏ごろに福島第一原発のタンクが満杯になると説明してきた。だが、満杯時期は、汚染水の増加量が想定より少ないと数カ月ほど先にずれる。タンクエリアを広げずに容量を約2年分増やす余地もある。「期限」というには誤差が大きく、差し迫ったものではない。 […] また、東電の資料などによると、タンクエリアの中では、計97基の旧式タンク(総容量9万7千トン)の解体が決まっている。この場所を軸に、政府と東電はタンク増設に向けた検討を進めている。撤去した跡地に並べ方を工夫してタンクを新たに設置すると、約2年分にあたる容量が追加で確保できるという。 満杯時期がずれこめば処分の開始を遅らせることができ、海洋放出に反対する漁業者らの理解を得るための時間を長くとることができる。一方で、タンク撤去後のスペースは廃炉作業で取り出しが進む使用済み核燃料の保管場所などに活用する案もあり、政府と東電はタンク増設の必要性を慎重に見極めている。(福地慶太郎) 全文
福島第一原発 汚染水、短期間で放出も 事故前ルール採用せず via 東京新聞
東京電力福島第一原発で大量保管中の放射性物質トリチウムを含む汚染水の処分方法を巡り、経済産業省の担当者は十六日、有力視される海洋放出を選択した場合、全量放出に四十~五十年ほどかかる事故前のルールを採用せず、短期間で流す検討も必要になるとの認識を示した。放出期間は、漁業関係者らが懸念する風評被害がどれほど続くかという議論に一石を投じるが、そもそも漁業者らが海洋放出に同意する見通しはない。 (宮尾幹成) […] これに対し、事故後に海産物の出荷制限や風評被害で打撃を受けた茨城沿海地区漁業協同組合連合会は「風評の再燃は必至」と強く反発し、大井川和彦知事も「白紙で検討を」と求めている。 事故前の福島第一では、年間に放出できるトリチウム量の上限「管理目標値」を二十二兆ベクレルと定めていたが、現在はその規定はない。処理済み汚染水のトリチウム濃度は一リットル当たり平均七十三万ベクレルで、東電が示す最大保管可能量を掛けると約千兆ベクレル。これを全量放出するには、年二十二兆ベクレルのペースでは四十五年を要する。 一方、政府の廃炉工程は、事故から三十~四十年後に廃炉を終える目標を堅持。奥田対策官は、仮に海洋放出を決めた場合の課題として「年二十二兆ベクレルでは(廃炉の)年限を超える。そこをどうするかは検討しなければならないポイントの一つだ」と指摘した。 敷地内に保管されている処理済み汚染水を一年で全て海洋放出しても、近隣住民の被ばくは自然界から受ける放射線量の千分の一以下にとどまるとする小委員会の評価結果も紹介した上で、「関係者の意見を聞きながら決める。政府として今の時点で考えていることはない」と強調した。 今回の勉強会は経産省側から申し出があり、県庁内で開かれた。奥田対策官によると、東京や福島県で開いた実績はあるが、本県では初めて。開催理由について、大井川知事や漁業関係者が海洋放出に懸念を示したことで県内での報道が増えている点に触れ、「県内の報道の方々にもきちんと説明したいと思った」と述べた。 全文
福島の魚、レストランへ消費者へ 漁師が挑む販路拡大 via 朝日新聞
東京電力福島第一原発事故から、まもなく9年を迎える。福島県の漁師たちは放射性物質の安全基準をひとつひとつクリアしながら、「試験操業」を続けてきた。なお風評は残るが、消費者と信頼関係を築きながら本格操業につなげようとの試みが出てきた。 福島県郡山市にある小さなレストラン「ラ・ギアンダ」に1月下旬の昼前、とれたての魚が届いた。 前日の夕方、約100キロ北東にある同県相馬市の漁港に揚がったばかりの鮮魚だ。シェフの加藤智樹さん(42)はさっそく夜のメニューを考える。ホウボウはカルパッチョに、マダコは近所の農場のハーブを添えたサラダにするか……。 […] 福島県の水産物は検査で安全性が確認された魚種に限って試験操業を続けているが、漁獲量はなお震災前の2割以下にとどまる。 ただ、事故の直後に出荷制限された魚種が44だったのに対し、昨年末には1種だけになった。「常磐(じょうばん)もの」として評価が高かったヒラメの出荷制限は2016年6月に解除され、18年度には東京都中央卸売市場での価格が全国平均の9割まで回復した。 現在、試験操業の船は週に2~3回出漁する。しかし、漁獲量が増えれば魚価が値崩れする可能性がある。政府が検討しているトリチウムを含む処理水の海洋放出へのにらみもあって、本格操業への具体的な検討はなかなか進まない。 […] 若い漁師たちの試みは、本格操業へどうつながるのか。東日本大震災後に福島県漁業協同組合連合会が立ち上げた県地域漁業復興協議会に参加する濱田武士・北海学園大教授(漁業経済)に聞いた。 福島県産の魚に対する流通業界の「買い控え」は、ヒラメの市場価格が全国平均の9割近くまで回復しているのを見ると軟化しているのがわかる。ただ、背景にある「風評」を解消するのは難しい。 消費者庁の調査では、放射性物質が気になって福島県産の購入をためらう消費者はなお約13%。不安は取り除かれていない。トリチウム処理水の行方によっては、これまでの信頼回復の努力が帳消しになりかねない。 若い漁師たちが消費者と直接つながって、信頼関係の中で販路を回復する試みは、小さな試みでも風評を崩すのに有効だ。一部のスーパーが福島の魚を首都圏の10店舗余りに送る「福島鮮魚便」の試みもある。店頭に立った店員が「福島県産がしっかり検査されていて安全」と客に説明し、売り上げを伸ばしている。 全文
18年水揚げ前年比2割増 福島県沖・試験操業3漁協、4000トン via 福島民友
東京電力福島第1原発事故後、福島県沖で続いている試験操業で、相馬双葉、いわき市、小名浜機船底曳網の3漁協の2018(平成30)年の水揚げ数量は4004トンで、前年に比べて22%増加した。 原発事故後の試験操業による水揚げ数量は毎年伸びているものの、事故前の10年の15.5%にとどまった。 原発事故前後の3漁協の水揚げは、近年では魚介類の出荷制限の解除が進み16年に「常磐もの」として名高いヒラメ、18年にはスズキが試験操業の対象魚種に加わった。 現在は、サクラマスやムラソイなど7魚種が制限されている。 昨年は、相馬双葉、いわき市の両漁協の固定式刺し網漁業で、ヒラメなどが多く水揚げされた。県漁連などは、シラスやシラウオ漁が好調なことに加え、出漁日が増えたことなどが増加の要因とみている。 […] 全文
7年ぶりに大漁旗はためく 福島・請戸漁港で漁船出初め式 via 河北新報
福島県浪江町の請戸漁港で2日、漁船の出初め式があった。東日本大震災後は中止が続き、実施は7年ぶり。岸壁に詰め掛けた人々に見送られながら、大漁旗を掲げた約20隻が沖へ向かった。 出初め式は震災前、最大100隻以上が参加していた。港湾施設の復旧で昨年から船の係留が可能になったことなどから、地元漁協が再開を決めた。出港した漁船は沖合を旋回し、お神酒をささげて漁の安全を祈願した。 請戸漁港の周辺では昨年、一部魚種で試験操業も解禁された。 […] 全文
漁師の苦悩と本音を知って!原発事故後のドキュメンタリー映画 via 福島民友
東日本大震災と東京電力福島第1原発事故後の新地町の漁業者を追ったドキュメンタリー映画「新地町の漁師たち」が1日、福島市のフォーラム福島で上映が始まった。県内での劇場公開は初めて。上映後、山田徹監督(33)や同市在住の詩人和合亮一さん(48)らによるトークショーも行われ、出演した同町の漁師小野春雄さん(65)は「漁師は海に出ることが生きがい。福島の漁師のこれまでの苦悩を知ってほしい」と呼び掛けた。 被災地の漁師の視点から「真の復興とは何か」を問う作品は、小野さんら被災地で生きる漁師たちの苦悩や悲しみ、そして希望を追った。昨年開催された第3回グリーンイメージ国際環境映像祭でグランプリを受賞している。 […] 撮影は試験操業が始まる前から行われていた。小野さんは「何回見ても震災当時を思い出し、涙が出る」と振り返り、「この映画には私たちの生の声があり、船乗りの本音がある」と訴えた。その上で小野さんは、試験操業ながら漁ができる喜びや仲間の漁師たちの思いを語り「今年からは競りも再開され、漁師たちの気持ちも変わった。福島の魚をたくさん食べてください」と呼び掛けた。和合さんは「人懐こい笑顔のシーンもあり、漁師さんたちのありのままの姿を捉えている。明るい場面が多くて楽しいところも、この映画の醍醐味(だいごみ)」と評価した。 […] 全文
汚染水対策、手詰まり 廃炉作業遅れを懸念 via 河北新報
福島第1原発の汚染水対策は、事故発生から3年半経過した今なお、予断を許さない状況が続く。1~4号機の建屋地下には1日約350トンの地下水が流れ込み、放射性物質に触れて汚染水が発生している。東京電力は建屋に入る前にくみ上げる地下水バイパスなどの対策を講じるが、抜本的な解決には至っていない。汚染水対策が軌道に乗らなければ、廃炉作業に影響を及ぼす可能性がある。(桐生薫子) <難航する凍結> 「地下水の流れがあり、思ったより凍らない」 […] 東電は建屋とトレンチの接続部を凍らせ、水の流れを遮断してから汚染水を抜こうと、2号機側で4月下旬、周囲の水を凍らせる作業に着手した。だが、地下水位の変動など想定外の現象が起き、凍結は難航。7月下旬には氷を投入し水温を下げたが、接続部の凍結率は92%にとどまった。 「想定外」は地下水バイパス計画でも起きている。東電は5月以降、地下水を20回くみ上げ、計3万2942トンを海へ排出した。当初、流入の抑制効果が表れる時期をくみ上げから「2~3カ月後」と設定したが、観測用井戸では20~30センチしか下がらず、「5~6カ月後」に修正した。 東電は建屋周辺の「サブドレン」と呼ばれる井戸42本から地下水をくみ上げ、浄化した上で海に流す計画も立てている。 これに対し、漁業関係者は「(海洋放出の報道後)試験操業のシラスの価格が下がった」(相馬双葉漁協)などと風評被害を懸念。「汚染水を海に流すのは絶対反対」(いわき市漁協)と反発を強めており、実施のめどは立たない。 […] 高濃度汚染水などをためるタンクの貯蔵量は2日現在、52万トンと容量の92.9%に達した。多核種除去設備(ALPS)を稼働し、本年度中に全ての汚染水を処理する計画だが、トラブルが相次ぎ、達成は困難な状況だ。 もっと読む。