Tag Archives: 公聴会

(核リポート)物申すアメリカ市民 白熱の原発公聴会 via 朝日新聞

(抜粋)   渡米した頃、放射性廃棄物に関する米原子力規制委員会(NRC)の公聴会(public meeting)が全米各地で開かれていた。のぞいてみると、驚きの連続だった。 運転開始から43年になるピルグリム原発がある米東海岸のマサチューセッツ州。公聴会が始まる前、会場の受付で名前を書いていると、スタッフから「何か発言しますか?」と尋ねられた。あわてて「外国人なので」と断ったが、事前に申し込めば、誰でも発言や質問ができるという。 公聴会を 仕切るのはNRCの職員ではなく、プロの「ファシリテーター」(進行役)だった。「NRCびいきの進行だろう」と思っていたら逆だった。参加者からの質問 に、あるNRC職員がきちんと答えないと、ファシリテーターは「君じゃダメだ」と他の職員を指名した。質問を「いい視点だ」と褒めたり、分かりやすく言い 換えたりして、議論の場を和ませた。一方で、制限時間を超えて発言する参加者や度を超えたヤジはいさめていた。 参加者の発言の応酬も見応えがあった。 「原子力がなぜ安全だと言えるのか。技術者、科学者が知っているのはほんの一部だ」と言う人もいれば、「自分が廃棄物処分の技術を向上させるので安心してほしい」と話す大学院生もいた。反原発団体や原発労働者たちも出席し、自分に近い意見が出るたびに拍手が起こった。 その光景を見ながら思い出していたのが、日本での原発議論だった。 2012年夏、民主党政 権時代に開かれた「エネルギー・環境の選択肢に関する意見聴取会」は、2030年の電力に占める原子力の割合について「国民の皆様よりご意見を直接いただ く」のが目的だった。だが、参加者は抽選で絞られ、意見の表明者は10人前後。電力関係者に発言の自粛が求められたのも、違和感があった。その後の政策に いかそうという動きもない。あれは何だったのだろうと今でも思う。 (略) NRCが市民参加を重視するようになったのは、10~15年ほど前からだ。NRCが放射性廃棄物の規制について、国民の意見を十分に聞かないまま方針を出し、環境団体やマスコミや議会から集中砲火を浴びたことがきっかけだったという。 ただ、米国を美化するつもりはない。ピルグリム原発に反対する団体メンバーのデビッド・アグニュー氏は「NRCは聞いているふりをしているだけ。公聴会はショーだ」と批判する。逆に「数万人も集まった日本の脱原発デモの方がすごいじゃないか。どうやってそんなに集めたんだ?」と言った。 デモも自分の意見を主張できる大切な場。ただ、それ以外にも市民が参加できる場が必要ではないかと、日本での原発取材でいつも感じていた。取材先で「大声を上げるデモには参加しづらい」「デモでは何も変わらないんじゃないか」という声もよく聞いた。 (略) 公聴会は 市民を育てる場でもあった。市民グループは、NRCの問題点を指摘しようとたくさんの資料を読み込み、情報を集めてくる。「憂慮する科学者同盟 (UCS)」「核情報資料サービス(NIRS)」など米国内の多くのNGOは、NRCも一目置く専門家集団だ。原発事業者を監視するNRCは市民から監視 されていた。 日本の原子力規制庁には、米国のような公聴会を 開く人的余裕も予算措置も制度もない。市民の側も、十分な準備ができているとは言い難い。「原発は選ばれた専門家が話し、決めること」という考えが、日本 には根強いように思える。しかし、それが福島事故の一因であり、政府が国民から信用されなくなった理由ではなかったか。 原発は運転開始から閉鎖、廃炉の完了までおよそ1世紀はかかる。さらに使用済み核燃料の処分を考えれば、自分たちが顔を見ることもない世代にまで影響が及ぶ。日本人ははるか遠い未来まで、福島第一原発も含めた54基の原発と、そこで使った核燃料を管理し続けなければならない。 全文は(核リポート)物申すアメリカ市民 白熱の原発公聴会

Posted in *日本語 | Tagged , , , , , , , | 1 Comment

東日本大震災:避難者「家庭の対処に限界」 被ばくの心配を吐露−−姫路で公聴会 /兵庫 via

東日本大震災か らもうすぐ2年。震災の避難者の思いを聞く「避難者がつくる公聴会in姫路」が19日、姫路市総社本町の市民会館会議室で開かれた。 (略) 会で思いを話した姫路市の女性(35)は震災2日後、子ども2人を連れ、福島県郡山市から実家のある姫 路市に母子避難した。夫は郡山市内の自宅に住み、会えるのは月に1回だけだ。夫には「福島へ帰ってこい」と言われるが、原発事故や被ばくの心配から避難を 続けている。放射能の危険性についての考えの違いで、夫とぶつかることもあるという。女性は「各家庭での対処には限界がある。除染や子どもの避難など、政 府が責任を持って行ってほしい」と訴えた。 また、東京都小平市から神河町に母子避難した女性(39)は、避難後、周囲から「避難は大げさだ」と言 われ、孤立した。家族からも「デマに惑わされているのでは」と避難の必要性を理解してもらえなかった。女性は「子どもの健康を守りたいだけ。今も被ばくに よる健康被害が心配で、国に責任持って健康診断してほしい」と話した。 全文は 東日本大震災:避難者「家庭の対処に限界」 被ばくの心配を吐露−−姫路で公聴会 /兵庫

Posted in *日本語 | Tagged , , , , , | Leave a comment