Tag Archives: 事故調査委員会

原発事故経ても忖度ばかり 安全神話、まるで進撃の巨人 via 朝日新聞

2011年に起きた東京電力福島第一原発事故をめぐり、国会は同年12月、民間人からなる独立の事故調査委員会(国会事故調)を1年間の時限で設けた。事務局で実務を担った石橋哲さん(55)は、今も高校などで事故調報告の神髄を語り続ける。何が石橋さんを動かしているのか。 ――国会事故調が解散して7年以上経ちます。今も事故調の話をするのはなぜですか。 「事故の背後には、自らの行動をずっと正当化し、責任回避を最優先し、記録を残さないできた不透明な組織と制度があり、それらを許容する法的な枠組みがあったと事故調は指摘しました。その根本原因の解決に向けて不断の改革の努力を尽くすことが、国民一人ひとりの使命だと報告書に書いたからです」 「国会事故調は、国会が憲政史上初めて作った独立調査委員会です。事故が起きた11年の12月にでき、翌12年7月に592ページに及ぶ報告書を衆参両院の議長に提出しました。委員10人の下、最盛時は約100人のスタッフが延べ1167人の関係者に900時間以上話を聴き、東電や規制官庁に2千件以上の資料を請求して、事故原因や再発防止策を探りました」 (略) 「目が回るような忙しさの中で迎えた12年の3月11日、小学生だった次男が親の仕事について調べる宿題だったのでしょう、『1年経って世の中はどう変わりましたか』『あなたは何をしましたか』と尋ねてきました。頭を殴られたような衝撃がありました。本当に自分事にしてきただろうかと考えたのです」 「報告書の公表後、『これで日本は変わるね』と友人に言われましたが、むしろ、これからが大事だと思いました」 「そこで友人や知り合った高校生、大学生らと『わかりやすいプロジェクト』という活動を始めました。報告書の内容を一人でも多く知ってもらおうと、メンバーが手作りで動画などにまとめ、ウェブで公開しています」  ――13年から福島県立福島高校が開くゼミで毎年、講師をしているのも、その延長ですね。今年は名刺入れの色を話題にしました。 「日本社会にはびこり、原発事故の大きな原因でもある同調や忖度(そんたく)について考えてもらいました。ふたりきりの密室で、人事や評価で絶対的な力を持つ上司が言い張れば、黒い名刺入れでも『茶色』になりがちです。評価を気にする優秀な人ほど『黒』とは言わない。でも、大勢の人が見ていれば『いや、それは黒でしょう』と指摘できます。社会には公開性や透明性が必要なのです」 (略) ――ゼミの最後は「災害は病気と似ている」という話でした。 「事故や災害が起きると、様々な問題が一挙に顕在化します。それは慢性の病気が急に悪くなった状態に似ています。解熱剤で発熱を抑えるなどして一時的に楽になったとしても、もとの病気を治さなければ再発します」 「顕在化した問題は氷山の一角です。本当の原因は、その前から抱えていた制度的な欠陥・問題で、そちらの方がずっと重要ですが、十分に議論されていません。メディアの注目も足りません」 「次の大事故が原発とは限りません。新しい情報通信技術で全ての人とモノがつながる『ソサエティー5・0』が目前ですが、新種のマルウェアは1日200万種も生まれているとされます。事実上お手上げだから、前提となるはずのネット空間の安全については、みな口をつぐんでしまっています」 ――ゼミの牽引(けんいん)役で、第一原発に近い浪江町出身の高橋洋充先生は「原発事故は考えもしなかった。直後は誰が悪かったんだと犯人捜しばかりしていた。6年前に石橋さんの話を聞き、思考停止していた自分にも責任はあったんだと気づいた。取り返しがつかない後悔だが、君たちはいま気づけて幸せだ」とコメントしました。 「どんな思いで話されたかと考えると、胸が詰まります」 「一方で生徒からは『理想論ではないか』『報告書の提言が実現していないなら、実現に向けてどんな手を大人は考えているのか』といった厳しい意見も出ました。一つひとつ突き刺さりました」 (略) 「事故調はたかだか半年活動しただけで、手を着けられなかった問題がたくさんあります。なので国民の代表である国会で調査や議論を継続するよう提言したのですが、ほとんど実現していません」 「未解明部分の原因究明や、原子力をめぐる組織的・制度的問題の解決など、大がかりな取り組みになるので、実施計画を作って進み具合を国民に公表することや専門家による独立調査委員会を活用することといった具体策も挙げてあるのですが……」 「この間、米国の連邦議会は専門家に依頼し、福島第一原発事故について2年間かけた調査を2回実施しています」 (略) ――国会を含め、日本社会はなぜ変わらないのでしょう。 「変えるより変えない方が楽で合理的だからです。国会議員にとっては有権者の支持を集めることが重要です。『どうすればいいだろう』と議論で悶々(もんもん)としている姿より、見栄えよく誰かを非難している様子が報道された方が票につながると思うから、変わらないのです。そういう有権者、商業メディアだからです」  ――絶望的な気分になります。 「何もせずに国会が悪い、政治が悪いと言っていても、何も変わりません。昨日と同じような行動を選択するから、昨日と同じような日がまた一日延びるのです。社会は与えられるものではなく、『私』が『今』創るものです。自分を変えることは一番簡単です。国会議員も自分の周囲の有権者がどう考えているかを見ています。『変えることが合理的なんだ』と思えば、必ず変わります」 (略) 「若い人たちと話すたびに目が開かれます。自分の言葉が自分に返ってきて痛くて仕方ないけど、楽しいから続けています。11年の原発事故で私たちは生まれ変わったのだと考えれば、若者も私もみんな同じ8歳の仲間なのです。地味に、しつこく、前に進みます」(聞き手・大牟田透)     ◇ 〈いしばし・さとし〉 1964年生まれ。日本長期信用銀行、産業再生機構などを経て、国会事故調入り。現在は複数の民間企業役員の傍ら、東京理科大学教授。 全文は原発事故経ても忖度ばかり 安全神話、まるで進撃の巨人

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原発事故 ”黒塗り”記録の提示を国に求める 東京地裁 via NHK

原発事故の責任をめぐって争われている裁判で、政府の事故調査委員会が行った聞き取りの記録の一部を国が黒塗りにしていることについて、東京地方裁判所は、国の対応が妥当か判断するため裁判所に記録を提示するよう求めました。非公開とされてきた証言が裁判の中で明らかになるか注目されます。 5年前の福島第一原発の事故を受けて、東京電力の株主の一部は、歴代の経営陣らに会社への賠償を求める裁判を起こし、政府の事故調査・検証委員会が当時の関係者から聞き取りを行い、国が非公開にしたり一部を黒塗りにしたりしている記録についても公開するよう求めています。 これに対して国は、「本人の同意なしに公開しないという前提だ」として争っています。 株主の弁護団などによりますと、東京地方裁判所は、一部が黒塗りになっている福島第一原発の吉田昌郎元所長や、当時の原子力安全・保安院の担当者の記録について、国の対応が妥当か判断するため裁判所に記録を提示するよう国に求めました。 今後は裁判官だけで内容を確認する「インカメラ」と呼ばれる審理が行われ、黒塗りの部分が審理の対象になるかどうか判断されます。 […] もっと読む。

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「責任問われず、日本は不思議」=福島原発で元国会事故調委員長-東京 via 時事ドットコム

 東京電力福島第1原発事故で国会が設置した事故調査委員会の委員長を務めた黒川清・政策研究大学院大客員教授が4日、東京都千代田区の日本記者クラブで講演した。黒川氏は原発事故について「責任を誰も問われない。日本は不思議だ」と語った。 国会事故調は関係者のヒアリングやアンケートなどの調査を行い、原発事故を「人災」と位置付ける報告書を2012年にまとめた。 黒川氏は講演で、事故前の日本では原発の過酷事故が起きないことになっていたと指摘。 続きは「責任問われず、日本は不思議」=福島原発で元国会事故調委員長-東京

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福島第一原発「地震での損傷なし」…学会調査委 via Yomiuri online

 東京電力福島第一原子力発電所事故を調べている日本原子力学会の調査委員会(委員長=田中知(さとる)東大教授)は27日、原発の重要設備について「地震の揺れによる深刻な損傷はないと推定される」との見解を盛り込んだ中間報告を発表した。 原子炉の冷却にかかわる重要設備の損傷を巡っては、津波のほかに、国会の事故調査委員会が地震の揺れによる損傷の可能性を言及しており、焦点となっていた。 (略) 中間報告によると、「十分な現場確認ができていない」としながらも、原子炉のデータなどか ら、地震の揺れで重要設備に深刻な影響を与える損傷はなかったと判断。そのうえで「(原子炉の)耐震設計は安全確保に寄与したことを示している」としてい る。 全文は福島第一原発「地震での損傷なし」…学会調査委

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大飯再稼働:「福島」検証待たず判断 安全対策は途上 via 毎日jp

野田佳彦首相は8日、大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働方針を表明した会見で、「東京電力福島第1原発を襲ったような地震、津波でも炉心損傷に至らない」と言い切った。しかし、政府や国会の事故調査委員会の検証作業が完了しておらず、事故時に構内での指揮・作業拠点となる「免震事務棟」が関西電力大飯原発で完成していないなど、事故対策は途上にある。国会事故調の黒川清委員長は「なぜ国会事故調の報告を待ってからやらないのか」と批判した。 続きは大飯再稼働:「福島」検証待たず判断 安全対策は途上

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