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A nuclear power plant in Byron, Illinois. Taken by photographer Joseph Pobereskin (http://pobereskin.com). カレンダー
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Tag Archives: 下村健一
総理大臣官邸は「炉心溶融」の隠ぺいを指示したのか? 元内閣審議官が明かす舞台裏と真相 via Yahoo!ニュース
堀潤 | ジャーナリスト/NPO法人8bitNews代表 2016年7月2日 8時29分配信 「炉心溶融」の公表がなぜ事故から2ヶ月以上経ってからのことだったのか。先月、東京電力の第三者委員会が報告書を公表し、東京電力の広瀬直己社長は「当時の社長が炉心溶融という言葉を使わないよう指示していたのは隠蔽ととえられても仕方がない」と謝罪した。 一方で、報告書は「当時の清水正孝社長が、会見に臨んでいた武藤栄副社長に対し、東電の広報担当社員を通じて『炉心溶融』などと記載された手書きのメモを渡させ、「官邸からの指示により、これとこの言葉は使わないように」という旨の内容の耳打ちをさせた経緯があり、この事実からすれば、清水社長が官邸側から、対外的に「炉心溶融」を認めることについては、慎重な対応をするようにとの要請を受けたと理解していたものと推認される。」 と指摘し、「炉心溶融」の公表が遅れた原因の一つは、当時の総理大臣官邸からの指示だった可能性を示唆した。 ところが、報告書の公表を受け、菅直人元総理や枝野幸男元官房長官ら当時の政権幹部はこれを否定。先月30日、民進党として東京電力や第三者委員会に対し、代理人弁護士を通じて謝罪と撤回を求める抗議文書を送付する事態に発展している。 そもそも、第三者委員会は、官邸側からの指示とされるメモの存在について報告書の中で「清水社長や同行者らから徹底したヒアリングを行ったが、官邸の誰から具体的にどのような指示ないし要請を受けたかを解明するには至らなかった」と説明しており、 菅元総理や枝野官房長官など、当時の政権幹部らへの聞き取りを行って指摘をしているわけではない。 一体、総理大臣官邸と東京電力との間に当時どのようなやり取りがされていたのか? 8bitNewsでは、核心を知るキーマンの一人に独占インタビューした。原発事故当時の内閣審議官で、総理や官房長官らの様子を総理大臣官邸で広報担当者として直接見聞きしてきた、下村健一氏を取材。「炉心溶融」が東京電力で禁句として扱われるようになっていった過程が見えてきた。 官邸からの圧力は本当にあったのか?元TBS報道キャスターというジャーナリストの観察眼で内幕を目撃していた下村氏の証言から、「炉心溶融」隠ぺいの舞台裏を明らかにする。 ■「不都合でも隠すな、不確かなら喋るな」共有された総理大臣官邸のスタンス 下村氏はインタビューの中でまず、総理大臣官邸からの東京電力への直接的な隠ぺい指示の可能性を否定。伝言ゲームと忖度(そんたく)による東京電力と総理大臣官邸、そして原子力・安全保安院との間に生じていった「ズレ」を証言した。 (堀) 当時の情報発表の方針について、総理大臣官邸ではどのような認識で行っていたのかまず教えてください。 (下村) 当然あの時は、誰であっても一番怖いのは「炉心溶融」だというような大雑把な認識がありますから「炉心溶融なんですか、これは?」というのは当然、記者会見でも一番の焦点の質問の一つ、ですよね。だから答え方として、「(我々だって)わかったら説明したいよ」というのが官邸の(本音の)スタンスでした。 当時、事故直後ぐらいから、菅さんと枝野さんが我々広報の人間に向かっても言っていたのは、この2つの原則でいくからなというものでした。それは「不都合でも隠すな。不確かなら喋るな」。とにかくこの2つで行くからな、と。 つまり、今まで続けてきた原子力安全神話からすると不都合なことであっても、今までの国策から矛盾してしまうからといっても、「言わないでおこう、とすることはしない」というのが一つ目の原則ですね。不都合でも隠すな。そして、2番目が「不確かなら喋るな」。これはもう我々メディア側にいた人間にとっても、それはそうだよねと思いましたから、なんでですかとは誰も言わない。そうだよなと。(大混乱の)今こそ、一番確証を得られた事だけを喋るべきだなと思ってましたから。 で、炉心溶融に関しては、2番目の原則の方に当たったわけですね。「本当にわかりません」という東電の説明に対して、じゃあしょうがない、わかったらちゃんと発表しましょう、今は「その可能性もある」という事だけを正直に発表しましょうと、そういう事です。 ■官邸が求めたのは情報の「共有」、しかし、東京電力は情報公開には「了解」が必要と判断 「不確かなことは喋るな」という原則は、東京電力と総理大臣官邸の間にも様々なズレを生じさせていったようだ。 […] (堀) 官邸は情報発表に関して、事前の了解を得るよう東京電力に求めましたか? (下村) (第一原発の爆発の写真が、官邸の知らないうちに公開されたことについて)官邸は、こんな大事な時に情報が共有されていないってことが不快だった、わけです。多分、清水社長側はそれを言われた時に「その写真を出したことが不快だ」と官邸が思っていると勘違いしたのではないでしょうか。そこから、「ズレ」が始まってるんですよ。 とにかく官邸は、「不都合でも隠すな」というのが第一方針でしたから。前もって状況を把握さえしていれば、「この写真は出さないで」とは絶対言わなかったはずなんですね。だから、そこでまず第一ボタンの掛け違いが起きてしまった、ということですね。 この後、清水社長が本店に戻ってから「今後の東電のプレス発表は事前に官邸の了解を得るように」という指示をしている。ここで「了解」という言葉が登場するわけですよね。これは相当大きな分水嶺というか、分かれ道になってしまったと思うんです。官邸としては、「事前に知らせろ」「共有しろ」ということだったのですが、「了解」という言葉に伝言ゲームで変わってしまった、瞬間的に。「了解」というのは「いいですよ」ということですよね。いいか悪いかを官邸が決める、ということですよね。そんなことは、官邸は求めてないわけですよ。 例えば官房長官の記者会見で、記者から「東京電力が今こう言う発表しましたけど」と聞かれ、「えっ、私それ知りません」と官房長官が言う状況は、(一般論として)まずいわけですよ。ああいう中で、ちゃんと全体をコントロールしなきゃいけない時に、知ってる情報が(各プレーヤー間で)ばらばらだったらいかんっていうのは、もうこれは当たり前の話ですよね。だからそこを揃えようね、ということまでが官邸側からの要望だったんだけども、それが「事前に了解を得ろ」という指示に変わってしまった。これによって東電側は、「官邸から了解得ろと言われたから」と社長から言われれば、当然そこから下の人は、「あ、そうなんだ、じゃあ官邸がいいと言ったことしか出したらいけないんだ」という風に思いますよね。そこでズレていったんだと思います。 ■枝野官房長官は知らなかった「炉心溶融」に言及した保安院会見担当者の交代劇 報告書は、官邸からの指示を示唆する事柄として、3月12日の保安院審議官の交代劇についても指摘をしている。 […] この交代劇に関しては、一般でも「炉心溶融について言及した結果、審議官が交代させられた」国からの圧力を象徴するシーンだとして論じられることが度々あった。報告書ではこうした交代劇を見た東京電力側が、「炉心溶融」という言葉の取り扱いについて了解が必要だと判断する一つの要因になった可能性を指摘している。 圧力はあったのか?下村氏は舞台裏をこう証言した。 (堀) … Continue reading
「原発ゼロ社会」は、否応なくやってくる via 日経ビジネス
政府は、今年9月、原発推進を基本とするエネルギー政策を転換し、「原発ゼロ」を目指してあらゆる政策手段を動員す ると定めた「革新的エネルギー・環境戦略」を策定した。なぜ政府は政策を大転換したのか。そして、いかに「原発ゼロ社会」を実現するのか。「エネルギー環 境会議」の議長として、この戦略をとりまとめた古川元久・前国家戦略担当相に、前内閣広報室審議官の下村健一氏が聞いた。 […] 高レベル放射性廃棄物の最終処分問題から逃げない 下村:「否応なく、原発がゼロになる」ということは、つまり、この問題が、「原発ゼロの社会を選ぶか否か」という「政策の選択の問題」ではない、ということですか? 古川:そうです。「原発ゼロ社会」は、好むと好まざるとに関わらず、避けることのできない「現実」なのです。 なぜなら、何十年も昔から「トイレ無きマンション」と批判されてきた原発は、現在においても、高レベル放射性廃棄物や使用済み燃料の最終処分の方策が見つかっていないからです。そして、この最終処分の方策が見つからないかぎり、いずれ、原発は稼働できなくなるからです。 この最終処分の方策としては、地下深くの安定な岩盤中に高レベル放射性廃棄物や使用済み燃料を埋設処分する「地層処分」という方策が、世界的に検討されてきましたが、米、英、独、仏、カナダ、いずれの先進国においても、この地層処分は実現できていません。 従って、日本においても、この「地層処分」ができない限り、いずれ原発は「ゼロ」にならざるを得ないのです。 これまでの原子力政策は、このバックエンドの問題を、「いずれ地層処分が実現できる」という楽観を前提にして、問題を先送りしてきました。しかし、この 使用済み燃料の問題は、福島原発の事故で、その極めて高い危険性が明らかになり、これまでに発生した1万7000トンを含め、すでに全国の原発の貯蔵プー ルも満杯に近づいていることを考えるならば、私は、国家戦略担当大臣として、いまこそ、この難しい最終処分の問題から逃げず、正面から取り組むべきだと考 えたのです。 […] 「原発ゼロ」へのスピードは議論の上で決定 下村:しかし実際のところ、今回の「2030年代、原発稼働ゼロ」という方針に対しては、財界などから、「原発をゼロにすると電力料金が上がり、日本経済がおかしくなる」「無責任だ」といった批判が強く出されていますね。どうお答えになりますか? 古川:経済界の方々が、そうした懸念を抱かれるお気持ちは分かりますが、私は、逆に伺いたいと思います。「では、この高レベル放射性廃棄物と使用済み燃料の最終処分を、どうすればよいとお考えなのか?」と。 この問題に対する明確な解答もなく、ただ「原発を維持せよ」と主張することは、それこそ国民に対する、特に将来世代に対する、極めて無責任な姿勢ではないでしょうか。 だから私は、「原発ゼロ社会」を実現する“スピード”については、様々な意見を持つ方との議論の中で決めていくべきとは思いますが、いずれ「原発ゼロ社 会」が必ずやってくることを大前提として、「原発に依存しないでも必要なエネルギーをまかなえる社会」を一日も早く実現するために、いまから大胆な戦略の 転換を行い、具体的な行動に着手することを決めたのです。 続きは 「原発ゼロ社会」は、否応なくやってくる (無料登録が必要です)