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Category Archives: *日本語
ドイツで原発冷却塔を”秘密裏に”爆破・解体 via テレ東NEWS
爆発音とともに崩れ落ちる塔。続いて、2塔目も。ドイツ南部で14日、廃炉となった原子力発電所の冷却塔が、爆破・解体されました。 解体は早朝に実施。新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、見物客が集まらないように、解体時時刻は秘密にされていたということです。 続きはドイツで原発冷却塔を”秘密裏に”爆破・解体
[寄稿]原発の前に住むおばあさんの話 via Hankyoreh
私は月城(ウォルソン)原発から1.2キロ離れた所に住む73歳の老婆だ。一般人が立ち入りも居住もできない月城原発の制限区域からは、わずか300メートルしか離れていない所に住んでいる。家の前からは原発が見える。1986年8月、私はここに引っ越してきた。夫が13年にわたって会社生活をする間に、食べるものや着るものを惜しんで貯めた金で、小さな農場を買った。 (略) その間に、家の前には原発が一つ二つと増えていった。私が引っ越してきた時は月城1号機一つだけで、住民たちは原発とは何なのかも知らなかった。ただ電気を作る工場だろうと思っていた。原発が一つまた一つと増えるたびに、韓水原(韓国水力原子力)は地域との共生を語り、豊かな地域を作ってくれると言った。住民たちは原発が安全で安くて良いものだという韓水原の言葉を信じていた。なぜなら住民たちにとって、原発という巨大技術を担う韓水原とは、もう一つの国家であり政府であったからだ。政府が、韓水原がどうして国民を欺こうか、その時はそう思っていた。そのため、農地や家々が原発用地として収容され、耕す土地がなくなっても、原発が6つも密集しても、国のためだと考え、特に文句は言わなかった。 そんな中、原発のニセ部品事件、5年も隠してきた月城1号機の核燃料棒の交換過程で使用済み核燃料棒の束が落ちて放射能が流出した事件が表面化し、住民たちの原発に対する不信が膨らんだ。この過程で放射能がどれほど多く漏れ出したか、住民たちは不安だった。しかし、韓水原は心配しなくてもいい、微々たる水準だと言った。住民たちはまた嘘をついていると思った。 2012年に甲状腺がんと診断され、1年後に手術を受けた。家族歴もないのにがんにかかったのだ。甲状腺がんは特に放射能が重要な原因になると聞いた。そして原発からは、事故が起きなくても常に放射能が外に出ているということを知った。近隣住民にも甲状腺がん患者が多く、2015年、私たちは専門家の助けを借りてトリチウム(三十水素)の内部被ばく検査をすることを決め、住民40人の尿検査を行った。5歳の子どもから80歳の年寄りまで含まれていた。また私たち夫婦と娘と婿、孫も含まれていた。検査結果を待つ間、不安な気持ちをぬぐい去ることができなかった。大丈夫だろう、大丈夫であるべきだと。結果を待つ2カ月間を20年間のように過ごし、検査紙を受け取った瞬間、頭の中が真っ白になった。住民40人全員が放射性物質のトリチウムによる内部被ばく。耐えがたい衝撃だった。さらに大きな衝撃は、満4歳の私の孫の小さな体の中に放射能があるということだった(当時、環境運動連合は「トリチウムは臓器に曝露した場合、白血病やがんを誘発する危険があると国際論文などで報告」され、「幼い子どもほど敏感」だと発表していた。トリチウムは一般人からは検出されないと考えられている)。そのため、韓水原にこの事実を伝え、私たちはもうここでは暮らせないから移住させてほしいと言った。しかし、返ってきた返事は、移住させることはない、というものだった。 (略)近ごろ、月城1号機を再稼働しようという話が出ているようだ。とんでもない話だ。幸い、月城1号機の停止で、使用済み核燃料があまり出ていないではないか。10万年管理しなければならない核廃棄物に誰が責任を負うのか。月城1号機だけでなく、まず国内の原発の中でも特に放射能と使用済み核燃料を多く排出する月城2、3、4号機は止め、高レベル核廃棄物の保管方法を論議するのが筋だ。 (この文章は、ファン・ブンヒさんが日記を脱核法律家の会「ヒマワリ」のキム・ヨンヒ代表に送り、まとめられたもので、専門用語や要約などを除いては、日記の原文のままである) ファン・ブンヒ|月城原発の周辺地域住民(34年目) (お問い合わせ japan@hani.co.kr ) 全文は[寄稿]原発の前に住むおばあさんの話
「避難が密に」原発差し止め求める 福井の男性ら、大阪地裁に仮処分申請 via 福井新聞
新型コロナウイルスがまん延する中で原発事故が起きた場合、避難が「密」となって安全に避難できず、生命に深刻な被害を受ける恐れがあるとして、福井県の男性ら4府県の6人が5月18日、関西電力の原発7基の運転差し止めを求める仮処分を大阪地裁に申し立てた。 […] 申立書などによると、事故が起きた場合、バスや車に乗り合わせて移動したり、多数の人が集まる避難所へ避難したりするのは、「3密」を避ける新型コロナ対策と矛盾すると指摘。避難は不可能で、放射性物質から逃げられず、生命や生活に深刻な被害を受ける危険があると訴えている。 申し立て後、男性らはビデオ会議システム「Zoom(ズーム)」でオンライン記者会見した。男性は「コロナが収束するまでは一切の工事を止めてもらいたい」と訴え、住民側代理人の海渡雄一弁護士は「避難に加え、事故時は収束作業のため作業員が免震重要棟の中にこもらなければならず、ここでも3密が生まれる」と指摘した。 関電は「申立書が届いておらず、コメントは差し控える」としている。 全文
リネン吸着法で捕捉した空気中のセシウム粒子はほとんどが不溶解性 via ちくりん舎
Posted on 2020年5月15日 by aoki ちくりん舎ではリネン吸着法という方法を用いて空気中のホコリのセシウム濃度を調査しています。 最近では宮城県大崎市の一般ごみ焼却炉での放射能ごみ焼却に合わせて、周辺での空気中のほこりのセシウム濃度を測っています。これらの資料は地元住民の皆さんの焼却中止を求める裁判においても証拠資料として提出しています。 これらのリネンに付着したセシウムは大部分が水に溶けない、不溶解性の粒子であることが今回分かりました。微小粒子は肺の奥まで入り込むことが知られています。そしてこれらが不溶解性であるということは、いったんこれらの粒子を吸い込むと肺に長く留まり長期的な内部被ばくにつながります。あらためて放射能ごみ焼却の恐ろしさが再認識できます。 今回のテストは大崎市の焼却炉周辺でのリネン吸着法調査で使用したリネン布、また比較のために、南相馬市でエアダストサンプラーを用いて調査を行ったときのフィルタについても同様のテストを行いました。 報告書はこちらからダウンロードできます。2020_0515リネンに吸着したセシウム溶解性調査結果.docx 全文
除染土の再利用地で、野菜の試験栽培開始へ 環境省via 朝日新聞
環境省は、東京電力福島第一原発事故にともなう除染で出た土を再利用した土地でトマトやキュウリなどを栽培して安全性を確かめる実証事業を今月中にも始める。帰還困難区域に指定されている福島県飯舘村長泥地区で行う。 環境省は、放射性物質の濃度が一定基準以下の除染土を公共工事や農地造成に再利用する方針を掲げる。長泥地区はそれに向けた実証事業の場所だ。昨年度は、造成した土地で花やバイオマス発電の固形燃料などになる作物を栽培。「十分安全側の結果が得られた」として、今年4月に除染土を全国で再利用できるよう省令改正をする予定だった。 しかし、地元から「食用作物も育てたい」との声があり、改正を先送りすることを決めた。食用作物は人が口にするため、安全性を改めて調べる必要があり、「実証事業」の中で新たに野菜を育てることにした。 除染土の再利用については「汚染の拡大になる」といった意見も強い。省令改正案のパブリックコメントには3千通近い意見が寄せられ、多くは反対だった。 小泉進次郎環境相は1日の会見で「反対の声があることもしっかり受け止める」とした上で「小さな一歩でも前に進めて行きたいということを、ご理解をいただけるよう丁寧に説明をしていきたい」と述べた。 […] 除染で出た土は現在、中間貯蔵施設(福島県大熊・双葉両町)に運ばれているが、搬入が始まった2015年から30年以内に、県外で最終処分すると法律で定められている。貯蔵量は東京ドーム11個分の約1400万立方メートルに達する見込みだ。再利用は最終処分量を減らす目的で検討されている。(水戸部六美) 全文 ◇小泉大臣記者会見録
韓国の月城原発、故障28時間後に再稼働…「放射性物質の漏出ない」via 中央日報
(略) 月城原発側などによると、今回の停止事故は励磁機の故障で発生した。励磁機はタービン発電機に電気を供給する装置。月城原発側は励磁機制御カード交換および整備作業を終え、8日午後10時43分に発電を再開したと伝えた。タービン発電機は原子炉で作られた蒸気がタービンを通過しながら電気を生産する設備。月城原発の関係者は「今回の故障による放射性物質の外部漏出はない」と明らかにした。 一方、月城原発4号機は昨年6月にもタービン発電機が停止する事故が発生している。当時は蒸気発生器高水位で停止した。 全文は韓国の月城原発、故障28時間後に再稼働…「放射性物質の漏出ない」
1歳児の甲状腺被ばく、国連報告より低く 国際医療福祉大など推計 福島第1原発事故 via 毎日新聞
東京電力福島第1原発事故で避難指示が出た福島県7市町村の1歳児の甲状腺被ばく線量は、市町村別で平均1・2~15ミリシーベルトになるとの研究結果を、国際医療福祉大(栃木県)などのチームが英科学誌電子版に発表した。国連放射線影響科学委員会(UNSCEAR)が2013年に報告した15~83ミリシーベルトより大幅に低くなった。 チーム代表の鈴木元・同大教授(放射線疫学)は「50ミリシーベルト以下は、健康影響が出ることはほとんどなく、がんのリスクを心配する線量ではない」としている。UNSCEAR報告は住民が屋外で一日中被ばくしたと仮定するなど、精度が不十分な面があったという。 チームは避難中の行動を聞き取った福島県の問診票を基に、当時1歳だった7市町村の約900人を、11年3月11~25日の避難日時や経路によって37グループに区分。放射性物質を大量に含む放射性プルーム(雲)の動きや、屋内退避の防護効果などを考慮して被ばく線量を推計した。 市町村別では、南相馬市(小高区)の15ミリシーベルトが最も高く、富岡町の1・2ミリシーベルトが最低だった。 グループ別で最も推計量が高かったのは、南相馬市原町区・鹿島区で避難開始が遅れ、北へ避難したグループで、約20ミリシーベルト。 続きは1歳児の甲状腺被ばく、国連報告より低く 国際医療福祉大など推計 福島第1原発事故
東電予測、原発処理水放出で放射性物質30キロ拡散via 日刊スポーツ
東京電力は2日までに、福島第1原発の処理水を海洋放出した場合に、放射性物質トリチウムがどこまで拡散するか予測を公表した。トリチウムの年間放出量が100兆ベクレルなら海水中の濃度が通常より高くなる範囲は南北約30キロ、沖合約2キロと見込んだが、地元漁業者は「福島からの放出に前のめりになっている。風評被害を助長しかねない」と不快感を見せる。 […] 年間100兆ベクレルの放出では、海水中の濃度が1ベクレルを超えるのは北側約10キロ、南側約20キロ。年間22兆ベクレルの場合は南北約3キロ、沖合約700メートルとした。東電担当者は「濃度が上がるのは原発付近に限られる」と説明する。 これに対し「拡散の範囲が狭いから放出していいという話にはならない」とくぎを刺すのは小名浜機船底曳網漁業協同組合(福島県いわき市)の柳内孝之理事だ。県沖では第1原発から半径10キロ圏内の海域での操業を自粛しているが、100兆ベクレル放出の想定では一部が10キロ圏を超える。「操業範囲の議論にも影響しそうだ」と懸念した。 […] 全文
2020ヒバクシャ 高東征二さん 執念の「黒い雨」降雨図 遺志継ぐ via 毎日新聞
1945年8月6日に米軍が広島に原爆を投下してから75年。あの日、放射性物質を含む「黒い雨」に遭ったものの、今も国の援護を受けられない人がいる。記録報道「2020ヒバクシャ」の3回目は、病に侵されながら、国に被爆者と認めさせるため闘い続ける元高校教諭の姿を通して、黒い雨を巡る運動の歴史をたどりたい。 4月9日。4歳で黒い雨を体験した広島市佐伯区の高東征二さん(79)は市立大大学院で黒い雨の運動史を研究する向井均さん(77)を市内の自宅に訪ねた。 (略) <子どもを連れて行く途中ピカ、顔が熱かった。帰りに夕立のような雨に遭った。髪が抜け薄くなった> 詳細な様子が鉛筆で数十枚にわたってつづられていた。1970年代から国に黒い雨の被害を訴えた被爆者の市民運動家、村上経行(つねゆき)さん(2011年に93歳で死去)が、県境の集落まで訪ね歩いて集めた証言の一部だ 先駆者・村上さんに誓う 国が76年に指定した援護対象区域の外で黒い雨に遭った高東さんは、高校教諭を退職後、02年に「佐伯区黒い雨の会」を設立し、援護対象を広げる運動に加わった。87人の仲間と被爆者健康手帳の交付を求める訴訟をして4年。7月29日に言い渡される判決を待つ。 全ての『黒い雨被爆者』が報われる判決を勝ち取る」。先駆者の村上さんが残した約2800点の資料を前に高東さんは誓った。【文・小山美砂、写真・山田尚弘】 (略) 「黒い雨はもっと広い地域で降り、多くの人が内部被ばくした」。高東征二さん(79)は国が44年前に定めた援護対象区域に異を唱え、被爆者と認めさせるため、黒い雨訴訟の先頭に立ってきた。 4月9日。広島市立大大学院で黒い雨の運動史を研究する向井均さん(77)の広島市内にある自宅で、「黒い雨降雨域図」と墨書された1畳ほどもある地図と向き合った。赤い丸印の爆心地から北西側に描かれた二つの楕円(だえん)。大きな方は、気象台の技師らが終戦直後に実施した住民百数十人への聞き取りなどの調査で黒い雨が降ったとした地域、小さな方は大雨だったとした地域だ。二つの楕円が収まる、青い線で囲われた複雑な形の「新しい小雨域」は、高東さんらが黒い雨が降ったと主張している地域を示す。 (略) 黒い雨が流れ込んだ川の水を飲んだからか。小学3年まで体が弱く、腫れたリンパ節を3回手術した。だがその後は大病をせず、父の後を追って63年、広島大を出て県立高校の生物の教諭になった。 その2年後、作家・井伏鱒二が小説「黒い雨」を発表する。各地で四大公害病を巡る訴訟が相次ぎ、市民運動への関心が高まった。黒い雨を体験した人の救済を求める声も強まり、国は76年、終戦直後の気象台調査による「大雨雨域」を援護区域とし、指定する11障害を伴う病気と診断されれば被爆者健康手帳を交付することにした。 (略) 85年の原水爆禁止大会で「雨があんなにきれいな卵形に降るのか」と村上さんに問いただされた気象学者の増田善信さん(96)=東京都狛江市=は、2000人以上の証言を基に4年後、降雨域は気象台調査の4倍だったとの見解を発表する。国を動かせる科学的根拠だと周囲の期待は高まった。1畳もある「黒い雨降雨域図」は、村上さんが増田さんの見解を紹介するために手作りしたものだ。 (略) だが、県と市の専門家会議は、援護区域外では「(黒い雨による)人体影響の存在を認めることはできない」と退ける。証言や行動記録など村上さんが残した約2800点の資料の中にあったメモには、無力感が弱々しい筆致でつづられていた。 「『もうだめ』という気分」 運動はしばらく停滞する。 (略) それでも、15年に起こした黒い雨訴訟の原告に名を連ねた。この3年前、運動を受けて3万人超にアンケートをした県や市が、援護区域の6倍の範囲で雨が降ったとして国に区域を広げるよう求めたが退けられていた。区域外の体験者を「被爆者」と認めさせるには司法の判断を仰ぐしかない、と考えた。 ■ ■ 19年春、裁判所の要請に応じて受けた健康診断で高血圧性心疾患と診断され、脳梗塞(こうそく)で2週間入院した。国が「放射線の影響を否定できない」と定める11障害の一部を伴う病気だった。「わしも被爆しとる。一日一日を大事にこの問題を追及せにゃあいけん」。病気になって芽生えた「被爆者」の自覚が迷いを消し去った。 (略) 提訴から4年が過ぎ、88人だった原告のうち14人が鬼籍に入った。昨年10月、高東さんは法廷で訴えた。「病気だらけの人生でお金に困り、多くの人が死んだ。全ての『黒い雨』被爆者の声を代弁するため、ここに立っています」 75回目の8月6日を迎える直前に判決が言い渡される。「原告になれんかった人も、救済される判決がほしい」。先駆者、そして多くの仲間たち……。半世紀にわたる運動の歴史に終止符を打つ。その日が必ず来ると信じている。【文・小山美砂、写真・山田尚弘】