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Category Archives: *日本語
トリチウムの除去は可能だvia 白坂和哉DAY WATCH
この動画は【拡散希望】でお願いいたします! 福島第一原発のトリチウムを含んだ処理水について、菅政権は海洋放出を決定しました。 政府はこれまで「トリチウムを除去することはできない」と言ってきましたが、それは嘘です! ところで、皆さんはご存知でしょうか? 処理水の放出に際しては、大量の海水で薄めるために、最大で30年掛かると言われていることを! 菅政権は、大量の放射性物質を大量の海水で薄めるといった極めてアナログチックな方法を、これから30年もかけてやろうとしているのです。 つくづく、バカな政府だと思います。 しかも!実は、トリチウムを除去する方法はあります。 この技術はとっくの昔に確立されています。 この動画では、トリチウム除去について詳しく解説しています。 そして、この技術を使えば、計算上では4年半で処理水を全て処分することができるのです。 ◆タイムコード 0:00 オープニング Introduction 約束を反故にして海洋放出を決定した菅政権! 1:33 本編① トリチウム除去の技術はとっくに確立されていた!! 4:24 本編② 結局、「海洋放出ありき」から抜け出せない! 7:34 本編③ 30年もかけて海洋放出するバカな日本政府! 10:32 エンディング Ending 処理水問題は始まったばかりだ! ◆関連資料 2021年4月13日 共同通信『原発処理水の海洋放出を正式決定 2年後、大幅希釈し着手』 https://this.kiji.is/754478486669377536 2016年6月22日 SPUTNIK『ロシア 福島第一原発の汚染水を最大限効果的に浄化する装置を日本に提案』 https://jp.sputniknews.com/opinion/20… ロスアトム 日本法人 HP https://rosatom-japan.com/ ロスラオ プレゼンテーション資料 https://ndf-forum.com/pdf/document_01… 2020年7月13日 … Continue reading
国連、処理水放出に「深い憂慮」via Kyodo
福島原発で特別報告者 【ジュネーブ共同】国連のボイド特別報告者(人権と環境担当)らは15日、日本政府による東京電力福島第1原発処理水の海洋放出決定に「深い憂慮」を表明した。 ボイド氏らは「汚染された水が海洋に放出されることで、日本国内外の人々の人権を無視できない危険にさらすことになる」と批判。「海洋放出以外の選択肢もあると専門家は指摘しており、今回の決定には失望 (略) 処理水に含まれる放射性物質トリチウムについて「今後100年以上にわたり、人間や環境を危険にさらす可能性がある」と懸念。日本政府に「海洋環境を保護するなどの国際的な義務の順守」を求めた。 全文は国連、処理水放出に「深い憂慮」
IAEAと米国はなぜ日本の汚染水放出決定を支持したのか via Hankyoreh
日本政府が13日、福島第一原発の汚染水の海への放出を決定したことに対し、米国と国際原子力機関(IAEA)が相次いで支持声明を発表したことについて、その背景に関心が集まっている。韓国や中国、ロシアなどの隣国が強く反発する中、米国とIAEAはなぜはばかりもなく日本を支持するのだろうか。 IAEAは、日本の発表があった当日、ラファエル・マリアーノ・グロッシー事務局長名義の声明を発表し、「日本の決定を歓迎する」と述べた。IAEAの支持はある程度予想できた。グロッシー事務局長は昨年2月に福島第一原発を訪問したのに続き、先月23日にはオンラインで、汚染水について「日本政府の努力を評価する」と述べ、事実上、後援者の役割を演じた。 1957年に設立されたIAEAは、原発政策において「安全」を強調してはいるものの、基本的には原発の拡大に重点を置く組織だ。原発の危険性を満天下に知らしめた福島第一原発事故の円満な決着は日本政府とIAEAの共通の目標だ、と複数の環境団体は語る。福島第一原発の廃炉と汚染水処理は最重要課題であるだけに、両者は緊密な協力の下に動いているというのだ。 また、原発大国の一つである日本のIAEAでの影響力は強い。韓国外交部の資料によると、IAEAの正規予算の分担率で日本は8.2%を占め、米国(25%)、中国(11.6%)に次いで3番目に多い。汚染水の海への放出を支持した米国と日本を合わせれば33.2%となり、圧倒的な分担率を占める。韓国は2.2%で11位だ。また、前事務局長は日本の天野之弥氏だ。天野前事務局長は、2009年から死去する2019年までの10年にわたって事務局長を務めた。 (略) 日本政府が浄化施設によって除去できないトリチウム(三重水素)に焦点を当てていることも、米国とIAEAを日本側に立たせた要因だという分析もある。トリチウムは日本だけでなく、米国、中国、韓国など原発施設のある他の国々でも、各国が定めた基準値以下にして海に放出している。IAEAと米国が日本の決定について「国際基準に適合する」と言った理由はここにある。 しかし、福島第一原発のタンクに保管されている汚染水は、事故で溶けた核燃料の冷却水に雨水や地下水が混ざっており、トリチウムだけでなく人体に致命的な放射性物質が含まれている。一度は浄化したものの、汚染水の約70%にはセシウム、ストロンチウム、ヨウ素などの放射性物質が依然として含まれている。日本政府は、再び浄化して放射性物質を基準値以下に下げると強調しているが、2次浄化の結果はまだ正確には公表されておらず、懸念の声があがっている。キム・ソヨン記者 (お問い合わせjapan@hani.co.kr) http://www.hani.co.kr/arti/international/japan/990998.html 全文はIAEAと米国はなぜ日本の汚染水放出決定を支持したのか
「福島原発“汚染水”海洋放出」で分かれる“米中”…「日本をかばう」米国、「訴訟」を示唆した中国via Wow!Korea (Yahoo!ニュースJapan)
「[…] しかし 今回のことに対して、利害当事国である中国がすぐさま反発した。中国の官営英字紙“グローバルタイムズ”は「日本の原発汚染水の放流は、極めて無責任な行動だ」とし「しかし ほとんどの西欧のメディアは、数億人の健康に影響を及ぼす日本の決定に沈黙している」と指摘した。また 中国の専門家たちからの引用で「日本政府の決定により 各国により日本産海産物の輸入が中断され、外国人の日本訪問が減少するだけでなく、中国経済にもダメージを与えるだろう」と警告した。 一方 周辺国と共に日本に訴訟を起こす可能性も提起された。広東海洋大学の朱堅眞 元副総長は「中国は周辺国たちと力を合わせて 日本政府を相手に訴訟を起こし、決定の撤回や賠償を要求する可能性がある」と言及した。また「海洋は自浄能力を備えているが、今回の日本による原発汚染水の放流は全く異なる」とし「結局 東シナ海をはじめとした海洋と周辺国たちに、否定的な影響を及ぼす」と懸念した。 韓国政府もやはり日本の決定を非難し「周辺国の安全と海洋環境に危険を招くだけでなく、日本の最隣接国であるわが国と十分な協議および了解なしに行われた一方的な措置だ」と伝えている。 全文
原発処理水にはトリチウム以外に12の核種が残留…「国民に事実を」と指摘したのは自民・原発推進派 via 日刊ゲンダイ(Yahoo!ニュースJapan)
[…] 自民党の「処理水等政策勉強会」の代表世話人・山本拓衆院議員がこう言う。 「断っておきますが、自分は原発推進派です。菅首相も支持しています。ただ、原発処理水に関する報道は、事実と異なることが多いので、国民に事実を伝えるべきだと思っています。東京電力が2020年12月24日に公表した資料によると、処理水を2次処理してもトリチウム以外に12の核種を除去できないことがわかっています。2次処理後も残る核種には、半減期が長いものも多く、ヨウ素129は約1570万年、セシウム135は約230万年、炭素14は約5700年です」 さらに「通常の原発でも海に流している」という報道も、誤解を招くという。 「ALPS処理水と、通常の原発排水は、まったく違うものです。ALPSでも処理できない核種のうち、11核種は通常の原発排水には含まれない核種です。通常の原発は、燃料棒は被膜に覆われ、冷却水が直接、燃料棒に触れることはありません。でも、福島第1原発は、むき出しの燃料棒に直接触れた水が発生している。処理水に含まれるのは、“事故由来の核種”です」(山本拓議員) 一度、海に捨てたら取り返しがつかない。 全文
柏崎刈羽原発、テロ対策不備で「運転禁止」命令 東電、早期再稼働不可能に via 東京新聞
原子力規制委員会は14日、東京電力に柏崎刈羽原発(新潟県)の運転を事実上禁じる命令を出した。テロ対策設備の不備が長期間続いていたことへの措置で、期間は「事業者の自律的な改善が見込める状態」になるまで。改善策やテロ対策への姿勢を調べる追加検査は1年以上かかる見通し。東電が経営再建の柱とした早期再稼働は不可能となり、計画の見直しが避けられなくなった。(小川慎一) […] ◆規制委員長「前例ない処分と受け止めを」 更田豊志委員長は14日の定例会見で「運転停止命令は1年以内と決まっているが、(今回は)期限がない。前例のない処分を受けたことを、東電は受け止めてもらいたい」と話した。 テロ対策設備の不備は、規制委の2月下旬の検査で判明。2020年3月~21年2月、侵入検知装置が16カ所で故障し、うち10カ所は代わりの対応も不十分で、侵入を検知できない状態が30日間を超えて続いていた。今年1月には、男性社員が同僚のIDカードを無断で持ち出し、原発の心臓部である中央制御室に不正に入室していたことが判明した。 規制委は3月、セキュリティー上「最も深刻な事態」と判断し、核防護不備のレベルを4段階で最悪の「赤」と評価。核燃料に使われるウランやプルトニウムはテロリストに悪用される危険があり、法律で防護措置が義務付けられている。【関連記事】質問4時間、あいまい答弁に終始…東京電力・小早川社長、テロ対策不備巡る不祥事謝罪 全文
国際海洋法裁への提訴検討 原発処理水で「大きな懸念」 韓国大統領 via Jiji.com (Yahoo!ニュースJapan)
【ソウル時事】韓国の文在寅大統領は14日、日本政府が原発処理水の海洋放出方針を決定したことを受け、放出差し止めに向けた暫定措置も含め、国際海洋法裁判所(ドイツ・ハンブルク)への提訴を検討するよう指示した。 大統領府が内部会議での発言を公表した。 この後、2月に着任した相星孝一駐韓大使から信任状を受け取った席で文大統領は「地理的に最も近く海を共有している韓国の懸念は非常に大きい」と表明し、「本国にしっかり伝達してほしい」と述べた。[…] 大統領への信任状提出の場では儀礼的な発言が普通で、今回はドミニカ共和国、ラトビアの新任大使も同席していた。大統領府関係者は文大統領の発言について「こうした場での発言としては極めて異例だ」と語った。 全文
【121カ月目の汚染水はいま】「安易な海洋放出許されぬ」 福島駅前で若者主催の緊急街宣 学者も生産者も軒並み反対 「海洋放出以外の選択肢ある」via民の声新聞
海洋放出反対の声が止まらない。12日夜には、福島県内の10代から30代の若者有志でつくる「DAPPE」(Democracy Action to Protect Peace and Equality=平和と平等を守る民主主義アクション)がJR福島駅前で緊急街宣を行い、〝原発汚染水〟を海に流さないよう訴えた。いよいよ13日12時半、梶山弘志経産大臣が福島県庁を訪れ、内堀雅雄知事に海洋放出決定を伝えるもよう。放射性物質による海洋汚染はもはや福島だけの問題では無い。当日は党派や団体の垣根を越えて市民が福島県庁に集まり、反対の声を直接、梶山大臣にぶつける。 【「海洋水は地球規模で循環」】 専門的な立場から汚染水の海洋放出に反対しているのは柴崎直明さん(福島大学共生システム理工学類教授)。「安易な海洋放出は許されるわけでは無いと思います。やはり抜本的な地下水流入対策をやってくださいと言いたいです。それを真面目にやらずに水がたまったから海洋放出するというのは、あまりにも安易な考え方だと思います」とマイクを握った。 「私の専門は地下水や地質学です。福島県の『原子力発電所の廃炉に関する安全監視協議会』専門委員を2013年から務めています。主に地下水に関係して廃炉作業が安全に進められるかどうかという事で委員に加わっていますが、ご存じのように2013年から汚染水の問題が顕在化して、東電や国の対応が後手後手に回って今に至っているというのが率直な感想です」 「今でも地下水の流入は続いています。当初の400トンとか500トンとか言っていた量からは減りましたが、それでも10年経っても140トンも建屋に入っている。しかも、あくまで平均値です。7月のように雨が降れば、一週間の平均値で1日あたり300トンを超えます。今年も梅雨や台風のシーズンになったら、どれだけ汚染水が増えるのか…」 「そもそも地下水の流入を止められないところに根本的な問題があるのです。東電や国が汚染水対策を考える時に、地下地盤や地下水の様子をきちんと把握していなかった。調査もしないままゼネコンの意向も受けて、300億円以上もかけて凍土壁を造った。それなのに、今でも1日あたり平均200トンもの水があの凍土壁を通過しているというデータを東電自らが出しています。抜本的な地下水対策はやっていません。雨水流入対策ばかりをやっていて、雨が降らなくても入り込む地下水流入対策は何もやっていないというのが実情です」 1年生160人を相手に「地球科学」という授業をしてきたばかりという柴崎教授。「福島県沖は親潮と黒潮がぶつかるところで、大変良好な漁場です。ところが汚染水が放出されるとその後の潮の動きが大変複雑になる」と懸念を口にした。 「海洋の水というのは何も太平洋の中だけ、日本近海だけにとどまっている事は無くて、地球規模での海洋水の大循環が分かって来ています。2000年くらいで地球をぐるっとひと回りするのです。放射性物質だけでは無く、マイクロプラスチックなど人類が出したごみが遠く離れた海、海洋の底にも沈んでいるのが続々と見つかっています。安易な海洋放出は許されるわけでは無いと思います」 […] 【「原発構内にタンク敷地ある」】 「最大の風評被害対策は、汚染水を海に流さない事です。私たちは汚染水の海洋放出に断固抗議・反対致します」 福島県農民連事務局長の佐々木健洋さんは語気を強めた。 「福島県の農業被害は『風評被害』と言われていますが、私たちは原発事故による『実害』だと考えています。残念ながら福島県の農地は放射能で汚染されました。現在、流通している農産物は検査で基準値以下であり検出限界未満であり、安心して食べていただく事が出来ます。ただそれでも、汚染された農地でつくられた農産物を避けたいという気持ちも理解出来ます。そういう消費者だって被害者の1人です。原発事故以降、他県の農産物に切り換えられたスーパーの陳列棚をもう一度取り戻すには大変な努力が要ります。その努力を続けてきた10年であるとも言えます」 「東電は来秋までに汚染水を保管しているタンクが満杯になり、それが廃炉作業に支障をきたすとしています。本当にそうでしょうか。原発構内北側には広大な用地があり、ここに原油などを入れる大型タンクを設置すれば50年近く保管する事が出来ます。長期間保管する事によって放射能の減衰も期待出来ます。政府は以前から言っていました。『世界の英知を結集するべきである』。まさにそれが求められているのではないでしょうか。不祥事を続ける東電の言う事を唯々諾々と聞き、海洋放出を認める事は出来ません。海洋放出以外の選択肢もあるのです」 武藤類子さん(ひだんれん共同代表)も「原発事故を起こした東電や国が汚染水が完全に安全になるまで保管・管理すべき。なぜ海に流すのか。許しがたい」と訴えた。 「汚染水はなぜ生まれたのでしょうか。原発事故が起きたからなのです。菅総理は『福島の復興のために避けて通れない』と言いました。しかし、私たちが望んでいる『復興』というのは、多くの県民、多くの被害者の声を無視してふるさとの海に放射性物質をさらに流す事なのでしょうか。10年間かけて必死の努力で再開を目指してきた漁業者たちの声を無視して、さらに海を汚そうとする。それが本当に『復興』なのでしょうか。信じがたいです」 「薄めて海に流すと言っていますが、年間22兆ベクレルの放射性物質を40年間も流すのです。それは運転中の原発から流される放射性物質の20倍です。海は私たちだけのものではありません。世界につがなっています。原発事故によって大量の放射性物質が既に海に流れています。それは『テラ』の単位なのです。これ以上、大切な海を汚してはいけません」 […] 全文
福島第一原発の汚染処理水、政府が海洋放出の方針を決定へ 13日にも関係閣僚会議 via 東京新聞
東京電力福島第一原発で発生した汚染水を浄化処理した後の放射性物質トリチウムを含む水について、政府は海へ放出処分する方針を固めた。関係者への取材で分かった。13日にも関係閣僚会議を開き、正式決定する。漁業など水産業者を中心に「風評被害が避けられない」と放出への反対がある中、事故発生から10年で汚染水対策は新たな段階に入ることになる。(小川慎一)【関連記事】「政府は押し切るのか」原発汚染処理水の海洋放出に福島の漁業関係者が憤慨 政府は懸念が強い風評被害対策について検討を進めており、被害補償の具体化が課題となっている。 菅義偉首相は7日、全国漁業協同組合連合会(全漁連)の岸宏会長らと官邸で面会し、処理水の処分に理解を求め、「近日中に判断する」と表明していた。 一方、岸会長は「絶対反対の考えはいささかも変わらない」と、改めて海洋放出反対の考えを明言。水産業者らが懸念する風評被害の対策について「首相から聞いていない」と憤った。 面会に同席した汚染水対策を所管する梶山弘志経済産業相は7日の記者会見で、「ご理解が得られるよう最善の努力を尽くしたい」と述べた。 […] 全文
事故を起こしたのは東電なのに…「顔」も主体性も見えぬまま 原発処理水の海洋放出方針決定へ via 東京新聞
世界最悪レベルの事故から10年、東京電力福島第一原発のタンクで保管が続く処理水の海洋放出処分に向け、政府が最終調整に入った。菅義偉首相は7日、放出に反対する漁業団体の代表者らを官邸に呼び、自らは出向かなかった。一方、東電の小早川智明社長は柏崎刈羽原発(新潟県)の不祥事で謝罪の日々。当事者不在のまま、処分方針が決まろうとしている。(小野沢健太、井上峻輔、小川慎一) ◆ 疑念と不信で「反対」10回 菅首相と全国漁業協同組合連合会(全漁連)の岸宏会長らの面会は午後4時前に首相官邸で始まり、わずか20分で終わった。 「(海洋放出に)反対という考えは変わらない」 記者団の取材に応じた岸会長は「反対」という言葉を10回使って、不快感をあらわにした。「東電の近々の不祥事は、安全性が担保されるかを考えると、極めて強い疑念を抱かざるを得ない」とも強調した。 漁業者から不信を抱かれている小早川社長は、この面会の1時間半前、新潟市で記者会見。柏崎刈羽原発でのテロ対策不備を巡り謝罪するなどおわび行脚のまっただ中にいる。 首相と全漁連会長の面会について、小早川社長は「コメントは差し控える」。処理水処分を巡り、原子力規制委員会の更田豊志委員長は「トップの顔が見えない」と東電を批判しているが、最終局面でも当事者としての「顔」を隠した。 ◆タンク「限界」 増設先送り 福島第一原発で発生する汚染水を浄化処理した後の水を保管するタンクは、限界が近い。4月1日時点の貯蔵量は約125万トンで、確保済み容量の9割を超えた。東電の推定では、来年秋ごろに満水になる。 放出設備の準備には2年ほどかかる見通しで、準備が終わる半年ほど前に容量が足りなくなる公算が大きい。だが、東電は計画分の137万トンに達した昨年12月以降、新たなタンクを建設せず、増設できるかの見通しも示さない。「政府の方針が決まってから検討する」と、ここでも主体的な動きを見せない。 東電は、汚染水対策で場当たり的な対応を続けてきた。象徴がタンクだ。事故当初、汚染水問題は短期間で解決できると見込み、鋼板をボルトでつなぎ合わせた急造のタンクを建設。ところが水漏れが相次ぎ、耐久性の高い溶接型タンクに置き換えることになった。後手後手の対応が、問題を深刻化させてきた。 ◆政府の影に隠れて地元軽視 処理水の処分を巡り、地元の理解をどう得るのかについても政府判断を待つ姿勢に終始している。 福島第一では、原子炉建屋周辺の井戸からくみ上げた水を浄化処理してから海へ流している。東電はこの放出を巡り、2015年に福島県漁連に対して社長名の文書で「関係者へ丁寧に説明し、理解なしにはいかなる処分(海洋放出)もしない」と約束した。 しかし、福島第一の廃炉責任者である東電の小野明氏はこれまでの記者会見で、「政府の方針が出た後に理解が得られるよう取り組む」と繰り返すばかりだ。 政府も、漁業者が懸念する風評被害対策を明確に打ち出していない。福島では原発事故後、水揚げ量を制限した試験操業が3月に終わり、本格操業への移行を始めたばかり。全漁連の岸会長は面会後、憤った。「(首相から)風評被害対策は聞いていない」 原文