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[寄稿]原発の前に住むおばあさんの話 via Hankyoreh

 私は月城(ウォルソン)原発から1.2キロ離れた所に住む73歳の老婆だ。一般人が立ち入りも居住もできない月城原発の制限区域からは、わずか300メートルしか離れていない所に住んでいる。家の前からは原発が見える。1986年8月、私はここに引っ越してきた。夫が13年にわたって会社生活をする間に、食べるものや着るものを惜しんで貯めた金で、小さな農場を買った。

(略)

 その間に、家の前には原発が一つ二つと増えていった。私が引っ越してきた時は月城1号機一つだけで、住民たちは原発とは何なのかも知らなかった。ただ電気を作る工場だろうと思っていた。原発が一つまた一つと増えるたびに、韓水原(韓国水力原子力)は地域との共生を語り、豊かな地域を作ってくれると言った。住民たちは原発が安全で安くて良いものだという韓水原の言葉を信じていた。なぜなら住民たちにとって、原発という巨大技術を担う韓水原とは、もう一つの国家であり政府であったからだ。政府が、韓水原がどうして国民を欺こうか、その時はそう思っていた。そのため、農地や家々が原発用地として収容され、耕す土地がなくなっても、原発が6つも密集しても、国のためだと考え、特に文句は言わなかった。

そんな中、原発のニセ部品事件、5年も隠してきた月城1号機の核燃料棒の交換過程で使用済み核燃料棒の束が落ちて放射能が流出した事件が表面化し、住民たちの原発に対する不信が膨らんだ。この過程で放射能がどれほど多く漏れ出したか、住民たちは不安だった。しかし、韓水原は心配しなくてもいい、微々たる水準だと言った。住民たちはまた嘘をついていると思った。

2012年に甲状腺がんと診断され、1年後に手術を受けた。家族歴もないのにがんにかかったのだ。甲状腺がんは特に放射能が重要な原因になると聞いた。そして原発からは、事故が起きなくても常に放射能が外に出ているということを知った。近隣住民にも甲状腺がん患者が多く、2015年、私たちは専門家の助けを借りてトリチウム(三十水素)の内部被ばく検査をすることを決め、住民40人の尿検査を行った。5歳の子どもから80歳の年寄りまで含まれていた。また私たち夫婦と娘と婿、孫も含まれていた。検査結果を待つ間、不安な気持ちをぬぐい去ることができなかった。大丈夫だろう、大丈夫であるべきだと。結果を待つ2カ月間を20年間のように過ごし、検査紙を受け取った瞬間、頭の中が真っ白になった。住民40人全員が放射性物質のトリチウムによる内部被ばく。耐えがたい衝撃だった。さらに大きな衝撃は、満4歳の私の孫の小さな体の中に放射能があるということだった(当時、環境運動連合は「トリチウムは臓器に曝露した場合、白血病やがんを誘発する危険があると国際論文などで報告」され、「幼い子どもほど敏感」だと発表していた。トリチウムは一般人からは検出されないと考えられている)。そのため、韓水原にこの事実を伝え、私たちはもうここでは暮らせないから移住させてほしいと言った。しかし、返ってきた返事は、移住させることはない、というものだった。

(略)近ごろ、月城1号機を再稼働しようという話が出ているようだ。とんでもない話だ。幸い、月城1号機の停止で、使用済み核燃料があまり出ていないではないか。10万年管理しなければならない核廃棄物に誰が責任を負うのか。月城1号機だけでなく、まず国内の原発の中でも特に放射能と使用済み核燃料を多く排出する月城2、3、4号機は止め、高レベル核廃棄物の保管方法を論議するのが筋だ。

(この文章は、ファン・ブンヒさんが日記を脱核法律家の会「ヒマワリ」のキム・ヨンヒ代表に送り、まとめられたもので、専門用語や要約などを除いては、日記の原文のままである)

ファン・ブンヒ|月城原発の周辺地域住民(34年目) (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

全文は[寄稿]原発の前に住むおばあさんの話

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