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と日本原子力研究開発機構は29日、福島第1原発事故に伴う「除染モデル実証事業」の最終報告を発表した。年間被ばく線量344ミリシーベルトの大熊町夫沢地区では除染後も同50ミリシーベルト超にとどまるなど、高放射線量地域での除染の困難さが改めて浮き彫りとなった。
事業では、警戒区域と計画的避難区域など12市町村を対象に計209ヘクタールで除染効果を検証。3月の中間報告では、高線量地域の方が低減率が高いことが明らかになっていた。
夫沢地区では、宅地周辺で表土除去や高圧洗浄で毎時55・3マイクロシーベルトから毎時14・5マイクロシーベルト(74%)、森林は枝打ちや伐採で毎時136・8マイクロシーベルトから毎時63・1マイクロシーベルト(54%)といずれも大幅に減少したが、依然として年50ミリシーベルト(毎時約10マイクロシーベルト)を上回る。環境省は「除染していない場所の放射線の高さに影響を受ける」としている。