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Tag Archives: 県民健康調査
小児甲状腺がん328人に〜福島県民健康調査 via OurPlanet-TV
東京電力福島第一原発事故後に福島県で行われている「県民健康調査」の検討委員会が3日、福島市内で開かれ、新たに12人が甲状腺がんと診断された。これまでに、県の検査によってがんと診断された子どもは296人となり、がん登録で把握された集計外の患者43人をあわせると、事故当時、福島県内に居住していた18歳以下の子どもの甲状腺がんは338人となった。 […] アンケートをめぐり県外と県内の委員が対立 事故から11年が経過し、「甲状腺検査」以外の検査は事実上、終了した県民健康調査。検討委員会の議題も初めて、甲状腺検査のみとなった。この日は、検査対象者と保護者向けのアンケート調査の質問項目をめぐり、議論が白熱した。 口火をきったのは、環境省の神ノ田昌博環境保健部長。アンケート項目に、「放射線被曝による健康影響は将来的にも見られそうにない」としているUNSCEAR(国連科学委員会)2020報告書の結論について、理解しているかを追加すべきだと強く主張した。また、検査の見直しなどを主張してきた宮城県立こども病院の室月淳産科科長や国立がん研究センター社会と健康研究センター検診研究部の中山富雄部長も、神ノ田氏の意見に賛同した。 これに対し、双葉郡医師会の重富秀一会長や福島県病院協会の佐藤勝彦会長は、県民にはさまざまな意見があると反論。一方的な意見を押し付けかねないと反対した。また、福島大学の富田哲特任教授は、甲状腺がんとなった当事者がどうおもうのかと強く反発。さらに、甲状腺がんが被曝によるものではないという意見が、検討委員会の結論となっているが、2巡目解析の際には意見が対立したと指摘。両論併記を求めたにもかかわらず、自分の意見は報告書に盛り込まれなかったと怒りをあらわにした。 アンケート調査は、甲状腺評価部会から要望が出ていたもの。甲状腺がんが、通常よる数十倍の割合で見つかっていることについて、精密な検査の結果、治療の必要のないがんを見つけているとする「過剰診断」論を主張する委員らが、検査の「デメリット」が県民に伝わっていないなどとして、調査を求めていた。来年度以降、無作為抽出した6,000人に対して、アンケートの質問票を送付するとしている。 […] ビデオ
小児甲状腺がん患者ら半数「被曝影響」疑う〜支援団体が報告書 via OurPlanet-TV
[…] 今回、同団体が手渡したのは、原発事故後に甲状腺がんと診断された26歳以下の患者を対象としたアンケート結果。同団体は2006年の活動開始から5年間で、小児や若年の甲状腺がん患者176人に療養費を給付しているが、そのうち、福島県内の70人(61.4%)と福島県外の35人(56.5%)の計105人が回答した。本人が回答したのは72人で、残り33人は保護者が回答しているという。 県外は全摘が51.7%、県内は再手術が16% 報告書では、患者の臨床状況につおてもまとめている。これによると、「県民健康調査」で甲状腺検査が実施されている福島県に比べ、福島県外の患者は自覚症状でがんが見つかるケースが多く、術式は全摘が51.7%で肺に転移している患者は15%に上っている。これに対し、福島県内では1.2%と大きな差がある。 同団体は、福島県内で見つかったがんは、甲状腺の全摘例や遠隔転移の割合が少なく、県民健康調査が早期発見・早期治療につながっていると一方、過剰診断は起きていないとして、原発事故と甲状腺がんをめぐる正確な調査研究を実現するよう求めた。県の担当者は、回答しなかった。 なお、福島県内では再手術が目立っている。再発または転移により再手術を受けている患者は16.4%にのぼり、県外より多い。この数字が、県内で多数の手術をになっている福島県立医科大学鈴木眞一教授の臨床データと大きくかけ離れているのは、途中で県外の転院した患者が多数いるためと、同団体は分析している。 […] とりわけ保護者は原発との関係を強く疑っており、「関係ない」と考える人は県外も県内もゼロで、福島県内では、原発事故との関係が「おおいにある」と回答した保護者が56%を占めた。 […] アンケート結果は今春に一部、公表していたが、福島県内と県外のすべてのデータを公表したのは今回が初めて。約100ページにわたる報告書には、今年3月に実施した オンラインイベントの再録や、分析に協力した山口大学人文学部の高橋征仁教授のコメントなども盛り込まれている。PDF版は無料。冊子版は1000円。
「検査に救われた」甲状腺がん患者が検査継続を訴えvia OurPlanet-TV
東京電力福島第一原子力発電所事故後、甲状腺がんと診断された子どもや若者に経済支援を行っているNPO法人「3・11甲状腺がん子ども基金」が31日、福島県の県民健康調査課とオンラインで面会し、甲状腺検査の患者への支援の拡充を要望した。面談には甲状腺がんの手術を受けた20歳の男性も参加。終了後の記者会見で実名を公表し、「県民健康調査でがんを見つけていただいて、手術につなげていただいて非常に感謝をしている。」と検査の継続を訴えた。 基金では会見で、療養費を給付した患者らのデータなどをもとに、悉皆検査が存在しない県外と県内を比較。自覚症状などによってがんを発見する患者の多い県外では、がんが進行した状態で発見されるケースが多く、全摘例が5割を超えていると指摘。一方、検査のある福島県では、全摘例が1割程度で、肺などへの遠隔転移も7分1から8分の1程度と少ないとして、検査が患者のQOL向上に役立っていると説明した。 全症例数の把握を要望〜循環器疾患で先行また同基金は、福島県の甲状腺検査により、がんの全数を把握できていないことを問題視。福島県では、県の健康増進課と県内の医療機関が連携し、循環器疾患のデータ収集と分析を図る「福島県循環器疾患発症登録事業」を行っているとして、甲状腺がんでも同様の対策を講じるよう求めた。 […] 会見では、今年1月から2月にかけて実施した患者と保護者のアンケート調査のうち、福島県内70人の回答をまとめた詳細結果も公表した。これによると、自身の甲状腺がんについて「原発事故の影響があると思うか」との質問には、「おおいにある」「少しはある」と回答した人がそれぞれ21人(30.0%)と6割を占め、「ない」と回答した人は5人7.0%にとどまった。一方、「わからない」と回答した人が23人(32.9%)にのぼった。 また、福島県の検討委員会が1巡目と2巡目で見つかった甲状腺がんについて、「放射線の影響は考えにくい」と評価していることについても、「そう思う」が6人(8.6%)「どちからとえばそう思う」が14人(20.0%)と3割弱にとどまったのに対し、「そう思わない」24人(34.3%)「どちらかといえばそう思わない」が19人(27.1%)と、検討委員会の報告に否定的な考えが6割を占めた。 さらに、甲状腺がんが多く見つかっていることについて、「将来的に臨床診断されたり、死に結びついたりすることがないがんを多数診断しているとする「過剰診断」説への考えを尋ねたところ、「悪化につながる患者が多数存在しているのに、その表現は不適切。甲状腺がん患者に寄り添うどころか軽視発言」「(本人の)祖父、おばは、2013年〜2015年の間に甲状腺がんが原発がんにて死亡。おば一人は、甲状腺がんから多臓器に転移し、たたかっています」「手術を受けると選択したことが間違いだったのかもしれない、という心理的負担を強く感じる」といった反発や不安の声が寄せられたという。 会見に出席した福島市内在住で現在大学2年生の林竜平さんは、福島県の甲状腺検査について「非常に助かった。救われた。」「県での検査がなかったら、今の自分はない。」と発言。17歳で手術を受けた時は、がんが声帯に隣接していたといい、もし手術が遅れていれば、生きていたとしても、声がでなかったかもしれないと述べ、県民健康調査を縮小しようとする流れについて「ふざけんな、という気持ち。」と憤った。 また、検査を受信する上で「任意性の担保」が問題となるなら、医学の専門家だけで議論すべきではないと批判。人権の専門家など幅広い専門家が参加すべきだと主張した。 アンケートでは、患者への支援についても質問。福島県が実施している「甲状腺検査サポート事業」について、対象年齢でありながら知らない患者が1割を超える9人にのぼるなど、制度の周知が不十分であることが明らかになった。アンケート結果については月内をめどに詳細な報告書を作成し、基金のホームページに掲載するという。 林竜平さんの発言※動画はNPO法人「3.11甲状腺がん子ども基金」が主催したオンライン会見の録画を主催者と林さんの許可を得て配信しています 基金:経験に基づいて、県民健康調査の評価をどのようにしているか?林:非常に助かった。救われた。手術を受けた人間としての正直な意見。 基金:県民健康調査に感謝していると?林:手術をする際に、命に別状はないが、声帯にも限りなく近くて、これ以上大きくなってしまうと将来声が出せなくなる可能性があるから取ろうねと言われて、手術を受けたので。それこそ、今年21歳になるんですけども、生きていても、こうやって、この場で声を出して発信することが出来なかったかもしれないと考えると、県民健康調査で見つけていただいて、手術につなげていただいて、非常に感謝をしている。 基金:県民健康調査がなかったら、どうなっていたか?林:手遅れで全摘とか、それこそ、声帯にかかってしまい声を出せない。最悪の場合は、転移して、抗がん剤の投与であったりとか、大規模な手術であったのかと考えると、恐ろしいというか恐怖です。 基金:県民健康調査を縮小しようとか、学校での検査を縮小しようとかという意見がありますが、どう思っていますか?林:ふざけんな、という気持ち。学校の検査の縮小とか廃止の話の中で、任意性の担保、受ける受けないの自由をどうするのかという話が上がっていると思うが。では、それをどこの専門家でやっているのか、医大の先生、医学の先生だけで、任意性の担保の話をしているのならば、それはお門違いだと思う。もっと幅広い、任意性の担保という話であれば、人権の専門家だとか、もっと幅広い多様性のもった議論をしていただきたいとは考えています。 基金:甲状腺がんで手術した人がカミングアウトは林さんが初めてだと思うんですが、心理的な抵抗や圧力は?林:何もないですね。本名で顔を出して会見することを、親にも相談したんですが、思いっきり言ってこいと後押しされた。 基金:林さんは学生?林:大学2年生です。発言をしてメッセージを伝えたいと言うときに、顔を隠し、別の名前を使うとどうしても、信憑性が薄れる。こういう機会を設けていただいたので、何か、一人でも多くの人の気持ちを変えたりとか、認識を改めていただくためにも、今回本名出して、顔を晒してやらせていただいた。 記者:今日の県の役人との対面か?印象は?林:初めての対面。県の検査に非常に感謝している。県での検査がなかったら、今の自分が間違いなくない。ただ面談に関しては、事前に、やっぱり検討委員会の方ではないので、こちらの発言について明確な回答はないとは聞かされていたので、それほど期待してはいなかった。コロナの状況で、我々に目を向けてくださったのはありがたいと思う一方で、ちゃんと上に伝わるのか。せっかく、私が多少の勇気を振り絞って、顔出しして、実名出して発言したことが、課長やもっと上。知事に届くのかということは少し疑問がある。 全文とビデオ。
学校の「同意書」回収打ち切り〜福島県甲状腺検査 via OurPlanet-TV
東京電力福島第1原発事故後、福島県で実施されてきた「県民健康調査」。17日の検討委員会では、福島県民200万人を対象に実施されてきた「基本調査(外部被曝線量調査)」の終了が了承されるなど、大きな節目を迎えた。甲状腺検査も、学校が同意書の回収に協力する従来の手法を打ち切り、4月以降は、福島医大に直接、同意書を返送した子どもだけを、学校検査の対象とする。星北斗座長が近日、内堀雅雄県知事に報告する。 「基本調査」事実上の終止符原発事故後4か月間の行動記録に基づき、外部被曝線量を推計した「基本調査」。2011年6月の調査開始から今年3 月31日までに、約205万人 の対象者うち、約56万人8000 人が回答した。放射線業務従事者を除く住民の平均値は 0.8mSvで、2mSv 未満が93.8%、5mSv 未満が99.8%で、「健康影響が認められるレベルではな い」と結論づけた。 行政への不信感の高まりから、当初から回収率がふるわなかった「基本調査」。途中、調査表を簡易化するなどテコ入れを図ったが、調査回答者数は徐々に減少し、2019年度の回答者数はわずか301 件にとどまった。これ以上、回答率の向上が見込めないことから、3月末で検査を打ち切り、今後は、被ばく線量を知りたいという県民がいれば対応する。対象者が200万人を上回る前例のない大規模な被曝調査だったが、10年かけても、回収率は3割を割ったままに終わった。 学校検診の受診者、大幅減か注目度の高い甲状腺検査も事故10年目でひとつの節目を迎えた。従来は、福島医大へ対する同意書の返送が遅れている家庭に対し、学校に回収の協力を依頼するなど、協力を要請してきた。しかし、これを3月末で打ち切り、福島医大に同意書を提出した子どものみ、学校検診の対象とする運用に切り替える。県によると、4月1日から、すでにこの方法で実施を始めているという。 甲状腺検診をめぐっては、一部の委員が治療の必要のないがんを見つけている「過剰診断」が起きているとして、検査の縮小を主張。とりわけ、学校での検診について、事実上、検査が強制的になっているとして、授業内の検査を中止するよう求めてきた。 これを受け、福島県は昨秋、学校へのヒヤリングを実施。1月の検討委員会で報告したところ、環境省の田原克志環境保健部長が、学校側が同意書の回収を肩代わりしていることを問題視。見直しを求めていたが、これを取り入れた。 県は今年3月、学校のヒヤリングに続き、甲状腺検査の対象者である子どもや中高生の子を持つ保護者ら計9人にヒヤリングを行なったが、この内容を検討委員会に報告する前に、これまでと異なる運用に変更をしたことになる。学校を通じて同意書を提出していた家庭は3割にのぼることから、4月以降、学校検診の受診率が大幅に低下し、甲状腺がんの発症状況を把握するという検査の目的の一つに大きな影響を与える可能性がある。 甲状腺がんは280人へ甲状腺検査結果では、昨年9月までの検査4巡目と25歳の節目検診の結果が新たに公表された。検査4回目では、穿刺細胞診で甲状腺がんの疑いがあると診断された子どもは前回より3人増えて30人に、甲状腺の摘出手術を受けた子どもは前回より9人増え25人となった。また、25歳の節目検診で、穿刺細胞診で甲状腺がんの疑いがあると診断された子どもは前回より2人増えて8人に、甲状腺の摘出手術を受けた子どもは前回より1人増え6人となった。 […] 全文と動画
原発事故時0歳と2歳が甲状腺がん〜福島県の健康調査 via OurPlanet-TV
東京電力福島第1原発事故に伴う福島県民の健康調査について議論している「県民健康調査」検討委員会が15日、福島市内で開かれた。今回初めて、事故当時0歳だった女児と2歳だった女児の二人の乳児が甲状腺がんと診断されたことが分かった。 資料 https://www.pref.fukushima.lg.jp/site/portal/kenkocyosa-kentoiinkai-40.html 今回、新たに公表されたのは、昨年6月までの甲状腺検査4巡目の結果。穿刺細胞診で甲状腺がんの疑いがあると診断された子どもは前回より6人増えて27人に、甲状腺の摘出手術を受けた子どもは前回より3人増え16人となった。先行検査からこれまでに甲状腺がんないし疑いがあると診断された患者は252人に達し、このうち203人が甲状腺手術を実施。1人を除く202人が甲状腺がんと確定した。 […] 学校での集団検査の見直しへ今回の検討委員会では、学校での一斉検診見直しへ大きく舵が切られた。200人以上もの甲状腺がんが見つかっている同検査では、被曝との影響を否定する専門家の間で、本来見つけなくても良い甲状腺がんを見つけているとする「過剰診断」論が上がっており、学校での集団検診を見直すべきとの意見が強まっている。 こうした意見を踏まえ、検討委員会は前回8月31日、県内の学校での聞き取り調査を決定。今回は、県内26の小中学校と高校で県が実施した調査結果の報告があった。 多くの学校で、甲状腺検査が授業時間に行われていたことについて、国立がん研究センターの津金昌一郎委員は、「これを受けないということは、相当強い意志がないとできない」と批判。「検査による利益は、陰性になった時に安心が得るということを除いてはない。甲状腺がんの発見により、死亡やQOL低下を避けることができる利益はほとんどなく、特に甲状腺がんと診断される人たちにとっては、甚大な不利益をもたらすものと私は考えている。」と持論を展開した上で、「無症状な健康な人たちの集団での甲状腺検査は、望ましいものではないと」と学校での集団検診をやめるよう求めた。。 また広島大学の稲葉俊哉教授も学校検診で「置き去りにされているのは本人たち」と切り出し、「親は心配でしょうがない。学校は会場を貸している。県立医大の方は検査をしている。それぞれの立場はよくわかるが、結局、放置されているのは本人たち」と発言。調査の主体である県や医大が、児童や生徒に対して検査の意義や拒否することができることをもっと説明すべきだと強調した。 これに対し、福島大学の富田哲教授は真っ向から反論。「福島県民の多くが健康への不安を抱えている」として、県民健康調査委員会の委員の、特に福島県外の委員から検査の中止や縮小を求める声があがっていることを批判。甲状腺検査が福島県民の不安解消には重要であるとの見方を示し、「福島県民の特に子供のいる人たちの不安が置き去りにされている」「簡単に縮小方向にいくことは危険な考え方」だと指摘した。 同じく福島県在住で学校とも関わりの深い福島県臨床心理士会の安倍郁子会長も、「富田先生のご意見に賛成」だとこれに同調。「福島県民が抱えている放射線への不安を考えると、甲状腺検査は非常に安心材料につながっている」と述べ、「検査を縮小もしくはなくして、しまうことはやはり反対の立場をとらせていただきたい」と訴えた。 議論の中で目を引いたのは、環境省保健福祉部の田原克志部長の存在感だ。環境省から検討委員会に参加する委員は従来も、多くを語らない一方、政策変更の重要局面で役割を果たしてきた。今回も田原氏は、福島医大への送付が遅れている家庭に対し、期限を過ぎた場合に再度、提出を促すなど、学校側が検査の実施に協力している点を問題視。学校で検診を受けている子どものの約3割について、学校側が同意書の回収を肩代わりしていることなどを確認するなど、この点について集中的に質問を重ねた。 検査対象者へのヒヤリング実施へ学校に対する調査を受け、県は、検査を受けた児童や生徒などから直接話を聞く場を持つことを提案。聞き取りを受ける対象者の代表性に疑問があがり、アンケートなどの量的調査を求める意見が出たが、調査に時間がかかりすぎるなどの理由で、県の提案を了承することとなった。 この「聞き取り調査」をめぐっては、パイロットスタディーなら止むを得ないという意見や、甲状腺がんと診断される患者の声も聞くべきとの意見など、内容の中立性をめぐって厳しい議論が交わされたが、星座長の強力な押し戻しで、対象者の選択や開催方法は座長と県に一任することとなった。次回の会合には、結果が報告されるという。 今回の「聞き取り」で、学校での集団検診見直しへさらに舵が切られたことに対し、甲状腺がんの家族をサポートする「甲状腺がん支援グループ・あじさいの会」の千葉親子さんは「事故当時0歳や2歳の子の中で、甲状腺がんの子がでてしまい胸が痛む。甲状腺がんにも再発や転移があり、早期発見早期治療は子どもにとって有益だ。この子たちのがんが、学校の検査で見つかったのだと思うと、学校検査をなくすという議論はあり得ない。」と憤る。同グループでは過去3回、県に対して申し入れを行っており、検査の縮小に対し反対している。 ビデオと全文
県民健康調査検討委員会を「検討」する会 第2回viaはっぴーあいらんどネットワーク
2020年11月6日(金)19:00∼21:00 ライブ配信 リモート討論会 出演:種市靖行 / おしどりマコケン / 成井香苗(リモート参加) 今回の討論会では前回に引き続き県民健康調査検討委員会を「検討」していきます。 ※県民健康調査検討委員会を「検討」する会 2020年9月19日 テーマ 「県民健康調査検討委員会」における学校検査について、「1. 強制的で検査の任意性が損なわれている」「2.学校現場の負担、授業への影響」ということを理由に、続けるべきかどうかとの議論がなされています。 これらは本当に現場に配慮した議論、そして何より子どもたちの未来を考えての議論と言えるのか考えていきたいと思います。 これまでもさまざまな問題点が指摘されてきた県民健康調査検討委員会を初期からずっと追ってきた方々を迎え、最新の情報をもとに討論を行います。皆さんからの質問やご意見も取り上げていきますので、コメントでぜひご参加ください。 【問い合わせ】 happy.island311@gmail.com 〈出演者プロフィール〉 種市靖行|医師 震災時には郡山市で整形外科診療所を開業していたが、翌年に診療所を閉院し妻子を移住させた。 その後、須賀川市の池田記念病院で整形外科診療を行いつつ、甲状腺超音波検査者資格取得し子供達を中心として甲状腺検査を開始。 平成26年12月に石川県に移住したが、その後も毎月郡山市にて甲状腺検診を行いながら、住民の健康相談も行っている。 おしどりマコケン|漫才師 マコとケンの夫婦コンビ 横山ホットブラザーズ、横山マコトの弟子 ケンは大阪生まれ、パントマイムや針金やテルミンをあやつる。パントマイムダンサーとしてヨーロッパの劇場をまわる。マコと出会い、ぞっこんになり、芸人に。マコは神戸生まれ、鳥取大学医学部生命科学科を中退し、東西屋ちんどん通信社に入門。アコーディオン流しを経て芸人に。 東京電力福島第一原子力発電所事故(東日本大震災)後、東京電力の記者会見、様々な省庁、地方自治体の会見、議会・検討会・学会・シンポジウムを取材。また現地にも頻繁に足を運び取材し、その模様を様々な媒体で公開している。 成井香苗|臨床心理士 スクールカウンセラー 白河・郡山メンタルサポートを開業。 2012年11月~2019年7月 県民健康調査検討委員会委員。 東日本大震災・原発事故災害を機に、NPO法人ハートフルハート未来を育む会を立ち上げ、特に児童生徒や親子の心のケア、地域住民の絆の再生、支援者をサポートするなどの支援活動を行っている。
甲状腺摘出手術200人〜福島県の甲状腺検査 via Our Planet-TV
東京電力福島第1原発事故に伴う福島県民の健康調査について議論している「県民健康調査」検討委員会で31日、今年3月末までに、246人が甲状腺がんの疑いがあると診断され、200人が甲状腺の摘出手術を受けたと発表した。 資料 https://www.pref.fukushima.lg.jp/site/portal/kenkocyosa-kentoiinkai-39.html […] 今年度の学校検診、高校では実施せず新型コロナウイルスの影響を受け、今年3月から実施を見合わせていた学校での検査については、検査の実施内容を大幅に見直し。今年度415校で計画していた甲状腺検査をのうち、257校での検査を来年度以降に見送ることを提案。今年度、学校で検査する対象者は、約9万人から約2万人と4分の1以下に減ることとなった。 具体的には、今年3月に実施予定だった4巡目の検査(いわき市内の16校2000人が対象)は9月以降に予定通り実施するものの、今年4月以降にスタートする予定だった5巡目検査は大幅に変更。避難区域13市町村、桑折町、国見町、二本松市、本宮市、大玉村など135校15,200人と県立・国立・私立校17校のうち、今年度の検査を希望した7校2400人は予定通り実施する一方、福島市、白河市、天栄村、西郷村、泉崎村、郡山市、三春町の195校42,800人は来年度以降にずれ込む。また県立高校での検査は一切、実施しないこととなった。対象者は52校21,000人の検査にのぼる。 […] 学校での検診状況調査へまた検討委員会では、小中学校や高校などで一斉に行う検査について、具体的な調査に入ることも決めた。9月から11月にかけ、県職員が県内20校程度を訪問し、検査状況を視察するほかヒヤリング等を実施。小、中学校と高校で行われている学校検査に対する保護者らの認識を調査する。 学校で一斉に実施されている甲状腺検査をめぐっては、一部の専門家が任意性が確保されていないのではないかと批判。学校での検診をやめるよう主張してきた。今回の調査はそうした背景を受けたもの。検査の運用状況や、検査を受ける選択の自由が担保されているかなどについて聞き取る。 県の甲状腺検査が学校で行われる際には、主に授業時間に行われて、ほとんどの児童や生徒が参加していることから、一部の専門家からは検査を受けるかどうかを子どもが決められるよう、授業以外の時間に行うことを求める意見などが出されていました。 このほか検討委員会の星北斗座長は、学校関係者以外にも調査の幅を広げことを提案。了承された。次回の検討委までに聞き取りする保護者の規模や具体的な手法、実施時期を検討し、提案する予定だ。 全部と動画
甲状腺検査サポート事業の受給者314人~福島県 via Our Planet-TV
東京電力福島第1原発事故以降、福島県民の健康診断のあり方を議論している「県民健康調査」検討委員会の第38回会合が25日、福島市内で開かれた。昨年12月までに新たに甲状腺がん摘出手術を受けた患者は5人で、甲状腺がんと確定した患者は191人となった。また、甲状腺がんの疑いがある患者の医療費を支給している「甲状腺検査サポート事業」の報告もあり、2015年7月の支給開始から今年3月までに、314人が医療費を受給していることが分かった。 今回、公表されたのは、3巡目(2016年〜17年)と4巡目(2018年〜19年)の昨年12月末までの甲状腺検査結果。穿刺細胞診でにより、新たに悪性ないし悪性疑いと診断された例はなかったが、3巡目が2人、4巡目が3人の計5人が新たに手術を受け、いずれも術後の病理診断で乳頭がんと診断された。これで、甲状腺がんと確定した患者は191人となった。 甲状腺検査サポート事業の受給者は314人 また、甲状腺がんと診断された患者などに医療費を交付している「検査でサポート事業」の実施状況も公表した。これによると、2015年の事業開始から今年3月末までの5年間に医療費の交付を受けたのは314人のべ499件で、1年前の公表人数から61人増えた。 また、手術費用の交付を受けた人も前回の公表より25人増加。5年間の類型は118人となり、うち4人が再手術費用の交付を受けている。これら118人の病理診断結果は、甲状腺がん全体で111人 (乳頭がん107人増(22人増)から・低分化がん1人 ・濾胞がん3人(2人増))、濾胞腺腫等など甲状腺がん以外7人(1人増)だった。 検討委員会では「妊産婦検査」の終了と報告書の取りまとめなどが検討されたほか、環境省の田尻克志環境保健部長が来年の原発事故10年を踏まえて、何らかの見解を示すことを提案。了承された。 […] 全文と動画
福島の甲状腺調査、コロナ禍で一部休止 なし崩しの縮小に懸念via東京新聞
新型コロナウイルスの影響は東京電力福島第一原発事故の被災地にも及んだ。福島県が行う甲状腺がんの検査も学校を会場とする分が当面休止となった。ここで懸念されるのが、なし崩し的に検査が縮小されないかという点だ。検査を巡っては「不安を与えるだけ」と不利益を強調する声があり、それを追認する国際機関もある。しかし今考えるべきは新たな災禍がある中でも「人災」の被災者をどう支え続けるかという点ではないか。 (榊原崇仁) […] 全文
小児甲状腺がん悪性疑い236人〜福島健康調査 via OurPlanet-TV
全文と動画 東京電力福島第1原発事故以降、福島県民の健康診断のあり方を議論している「県民健康調査」検討委員会の第37回目の会合が13日、福島市内で開かれ、新たに12人が甲状腺がん手術を受け、いずれも甲状腺がんだったと発表した。また、甲状腺がんの疑いがあると診断されたのは236人となった。 […] 通常より数十倍の甲状腺がんが見つかっている福島県。精密な検査によって、手術の必要がないがんまで見つけているとする「過剰診断」論を主張する津金昌一郎国立がん研究センター 社会と健康研究センター長が、学校での集団検査に反対する意見を提出。4月以降に始まる5巡目検査に向け、学校関係者から聞き取りを行うこととなった。 一方、福島県内で多くの小児甲状腺がんを執刀している鈴木眞一教授の公表した手術症例に関する報告はなされなかった。福島県立医科大学が今月2日に開催した「国際シンポジウム」で、鈴木教授は2018年12月までに執刀した甲状腺がん180例の症例を発表。県で公表しているデータより19例多いとした上で、このうち11人が再発していることも明らかにした。鈴木教授は、「過剰診断」といえるような超低リスク症例はなかったと強調している。 しかし、星北斗座長は記者会見でこれら症例報告の必要性を否定。臨床現場での状況を把握する必要性がないとの考えを示した。 資料https://www.pref.fukushima.lg.jp/site/portal/kenkocyosa-kentoiinkai-37.htmll