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園子温が描く“希望のない国”に残された希望とは?「後から嘆くのではなく、今やるべきことがあるはず」via 日刊サイゾー

(抜粋) ──園監督は『紀子の食卓』(05)以降、『愛のむきだし』(08)、『冷たい熱帯魚』(11)、『恋の罪』(11)、そして『ヒミズ』と“空洞化 した家庭”の悲劇を描いてきたわけですが、『希望の国』は原発事故によって引き離される温かい家族の物語となっている点が意外でした。 園 そうですね。『紀子の食卓』の場合は家庭が内部から崩壊していくんですが、今回は外からの圧力で潰されてい くわけです。『紀子の食卓』とは家庭の在り方が逆転しています。『紀子の食卓』は一見幸福そうに見える家族だけれど、もう空洞化してしまって立て直しがで きない状態になっている。でも『希望の国』は幸福だった家族が内側から徐々に崩壊していく余裕もないまま、あっという間に外圧で破壊されてしまう。徐々に 空洞化していく不幸せな家族と、幸せだけれどもあっという間に壊されてしまう家族、いったいどっちが幸福でしょうかということなんです。 (中略) 園 『希望の国』の撮影を2週間後に控えていたんですが、まだ脚本の最後の部分を書き上げていなかったんです。最終的 に若い息子夫婦(村上淳、神楽坂恵)はひとつのあきらめと妥協を感じざるを得なくなってしまう。いろんな残念な気持ちを抱え込まざるを得ない。でも、自分 たちさえしっかりしていけば、なんとか生きていけるんじゃないかと。放射能はもうどうしようもない。どこまで逃げてもやってくる。それでも、そこに希望が あるんじゃないかと感じられたのは、ゴーストタウンみたいになった南相馬の20km圏内で初日の出を見たときだったんです。20km圏内だから、それなり に放射能があったと思います。でも、海から昇ってくる太陽が、ものすごく美しかった。数カ月前に初めて20km圏内に入ったときは、それまで東京にいたか らでしょうけど、ブルブル震えていたんです。汚染された土地に足を踏み入れてしまった、なるべく息を吸わないよう、物に触れないようにしようとしていまし た。それが訪ねるたびに、悪い意味での“慣れ”、良い意味での放射能との“共生”をせざるを得ないという心境に至ったわけです。20km圏内で見たあの日 の出は大きかったですね。 (中略) 園 被災地で取材して聞いた言葉をなるべく盛り込むようにしましたが、「杭が打たれた」はボクが考えたものです。詩人 の金子光晴のエピソードから思い付きました。戦時中に金子光晴は息子に赤紙が届いたので、葉っぱをいぶして息子に吸わせて喘息状態にしたそうです。そのか いあって、光晴の息子は徴兵検査で落ちて、帰ってきた息子に向かって光晴は「バンザーイ!」と出迎えて赤飯を炊いているんです。戦時中にそんなことをすれ ば後ろ指をさされますが、終戦になった途端に「うちも金子家みたいにしておけばよかった」ということになるわけです。必ずしも集団でデモをして「戦争反 対!」と叫ばなくても、個人個人で家族を戦争へ行かせないなどの反戦のやり方はあるんです。そういう意味では、いつの時代でも召集令状だったり原発問題 だったりと、杭を打ちにくるヤツが現れる。そういうときは、政治家だとか市長だとかエラい人を頼るわけにはいかない。自分たちで考えて行動するしかないん です。金子光晴の赤紙に対する行動への、ひとつの回答のつもりです。戦争が終わってから「息子を返せ」と泣き叫ぶのではなく、そのときにやるべきことをや るんだということです。 全文は園子温が描く“希望のない国”に残された希望とは?「後から嘆くのではなく、今やるべきことがあるはず」 ♢ 関連動画: ♦ <NHK ETV特集>「映画にできること 園子温と大震災 」

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Toronto 2012: Metropolitan Films Take ‘The Land of Hope’ for France via The Hollywood Reporter

The film about impact of the Fukushima disaster on a Japanese family premieres in Toronto on Friday. TORONTO — Metropolitan Films have snached up French distribution rights to The Land of Hope, a drama from Japanese director Sion Sono set … Continue reading

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園子温監督「希望の国」特報を入手 テーマは日本最大のタブー“原発” via 映画com

[映画.com ニュース] 鬼才・園子温監督の最新作「希望の国」特報が公開され、今作のテーマが日本最大のタブー“原発”であることがわかった。園監督が“いま日本でこの映画を撮って、見てもらうべき”と考え、オリジナル脚本を書き上げた意欲作で、エロティックな描写や暴力描写を一切封印して撮りきった。 園監督の才能にほれ込んだイギリスと台湾の製作会社が参加し、日英台の合作となった今作は、震災後の日本をフィクションとして真正面から描く。酪農を生業とする小野家は泰彦(夏八木勲)、妻・智恵子(大谷直子)、息子の洋一(村上淳)とその妻・いずみ(神楽坂恵)の4人が穏やかに暮らしていた。隣家の鈴木家の息子(清水優)は、家業を手伝わず恋人(梶原ひかり)と遊び回り、両親(でんでん、筒井真理子)にしかられてばかりという設定だ。 あ る日、大地震が発生し、原子力発電所が爆発。両家の敷地の境界で、避難区域内外が指定されてしまう。家を出なければならない鈴木家ととどまる小野家。それ ぞれが不安な生活をおくるなか、いずみの妊娠が発覚する。泰彦と洋一、いずみが子どもを守るためにとった行動とは……。 続きは園子温監督「希望の国」特報を入手 テーマは日本最大のタブー“原発” ♢ 関連サイト: ♦ 映画『希望の国』特報 via youtube ♦ 映画『希望の国』予告編 via シネマトゥデイ ♦ 園子温監督「希望の国」トロントでワールドプレミア 海外映画祭に続々と via 映画.com

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