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A nuclear power plant in Byron, Illinois. Taken by photographer Joseph Pobereskin (http://pobereskin.com). カレンダー
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Tag Archives: 再稼動
原発再稼働、活断層リスクに揺れる 規制委が泊調査 via 日本経済新聞
(略) 規制委の石渡明委員らは15日、泊原発を現地調査した。北電が5月以降に断層の追加調査として地表を削った場所や掘削で取り出した地質の構造を確認した。寒波による吹雪の中、調査は6時間に及んだ。石渡氏は終了後「(断層が動いた年代を特定するための)データが不足している」と述べ、従来の見解は変わっていないとの認識を示した。 原発の新規制基準では、約12万~13万年前より後に活動した可能性がある断層を活断層とみなす。活断層が起こす地震による揺れを評価し、必要な耐震性の確保を電力会社に求めている。 規制委は2月、敷地内の断層について北電の提示したデータでは不十分で「活断層の可能性が否定できない」との見解を示した。それを受けて北電は「活断層ではない」との主張の証拠を集めるために追加調査をした。 (略) 三菱UFJモルガン・スタンレー証券の荻野零児シニアアナリストは「安全対策工事の投資額が拡大する可能性が高い」と指摘する。すでに、安全対策費は津波対策の防潮壁やテロ対策施設の建設費を除いても「2千億円台半ば」(北電)にのぼる。 3号機に比べて、古くて規模が小さい1、2号機は莫大な安全対策費を投じるメリットは小さく「固定資産の減損リスクや廃炉の選択も視野に入ってくる」(荻野氏)との指摘もある。 電気料金にも影響しかねない。2012年に泊原発が止まって以来、北電は2度、電気料金を値上げした。かつて電気料金が全国的にも安かった北海道は一転して、もっとも高い地域となった。 敷地内の活断層の有無が再稼働審査の焦点となっている原発はほかにもある。日本原子力発電の敦賀原発(福井県)と北陸電力の志賀原発(石川県)だ。両原発について、規制委が設置した有識者会議は15、16年にまとめた評価書で、敷地内に活断層がある可能性を指摘した。 敦賀原発に関しては、2号機の直下に活断層があると結論づけた。新規制基準では、原子炉などの重要施設の下に活断層があると運転は認められない。 (略) 志賀原発は有識者会議が1号機の直下にある断層が「活断層だと解釈するのが合理的」、2号機近辺の断層も「活動した可能性がある」と評価している。敦賀も志賀も審査合格の見通しは立っておらず、難航している。 再稼働申請した全国の原発25基の中で、審査に合格したのは15基。このうち、安全工事を終え、地元同意を得て再稼働にこぎつけたのは9基にとどまる。政府は30年度に30基程度の再稼働を前提としたエネルギー計画を立てている。断層評価の行方は電力会社の経営にとどまらず、国のエネルギー政策や温暖化対策にも影響する。(福岡幸太郎、向野崚) 全文は原発再稼働、活断層リスクに揺れる 規制委が泊調査
社説 東電の日本原電支援 無理を重ねる原発延命策 via 毎日新聞
福島第1原発事故の賠償・廃炉に責任を負う東京電力ホールディングスが、経営難の日本原子力発電を助ける。無理に無理を重ねる構図だ。 東電は原電が再稼働を目指す東海第2原発(茨城県)の安全対策工事への資金支援を決めた。原電が自力で工事費を賄えなかったからだ。 再稼働後に原電から受け取る電気の代金を前払いする形という。支援額を明らかにしていないが、2200億円にのぼる見込みだ。 東電は支援の理由を「低廉で二酸化炭素排出量の少ない電源として期待できる」と説明した。しかし、東海第2は安全対策工事を終えても再稼働できるか疑問視されている。 (略) 原電は全原発4基のうち2基が廃炉作業中だ。2基が残るが、敦賀原発2号機(福井県)は原子炉建屋直下に活断層がある可能性が指摘され、再稼働は難しい。東海第2が動かなければ、会社の命運が尽きる。 東日本大震災後に全原発が止まった原電の経営は、東電などが原発の維持・管理を名目に払う年1000億円の基本料金で支えられてきた。 原発再稼働を推進する政府は東電の原電支援を黙認している。だが、無理を重ねて原電や原発の延命を図ろうとしても、世論や地元の理解が得られるとは思えない。 全文は社説 東電の日本原電支援 無理を重ねる原発延命策
敦賀原発2号機 再稼働審査の資料に1000余りのミス 日本原電 via NHK News Web
再稼働に必要な国の審査を受けている敦賀原子力発電所2号機について、日本原子力発電は、原子力規制委員会に提出した資料に1000か所余りの記載ミスがあったことを明らかにしました。日本原電は改めて資料を提出するとしています。 (略) このうちおととし12月からことし4月にかけて開かれた会合の中で、日本原電が想定する地震などについて説明をしましたが、このとき提出した資料に1140か所におよぶ記載ミスがあったことを明らかにしました。 具体的には断層の向きや傾きを示したデータや調査に関する作図などが間違っていたということです。 原因について日本原電は元となるデータを見ながら資料を作った際に手入力で打ち込みをして多くの記入ミスが出てしまったとしていて、今後正しいデータを記載した資料を改めて提出するとしています。 日本原電は、茨城県にある東海第二原発について規制委員会に申請した資料でも記載ミスをしていました。 全文は敦賀原発2号機 再稼働審査の資料に1000余りのミス 日本原電
無限の安全対策は無理? 「桁違い」原発リスクどうみる via 朝日新聞
エネルギーを語ろう 東京電力福島第一原発事故をめぐり強制起訴された旧経営陣3人に対し、東京地裁は9月19日、無罪とする判決を言い渡しました。市民シンクタンク「原子力市民委員会」メンバーの筒井哲郎氏は、この判決を強く批判しています。近著「原発フェイドアウト」(緑風出版)でも、原発が抱える根本的なリスクに改めて警告を発しました。プラント技術者の筒井さんから見える原発の問題点はどこにあるのか。話を聞きました。(聞き手=小森敦司) (略) 「無限の対策はできない」のか ――元プラント技術者の目からみた東電の津波対策はどうですか。 「私は原発事故の集団賠償訴訟で原告側の証人に立ったことがありますが、被告(政府・東電)側は、私は原子力工学の専門家ではないので、津波対策は分からないだろう、とアピールしていました。私に言わせれば逆です。多くの分野の専門家がかかわらないといけないプラントの問題を、もしかすると、東電の社内では、原子力工学の人々の身内だけで意思決定していたのではないでしょうか。津波対策は、もっと広い視野から検討されるべきだったのです」 「もう一つ私が驚いたのは、被告側から、経済性を無視した安全対策を行うことはできないとする、ある原子力工学の高名な学者の意見書が出されたことです。原発といえども、火力発電などとの競合で売電単価を安くしないといけない。だから無限の対策はできない、というわけです。東電の経営層にもそんな考え方があって、津波対策にお金と手間を惜しんだのかもしれません」汚染「100年保管」を提案 ――ところで、話題となっている汚染水の問題はどう見ていますか。 「原子力市民委員会が17年にまとめたリポートでは、海洋放出ではなく恒久的なタンクで保管するべきだと主張しています。現状、100万トン余ある汚染水を、石油備蓄に使う10万トン級のタンクを11基建設して、そこで100年以上保管しようというものです。放射性トリチウムの放射濃度は123年保管すると千分の1に減衰します。建設費用は約330億円と、凍土壁の建設費(345億円)とそう違いません。場所も7、8号機の建設予定地を使えばいいのです。海洋放出以外に道はないという『宣伝』は、事実と違います」 ――政府は除染で出た汚染土について、高速道路などの公共事業で使えるようにする方針を示しています。 「苦し紛れの方策と言わざるを得ません。原発の解体などによって発生したコンクリートや金属片などの再生利用のための従来の基準は、『1キロあたり100ベクレル以下(セシウム換算)』でしたが、今度は『同8千ベクレル以下』と、80倍も緩和するものです。それを資源の有効利用という名目で使おうというのです。汚染土は、保管先の福島県大熊、双葉両町にまたがる中間貯蔵施設から30年以内に県外に持ち出し、最終処分されることになっていますが、その行き先のメドがないので、そんなおかしな『資源化』策が出てきたのだと思います」 (略) 「再稼働に関して、プラント技術者としてもう一つ信じられないのが、原発事故が起きた時の賠償制度です。普通の石油・化学プラントは損害保険を掛けて、事故が起きた時の周辺の被害も自らの損失もカバーできるようにしています。ところが、原子力の損害賠償制度の保険金は最大1200億円でした。実際の福島の原発事故の賠償・除染費用は12兆円を超えています。いかに過少だったか。福島の事故をめぐっては、政府は急いで賠償原資を電気代に上乗せして徴収するといった仕組みをつくりましたが、保険金額そのものは1200億円に据え置いたままです。つまり、他の原発の事故に対する備えは、今も、ほとんど『ない』のです」原発は役割を終えた ――原発推進派の間では、核抑止力の観点から原発が必要だという意見が根強くあります。 「原子力技術が原爆に役立つというのなら、実験が必要になるのではないですか。日本のどこで核実験をするのですか? それよりもプラント技術者として思うのは、他国と戦争になったときに最も狙われるのは原発だろうということです。原発はそれ自体、原爆相当の危険物を内包している脆弱(ぜいじゃく)なシステムです。戦争に備えるというのなら、原発の存続はありえません」 全文は無限の安全対策は無理? 「桁違い」原発リスクどうみる
天皇が安倍首相の原発再稼働を批判? キャリア官僚による告発小説の衝撃の内容 via LITERA
(抜粋) 前作は「原発はまた、爆発する」という衝撃的な副題のもと、政官財のトライアングルがなぜ原発再稼働に固執するのか、その真の理由を克明に描き出し た。端的に言うと、原発再稼働とは、原発によって生み出されるレント(超過利潤)と呼ばれる巨大マネーの還流システム(小説では「モンスター・システム」 と表現されている)の再稼働に他ならない。その目的のため、電力会社、官僚、政治家が何を考え、どう行動しているのかを暴き出した。 実際、安倍政権発足後のわずか2年で日本の原発政策は若杉の小説に書かれたとおり(電力会社の思惑どおり)、アッと言う間に「フクシマ以前」に戻ってしまった。 第2弾となる本作『東京ブラックアウト』は再稼働後の苛烈な事故の実際をシミュレートしているのだが、政官界が刮目しているのは、天皇の原発に対するスタンスが描かれたくだりだ。結論を言うと、天皇は原発再稼働には反対なのだという。 〈改めて指摘するまでもなく、今上天皇と皇后両陛下は、東日本大震災の被害に心を痛められている。とりわけフクシマ原発の事故については、美しい日本の国 土が放射性物質により汚染され、いまだに一五万人以上の住民が住み慣れた土地からの避難を余儀なくされていること、そして、天から与えられし農作物や畜産 物の恵みの多くが、未だ放射能の基準値を超え出荷停止となっていることに、深い悲しみを覚えておられる。(中略) 陛下が私的旅行として足尾銅山の跡地を訪問されたことも、原子力災害を二度と繰り返すことのないようにとの陛下の強い意志の表れである。〉(同書より) 小説には、原子力規制庁長官に就任した警察官僚の井桁勝彦が御所に呼ばれ、天皇と会話するかなりきわどいシーンがある。カギカッコ内は小説に書かれた天皇の“お言葉”だ。 「そろそろ我が国の原子力発電所がまた動き出しますか?」 「……井桁さん、それで、原子力発電所はまた動き始めますか?」 執拗に迫る天皇に、原子力規制庁長官は手続き上の道筋しか答えられない。 「前の民自党政権の四大臣会合のような政治判断は想定していない、ということですね」 「もしも原子力発電所に、フクシマよりも酷い事故があったら、どうやって事故を収めるのですか?」 「原発でフクシマ以上の事故が起きたときに、災害対策本部が立ち上がり、総理が本部長として指揮を執ることが法律には書いてありますね。しかし、結局のところ、いったい誰が責任を持って事故を収めることになるのですか?」 長官は答えられない。それはそうだろう。実はいまの日本の実情では、具体的に誰が事故を収めるのかという根元的なことが決められていない。警察も 消防も自衛隊も、協力を要請されることはあっても、暴れ始めた原発に突撃する義務はない。天皇は、この原発事故対策の本質をズバリ言い当てている。 「(前略)じゃあ、誰が事故を収束させるのか決まらないまま、それで再稼働をしてよし、というわけにもいきませんね?」 「……本当の保守というのは、原発の再稼働にこだわったり、経済成長を追い求めたり、ということではなくて、我が国の美しい国土や伝統文化を守る、ということではないですかね? この前、小吹衆議院議長にもお話をしたら、小吹さんはよくわかっていましたけどね」 「小吹衆議院議長」が伊吹文明前衆議院議長をモデルにしていることは言うまでもない。 もちろん、ここに出てくる天皇の言葉はフィクションである。だが、作者の若杉は前作発表後、複数のメディアの取材に答え、自らが政策の意思決定に 関わる立場にいることを認めたうえで、役所内で直接、あるいは間接的に見聞きした「真実」を小説として伝えたかった、と語っている。天皇とのやりとりをこ こまで踏み込んで書いているということは、確実な情報源がいるということだ。元財務官僚の高橋洋一は同書の帯に「この小説は95%ノンフィクション だ!!」と記している。 現行憲法下では天皇は国政に関する権能は有しないとされているが、閣僚や官僚の内奏やご進講の際には当然のことながらさまざまな質問やコメントが発せられ る。だが、その発言内容を外部に明らかにすることは天皇の政治利用として厳に戒められている。逆にいえば、天皇と直接接触している一部官僚や政治家は政策 に対する天皇の意向を知っている、が、表に出せない。出せるとしたら、フィクション(小説)というかたちをとるしかない。 小説『東京ブラックアウト』が政官界で注目されているのはそのためだ。若杉は小説の形をとって、天皇の原発再稼働反対の意志を国民に伝えようとしているのではないか、と──。 その真偽はさておき、天皇・皇后両陛下が安倍政権に対して強い危機感を持っているということは、皇室関係者の間ではもはや常識になっている。誕生日 の記者会見などを通じてA級戦犯の責任の大きさに言及したり、日本国憲法について「今後とも憲法を遵守する立場に立って、事に当たっていく」と明言するな ど、以前より踏み込んだ護憲発言をしたりしている。いずれも安倍政権発足前にはなかったことだ。 ところが、マスコミは安倍政権に配慮してか、こうした“お言葉”から垣間見える天皇の意向をほとんど伝えてこなかった。とくにひどいのがNHK で、2013年の誕生日会見で天皇が「平和と民主主義を守るべき大切なものとして日本国憲法をつくり……」と憲法について言及した部分を完全にカットしてしまった。NHKニュースを見た天皇はさぞや驚いたことだろう。 その天皇は、2015年の新年にあたっての「ご感想」でこう述べた。 「本年は終戦から70年という節目の年に当たります。多くの人々が亡くなった戦争でした。(中略)この機会に、満州事変に始まるこの戦争の歴史を十分に学び、今後の日本のあり方を考えていくことが、今、極めて大切なことだと思っています」 これはもう明らかに、歴史修正主義を強め、集団的自衛権行使容認で日本を「戦争のできる国」にしようとしている安倍政権への強いメッセージというほかはないだろう。 ところが今回も一部マスコミは天皇の意向を黙殺した。 … Continue reading