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原発も東京五輪も腐敗の中心に電通がいる via 日刊現代

「電通の深層」大下英治著/イースト・プレス […] 過労自殺が糾弾されても、自民党と同じように電通には反省がない。高橋まつり事件でメディアからの取材には答えないようにというお達しが出たという。 東日本大震災によって東京電力福島第1原発事故が起こった時もそうだった。 ある社員が上司に「これまでの東電べったりの態度は、改めるべきではないですか!」と申し立てたら、「われわれの給料も、東電からのカネが入っているのだ!」と一蹴された。 プロモーターの康芳夫は、「週刊文春」等で報じられた東京オリンピックの招致をめぐる疑惑で、フランス検察当局から、電通顧問で東京オリンピック・パラリンピック組織委員会理事の高橋治之に逮捕状が請求されたとみている。現在73歳の高橋は、電通入社後、国際本部海外プロジェクト・メディア局長などを経て専務となり、2009年に顧問に就任した。 高橋は「サッカーワールドカップとFIFAを支える巨額のテレビ放映権料の取引の最前線に、30年以上も立ち続けている」超大物だという。弟が東京協和信用組合をめぐる背任容疑で逮捕された高橋治則で、2005年に亡くなっている。 招致にからんで東京側から多額のおカネが、当時のIOCの委員だったラミン・ディアクに渡されたという疑惑を報じたのは、16年5月11日付のイギリスの新聞「ガーディアン」だった。電通がタブーとなっている日本のメディアはほとんど追及しない。 著者は「今もし、高橋に対して逮捕請求が出て、日本政府がそれに応じた場合、その時点で東京オリンピックは崩壊してしまう」と書いている。 原発もオリンピックも腐敗の中心に電通がいるのである。   全文

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「きもい」「けがれる」「菌鬼ごっこ」学校が見過ごした、原発避難いじめ via 週刊女性PRIME

(抜粋) 文部科学省は’17年3月、原発事故などの影響で避難した児童生徒に対するいじめを調査。翌4月、結果を公表した。それによると、’16年度には129件。このうち、震災や原発事故を理由とする、あるいは関連するいじめは4件。ほかの125件は、直接の関連は確認できていない。 また、震災から’15年度までには70件、避難者へのいじめがあった。このうち9件が直接、震災や原発事故に関連したものだ。 原発避難によるいじめというと、「放射能」や「福島」、「賠償金」などの言葉を用いるものもあるが、調査が示すように直接言われることは少ない。朋美さんも関連する言葉を投げつけられていない。 (略) 同じ小学校では、数年前にも、福島県からの避難者に対していじめがあった。父親の悟志さん(51)は「前例があったため、初動は早かったのではないでしょうか」と話す。加害児童の保護者からも謝罪があったが、心から反省していたのか疑わしかった。 「加害児童の保護者も集団になると“あんなのいじめじゃない”“騒ぎすぎ”と言っていました。こちらが“娘が自傷行為をしていた”と言ったら、“クレーマー”と呼ばれたこともありました」(悟志さん) 一時、いじめはやんだ。しかし、4年生のときも朋美さんは1年間、学校で孤立した。3学期には下駄箱の靴に雪を入れられたり、悪口を書いた手紙が入っていた。 (略) 「死にたい」。朋美さんは自殺を考えていたことを初めて景子さんに告げた。同じころ、自宅近くで妹の佳寿美さん(10)がBB弾で撃たれた。自分のせいで妹にも影響があったと思ったのか─。 (略) さらに担任の調査によって「菌鬼ごっこ」が判明。名前に「菌」とつけて、「鬼ごっこ」をしていたのだ。隠語や「裁判」という言葉を使い、悪口も言っていた。 中1の夏休み前、朋美さんは国語の授業での作文で、いじめが現在でも行われていることを書いている。 《中学生になった私は一人になりました。私もがんばって友達をつくりました。ときどき、「朋美はいじめられていた」とうわさがながれています。まだいじめはつづいています》 その作文を国語の担当教諭が夏休み中に採点、評価は「B」をつけた。4枚目で中学でのいじめが出てくるが、担任や学年主任の誰にも報告していない。 この教諭は当初、作文を「途中までしか読んでいない」ため小学校時代の話と認識したという。だが、その後、「作文は読まなかった」と言い分が変遷した。「最初だけ読んだと言っていたが、現在の心境を知りたくなるはず。そうしないのは教員としてのセンスがない」(悟志さん) 一方、学校は、いじめ発覚後、1年生全員の約120人(1クラス30人前後)にアンケートを実施した。 (1)菌鬼ごっこをしたり、いじめをした心当たりはあるか。 (2)いじめを見たり聞いたりしたことはあるか。 (3)今回のことをどう思うか。 結果、(1)は11人、(2)は26人。その後、校長と担任が自宅を訪れ、朋美さんに謝罪したが、朋美さんは校長に対し「本当に(いじめ対策を)やってくれるまでは信用できません」とキッパリ。担任に対しても「何度相談しても“気のせいじゃない? 勘違いじゃないの?”と信じてもらえず、ショックでした」と言い、募る不信感を隠さなかった。 全文は「きもい」「けがれる」「菌鬼ごっこ」学校が見過ごした、原発避難いじめ

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福島原発避難いじめで男子生徒の手記全文を公開「今、僕は楽しく生きています」via ハフィントンポスト

福島第一原発事故で福島県から横浜市に自主避難した中学1年の男子生徒がいじめを受け、不登校になった問題で、生徒の保護者は8日、生徒が現在の心境をつづった手記と、小学6年生の時に書いた手記を公開した。 生徒は現在、フリースクールに通っている。手記には「今、僕は楽しく生きています」と記した。生徒の代理人によると、いじめで自殺を考えている人にメッセージを送りたいと筆を執ったという。「つらいことがあっても自殺を考えないで下さい」と呼びかけている。 一方、小学6年の時の手記はこれまで、一部だけ公開されていたが、「子どもがどんなつらい思いをしたのか、理解していただければと思い、公表する決意に至りました」(生徒の保護者)とノート3ページ分の全文が公開された。 小学5年の時に同級生らから「賠償金があるだろう」などと言われ、遊ぶ金を払ったことについて「としょホール 教室のすみ 防火とびらのちかく 体育館のうら(中略)お金をもってこいと言われた」と詳細をつづり、「ていこうできなかったのもくやしい」と記している。(大森浩司) […] 4月もゲーセンにもいってるのに、A、B、Cはずっとだまっていて、やつらはほんとうにむかつく。 ばいしょう金あるだろと言われむかつくし、ていこうできなかったのもくやしい。 A、Bにはいつもけられたり、なぐられたりランドセルふりま(わ)される、かいだんではおされたりしていつもどこでおわるかわかんなかったのでこわかった。 ばいきんあつかいされて、ほうしゃのうだとおもっていつもつらかった。 福島の人はいじめられるとおもった。なにもていこうできなかった。 しえんぶっしをとられてむかつく。 だれがやったかわからないけどきがつくとえんぴつがおられてる。そしてノートにはらくがきをされてた。 いままでいろんなはなしをしてきたけどしんようしてくれなかった。だからがっこうはだいっきらい。 なんかいもせんせいに言おうとするとむしされてた。 学校も先生も大きらい。 いままでなんかいも死のうとおもった。 でも、しんさいでいっぱい死んだからつらいけどぼくはいきるときめた。 みんなきらいむかつく。 5年のたんにんはいつもドアをおもいっきりしめたりつくえをけったりして3.11のことをおもいだす。 […]     もっと読む。

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元船員らの被ばくを追う――新事実次々 60年前のビキニ核実験 via Yahoo!News

60年余りの時を超え、被ばくの実態が明らかになりつつある。1946〜58年に太平洋・ビキニ環礁などで米国が実施した「ビキニ核実験」。直後に死者の出たマグロ漁船「第五福竜丸」の乗組員以外に船員の被ばくはない―。そう言われてきたのに、他船の元船員の歯や血液に被ばくの痕跡があることを最近、科学者たちが突き止めたのだ。さらに、外交の研究者は日米の公文書から新事実を明るみに出している。半世紀以上も前の出来事に焦点を当て、事実を掘り起こす人たち。彼らはなぜ、「ビキニ」にこだわるのか。(Yahoo!ニュース編集部) 62年後の健康相談会 高知市立中央公民館は、文化施設「かるぽーと」の高層階にある。蒸し暑かった2016年7月17日。その11階の大講義室で「ビキニ水爆実験の健康相談会」が開かれ、放射線被ばくを専門とする3人の科学者がやってきた。 1950年前後、高知県は遠洋マグロ漁業の一大基地だった。今も元船員や家族らが多く住む。「実は自分も被ばくしたのでは」「子や孫に影響は?」といった不安は今でも根強く、それならまず健康相談を、と高知県が企画した催しだ。 約60人の元船員や家族らの前で、ワイシャツ姿の男性がマイクを握った。公益財団法人・環境科学技術研究所(青森県六ヶ所村)の元生物影響研究部長で、今は相談役の田中公夫博士(65)。田中氏が「染色体」に言及したのは、その席だ。 染色体に「痕跡」 「(ビキニ核実験による)被災者の染色体です。私たちはこれを使って被ばく線量を調べることにしました」。スクリーンに染色体が映し出された。ぶつ切りにされたひも状の形。田中氏によると、放射線によって切断された染色体は別の染色体と結び付き、異常を引き起こすことがある。染色体異常の一部は体内に残り続けるため、異常の割合からかつての被ばく線量を推計できるという。 (略) 295ミリシーベルト 「本当はもっと高いかも」 分析の結果はどうだったか。 「血液に残された染色体異常を元に当時の被ばく線量を推計すると、19人の平均は91ミリシーベルトでした。最大値は295ミリシーベルト。この方は実験場から420キロ離れた海にいました」。国際放射線防護委員会(ICRP)や厚生労働省によると、100ミリシーベルトを超えると、がんの発生率が高まるとされている。「(本当は)もっと数値の高い方がいたかもしれません。これはあくまで現在も生存していて、私たちが自宅まで伺うことができた人の数値です」 米国がマーシャル諸島のビキニ環礁などで核実験を繰り返したのは、1946〜58年だ。62年まではクリスマス島などでも実施した。実に計100回超。英仏も同じころ、太平洋でそれぞれ数十回。ソ連も大陸で同様の実験を続けた。 死者、そして「放射能マグロ」 そうした最中の1954年3月1日、静岡県焼津市のマグロ漁船「第五福竜丸」が米国の核実験で被ばくした。ビキニ環礁で炸裂した水爆「ブラボー」が原因だった。破壊力は、広島型原爆の約1千倍。爆発で巻き上げられたサンゴの粉塵は、160キロ東で操業していた第五福竜丸にも届く。 (略) また、この年の12月までに延べ992隻が放射能で汚染されたマグロを水揚げし、「ビキニ」「放射能マグロ」の言葉は全国に広まった。 ところが、その年末、日本政府は漁港での検査を突然打ち切り、「ビキニ」に幕を引く。そのため、第五福竜丸以外の船やその後の実験による日本船の被害は全容が分からないままになった。 「遺伝への影響はない」 (略) 「(広島原爆による)放射線の遺伝への影響は見つかっていません」。染色体の異常は誰にでも多少はある。加齢と共に増えもする。広島・長崎の被爆者に対する調査でも遺伝は確認されていないし、染色体の異常ですぐに病気を発症するわけではない、と。 関係船員1万人?「もっと調査を」 会場には、放射線生物学が専門の星正治・広島大学名誉教授(69)もいた。星氏らが着目したのは「歯」だ。被ばくすると、放射線による傷が表面のエナメル質に残るため、そこから過去の被ばく線量を推計できる。 ある元船員の歯を分析すると、被ばく線量は推計319ミリシーベルト。広島原爆に置き換えると、爆心地から1.6キロの地点で被爆した線量に相当するという。 (略) もう一つ、星氏を突き動かすものがある。東京電力福島第一原発の事故だ。福島県の検査では、2011年3月の事故当時18歳以下だった人のうち、2016年末までに145人の甲状腺がんが確定したが、県の検討委員会は「放射線の影響とは考えにくい」との姿勢を変えていない。 「甲状腺がんが見つかっても『関係ない』と言う。関係ないと言い切りたいなら、調べ続ければいい。ビキニの問題と同じ。病気が放射線の影響かどうかをはっきりさせることは、将来につながるんですよ」 (略) 漁民の被害を「抹消」 機密文書を分析した高橋氏は「ビキニの早期解決と戦犯釈放がセットになったのではないか」と疑っている。 「直接の交換条件とは言い切れないけれど、外交交渉では常に複数の項目をテーブルに載せます。何かを差し出す代わりに、別の案件で良い条件を引き出す。日本政府は、ビキニ問題の早期決着に応じることが(当時はまだ巣鴨プリズンに収容されていた)戦犯への追及を解除させ、釈放させることに有効だと考えたのではないでしょうか」 (略) その年、山下さんらは高知県内で「長崎で被爆した」と言う女性に出会う。「その話を聞いて驚きました」と山下さん。彼女の息子は長崎の原爆に加え、ビキニの核実験でも被ばくした、というのだ。船員だった息子はビキニの後、病に苦しみ、入院していた神奈川県の病院を抜け出して入水自殺した、とも聞かされた。27歳の若さだったという。 多くの日本人と同様、山下さんも「被ばくは第五福竜丸だけ」と思っていた。ところが、その後も高校生たちと漁村を歩き、「火の玉を見た」「白い灰が降った」などと話す元船員と次々に出会う。全員がビキニ環礁の周辺海域で操業中だった。 さらに驚いたのは、多くの元船員が白血病やがんなどにかかっていたことだ。ある船員は家族のため、がんを押して船に乗り続けていた。自宅の2階から大量の血を吐いて倒れた人もいたという。 (略) 事態が大きく動いたのは2014年になってからだ。山下さんらの情報開示請求に対し、厚労省がついに関連文書を公開したのである。1980年代当時は「見つからない」としていた資料で、約1900ページ。「全省的に調べた結果、見つかった」と説明したという。 その中には延べ556隻分の放射能検査や船員の血液や尿検査の記録があった。核実験の人的被害を裏付ける公文書だ。決定的な資料を得て、元船員や遺族ら45人は2016年5月、「情報が隠され、補償を求める機会を逸した」などとして国を相手取り、高知地裁に提訴した。 全文は元船員らの被ばくを追う――新事実次々 60年前のビキニ核実験 

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敦賀労基署が任意調査 高浜原発クレーン倒壊事故via中日新聞

関西電力高浜原発(高浜町)で大型クレーンが倒れ2号機燃料取り扱い建屋などが倒壊した事故で、敦賀労働基準監督署が任意調査を始めたことが分かった。  関係者や関電によると、同労基署は事故翌日の二十一日、職員三人を派遣して事故現場を調査。二十二日から始まったクレーンの撤去については、切断除去したアームの保管を指示したという。 […]  敦賀労基署は六日にも、高浜1、2号機の運転延長の審査対応していた同社課長職社員が昨年四月に過労により自殺し、労災認定された件で、岩根茂樹社長に労働時間の適切な把握するよう指導をしていた。   全文を読む。

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<2016かながわ 取材ノートから>(2) 原発避難生徒いじめvia東京新聞

東京電力福島第一原発事故で福島県から横浜市に避難した中学一年の男子生徒(13)が、市立小学生の時に長期にわたっていじめられていたことが十一月に発覚した。生徒は転入直後の小学二年からいじめられ、同五年の五月末から卒業まで不登校になった。  生徒へのいじめは暴言・暴力から、金銭の要求に発展。同級生の遊興費を負担させられ、両親が自宅に置いていた百五十万円を持ち出したという。両親は学校に調査と解決を求めたが、学校は議事録も残さない形式的な調査で終わらせ、いじめを認めなかった。  この時、両親も何者かに嫌がらせを受けていた。自宅に「放射能を持ち込むな」などと書かれた文書が投げこまれ、福島県ナンバーの自家用車には生卵をぶつけられたり、ごみを近くに置かれたりした。父親は取材に「原発が怖いのは分かる。でも、こんな仕打ちはひどい」と憤った。  両親の要請で生徒のいじめを調査した市教育委員会の第三者委員会は十一月、学校の一連の対応を「教育の放棄」と厳しく批判する報告書を作成。いじめが始まって五年がたち、ようやく生徒や両親の訴えが認められた瞬間だった。  取材過程で、生徒の状況が私自身の過去に重なって見えることがあった。私の場合、同級生の宿題を代わりにやり、テストの際にカンニングさせるよう求められた。抵抗すると、投げ飛ばされることがあった。同級生にいじめの認識はなかったかもしれないが、私にはいじめに違いなかった。 […] いじめが起きたとき、被害者が最初に頼る大人は、担任をはじめとした教員だ。私の場合、学校が荒れていたこともあり、教員は「非行」の対応に忙殺され、卒業まで耐えるしかなかった。被害生徒も、卒業まで教員が手を差し伸べることはなく、何度も自殺を考えた。だが震災で多くの命が失われたことを考え、生きる決意をしたという。  なぜ、生徒へのいじめは見過ごされたのか。第三者委の報告書は、学校、市教委、スクールカウンセラーなどが連携した「組織的対応が不十分だった」と指摘。市教委は十五日から当時の対応の問題点を調べ始めるが、「組織的対応」の検証に気を取られているように見える。  生徒側はいじめについて相談した際、担任たちが「忙しい」として十分に対応してくれなかった、と主張している。市教委は「頼るべき大人」だった担任のどこが問題だったのか、検証するべきだ。教員個々が子どもの小さな変化に気付き、子どもの声に耳を傾けない限り、いじめ被害はなくならない。 (志村彰太)     もっと読む。

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最高裁がひそかに進める原発訴訟「封じ込め工作」の真相 via 現代ビジネス

日本の裁判所は「権力補完機構」なのか 司法権力の中枢であり、日本の奥の院ともいわれる最高裁判所の「闇」を描いた『黒い巨塔 最高裁判所』(瀬木比呂志著)が10月28日に刊行される。 本作では、自己承認と出世のラットレースの中で人生を翻弄されていく多数の司法エリートたちのリアルな人間模様が描かれているが、実は、この作品には、もうひとつの重要なテーマがある。最高裁判所がひそかに進める原発訴訟の「封じ込め工作」だ。 福島第一原発事故以後、稼働中の原発の運転を差し止める画期的な判決や仮処分が相次いでいるが、最高裁はこのような状況に危機感を覚え、なりふり構わぬ策を講じている、という。原発訴訟をめぐって、いま最高裁で何が起きているのか、瀬木さんに話を聞いた。 最高裁の「思惑」 ーー前回のインタビューでは、最高裁判所の権力機構のカラクリと、そこで働く裁判官たちの生態についてうかがいました(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/49800)。今回は『黒い巨塔 最高裁判所』のモチーフとなっている、最高裁内部で進行する原発訴訟封じ込め工作についてお聞きします。 『黒い巨塔 最高裁判所』の時代背景は1980年代後半ですが、2016年現在、最高裁内部でひそかに進められている原発訴訟封じ込め工作をルポルタージュした作品を読んでいるかのような感覚がありました。 (略)(りゃ 具体的にいうと、最高裁と最高裁事務総局は、現在では、間違いなく、電力会社や政権寄りの判決、決定(仮処分の場合)が出るように強力に裁判官を誘導しようという意図をもっているだろうし、また、例によって外部からは明確にはわからない巧妙な形で、そのような誘導を行っている、あるいは行う準備を進めているだろうと思います。 さらに、過去の事実や文献等から推測してみますと、以上と並行するような何らかの立法の動きが出てくることも、ありうると思います。 露骨すぎる人事異動 ーー私は、まさにそのように読みました。「ああ、原発訴訟はこのように統制され、このように決着させられてゆくのか……」といった、暗いリアリティーをひしひしと感じたのです。 でも、現実の世界では、2014年5月の大飯原発差止め判決、2015年4月と2016年3月の2つの高浜原発差止め仮処分(前の2つの判決、仮処分は樋口英明裁判長、最後の仮処分は山本善彦裁判長)と、稼働中の原発の運転を差し止める画期的な判決、仮処分が複数出ましたね。 日本の原発の構造は基本的に同じで、立地や技術上の問題点も共通していますから、こうした裁判に続く方向の裁判が、続々と出てくる可能性はないのでしょうか? (略) その根拠を述べましょう。 第一に、福島第一原発事故後、今おっしゃった判決や決定がある一方で、高浜原発に関する第一の仮処分の取消し決定(2015年12月)など、福島第一原発事故以前の裁判の大勢、その枠組みに従う方向の判決や決定も、同じくらい出ているからです。 第二に、最高裁が、『ニッポンの裁判』でもふれた2012年1月の司法研修所での裁判官研究会から1年余り後の、2013年2月に行われた2回目の研究会では、強力に「国のエネルギー政策に司法が口をはさむべきではない。ことに仮処分については消極」という方向性を打ち出していると解されるからです。この研究会については、文書も入手しています。 第三に、原発訴訟については、過去にも、ことに判決の時期が近付いたときに、最高裁寄りの裁判長がその裁判所に異動になって事件を担当するといった動きが出ているという事実があります。 福島第一原発事故後はそれがいっそう露骨で、先の高浜原発差止め仮処分取消し決定に至っては、異動してきた3人の裁判官すべてが最高裁事務総局勤務の経験者なのですよ。これが偶然的なものだとしたら、宝くじ上位当選レヴェルの確率でしょうね(笑)。もう、120パーセントの露骨さです。 (略) ところで、大飯原発差止め判決の樋口裁判長は、名古屋地裁に異動になったように記憶していますが、それでも、執念で、職務代行という形で、第一の高浜原発差止め仮処分決定を出しましたね。これは、相当に異例のことでは? 瀬木 異動は、名古屋地裁ではなく、名古屋家裁です。 そして、この異動は、この裁判長のこれまでの経歴を考えれば、非常に不自然です。地裁裁判長を続けるのが当然のところで、急に家裁に異動になっている。キャリアのこの時期に家裁に異動になる裁判官は、いわゆる「窓際」的な異動の場合が多いのです。また、そういう裁判官については、過去の経歴をみても、あまりぱっとしないことが多いのです。 しかし、樋口裁判長の場合には、そういう経歴ではなく、家裁人事は、「青天の霹靂(へきれき)」的な印象が強いものだと思います。 第一に地裁の裁判の現場から引き離す、第二に見せしめによる全国の裁判官たちへの警告、という2つの意図がうかがわれますね。 ただ、形としては、家裁とはいえ、近くの高裁所在地である名古屋の裁判長への異動ですから、露骨な左遷とまでは言い切りにくいものになっています。 こういうところが、裁判所当局のやり方の、大変「上手」なところだともいえます。また、彼の裁判が非常に注目されている状況で、あまりに露骨な左遷はできなかったという側面もあるでしょう。 (略) その名前が広く知られることになった先の樋口裁判長でさえ、しかも直後の異動で、それをやられているのですからね(通常は、『絶望の裁判所』にも記したとおり、最高裁の報復は、ある程度時間が経ってから行われます)。 関連しての問題は、マスメディアが原発訴訟に注目しなくなってからの彼の処遇です。より微妙かつ陰湿な人事が行われる可能性も否定できません。山本裁判長の今後の人事と併せ、世論の監視、バックアップが必要なのです。 福島第一原発事故以前の原発訴訟で勝訴判決を出した2人の裁判長についてみると、これも『ニッポンの裁判』に記したとおり、1人が弁護士転身、もう1人は、定年まで6年余りを残して退官されています。ことに後者の退官は気になります。 また、詳細にふれることは控えますが、国の政策に関わる重大事件で国側を負かした高裁裁判長が直後に自殺されたなどという事件も、僕自身、非常にショックを受けたので、よく覚えています。 (略) 瀬木 きわめて巧妙かつ複雑なシステムですよ。すべてが、「見えざる手」によって絶妙にコントロールされている。ある意味、芸術的ともいえる思想統制です。まさに超絶技巧です(笑)。 建前上は、すべての裁判官は、独立しているわけです。裁判官は、法と良心に照らして、みずからのよしと信じる判決を書くことができる。 建前上はそうです。欧米先進国と同じ。 … Continue reading

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放射能に色を付ける人たち via Yahoo! News

黒澤明監督はオムニバス形式の映画『夢』のなかの一遍「赤冨士」で、原子力発電所事故で拡散された放射能が人々を襲う様子を描いている。その放射能は、新技術によって赤く色が付けられている。映画では、放射能に色を付ける技術を開発したらしい科学者が登場し、「放射能に色を付けることには成功したが、放射能を防ぐことはできなかった」と懺悔する。そして彼は、迫り来る放射能の恐怖から逃れるように自殺してしまう。 「放射能に色が付いていたら・・・」。この言葉を、2011年3月11日に起きた東京電力福島第一原発事故(福一事故)の後に訪れた福島県で、わたしは何度、聞いたことだろう。福島県でも津波の被害が直接におよばなかった地域は、事故後も事故前の姿そのものを残していた。しかし、放射能被害という深刻な状況を抱えてしまっていたのだ。 福一事故後、福島県内の放射線量の数値は信じられないくらい高くなっていた。福一事故によって放射能物質が拡散されてしまったからである。 その放射能は、色もなければ、臭いもない、被害も短時間では現れない。放射線量の高い場所にいても、それを実感することは難しいのだ。 しかし、確実に福島県内の放射線量は高くなっていた。その被害から逃れようとすれば、福島から出て行くしかない。それには家も仕事も捨てなければならないわけで、簡単なことではない。だから多くの人が、放射能を「見てみぬフリ」をしていた。色も臭いもないから、「無視」することは簡単なのだ。 それでも、放射能に無関心でいられない人たちはいる。そういう人たちは、「たいへんな状況だと口にすると、『不安を煽るな』と白い目でみられます」と語った。そして、「放射能に色が付いていたら」と続けるのだ。 色が付いていれば、見てみぬフリはできない。危機感を共有できる。そこから、前向きな対応策をとることができるからだ。色が付いていないために、本音では放射能の危険を感じながら、多くの人が見てみぬフリを決め込んでいたのだ。 そんななかで、「子どもたちの健康と未来を守るプロジェクト(こどけん)」が『こどけん通信』の第1号を発刊した。「こどけん」は福一事故による放射能被害から子どもたちを守るために活動している、福島県内の主婦を中心としたグループである。 その『こどけん通信』には、「測定の記録」が掲載されている。「こどけん」のメンバーが、県内の放射線量を独自に計測してきた記録である。 (略) この時期は、福島県内では除染(放射能物質を取り除くこと)作業がすすめられていた。しかし、その除染作業の効果は誰も本気で信じてはいなかった。実際、わたしも2013年に郡山市に足をはこび、除染作業が終わったとされる小学校の周辺を簡易線量計で測ってみると、いたるところで0.5μSv/h近い数字にでくわした。その近くでは子どもたちが走りまわり、砂遊びをしていた。 こうした状況は、2016年になっても変わってはいない。『こどけん通信』の「測定記録」には、福一事故で避難指示がでていた葛尾村を、避難指示解除がだされる前月、5月に測定した様子が述べられている。葛尾村は除染作業は100%終わったと発表していたが、実際に「放射線量の測定を行うと、0.5~数μSv/hのところが点在しています。これは、事故前の数十倍から数百倍の数値です」という状況でしかなかったのだ。 にもかかわらず政府は、安全だとして避難指示の解除を行ったのだ。もしも、放射能に色が付いていたら、そんな無謀な解除を政府もできなかったにちがいない。 全文は放射能に色を付ける人たち

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【憲法記念日】被災者の人権再認識を(5月3日) via福島民友

[…]県民は憲法前文にある平和的生存権を侵されていないだろうか。  避難者は現在も県内外に約9万4千人いる。多くの家族が引き裂かれ、大切な時間を奪われた。放射線にまつわる根拠のない社会的差別もある。憲法13条にある幸福追求権が軽んじられている。  仮設住宅には3月末でまだ1万7804人が暮らしている。自殺も含め、避難生活の長期化などで体調を崩し亡くなる震災(原発事故)関連死は増え続けている。25条にある「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」は満たされているだろうか。  避難区域の住民にとって22条にある居住、移転の自由は奪われたままだ。たとえ避難指示が解除されても、住民の帰還の判断に周囲がとやかく言えるはずがない。  東電が支払う賠償金が、29条で規定される財産権を満たしているとはとても思えない。国策として原子力行政を進めた国に対し、17条にある国家賠償責任は輪郭さえ見えない。  時代の進展とともに社会は憲法の精神の実現に努力すべきなのに、原子力災害に対応できていない。県民は憲法に基づくこうした権利をもっと強く主張して良いはずだ。  連合国軍総司令部による新憲法作りには、民間の研究者らによる憲法研究会がまとめた憲法草案要綱が大きな影響を与えたとされる。研究会の中心人物が現在の南相馬市小高区に生まれた憲法学者鈴木安蔵だった。  のちの原発被災地の出身者の思想や軌跡を学ぶことも、現憲法の柱である基本的人権の重要性を再確認する機会となるだろう。(佐久間 順) もっと読む。

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福島いのちの電話 来月15、21日 春季公開講座 via福島民報

自殺予防などを目的に無料で電話相談に応じる「福島いのちの電話」の春季公開講座「人間関係がラクになる!」は5月15日に福島市の桜の聖母短大、同21日に郡山市労働福祉会館でそれぞれ開かれる。時間はともに午後1時半から。入場無料で受講申し込みを受け付けている。  福島会場は音楽療法士の高田真紀子さんが「音楽による心の癒し」と題して講演した後、二胡奏者・劉含発さんの演奏がある。郡山会場はアンガーマネージメント・シニアファシリテーターの岡田友子さんが「怒りのコントロール」をテーマに講演する。  定員は福島会場が280人、郡山会場が300人。申し込み・問い合わせは福島いのちの電話事務局 電話024(536)0032へ。 […] 全文を読む。

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