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「放射線に不安」4割は前年の約3倍…福島第1原発作業員に被爆や汚染の恐れが急増、相次ぐトラブルのせいか via 東京新聞

2025年2月13日 06時00分  東京電力が2024年度、福島第1原発の事故収束作業に関わる作業員を対象にしたアンケートで、2023年度よりも放射線への不安を感じる人の割合が大幅に増えた。いつ終わるとも分からない作業は、多くの作業員が支える。東京電力は被ばくを少しでも低減し、不安の声に寄り添う姿勢が必要になる。 ◆10年ぶりに入ったイチエフの敷地内、感じた変化は  今年1月、原発取材班の一員として福島第1の敷地内に入り取材した。10年近く前の取材時に比べ、地表面はアスファルトや鉄板で覆われ、土壌部分が減ったというのが印象的だった。土壌に雨水が染み込んで汚染水化するのを防いだり、土壌からの放射線を遮蔽(しゃへい)したりするのが狙いだ。 福島第1原発の事故収束のため、防護服を着用して働く作業員=福島第1原発で(山川剛史撮影)  確かに、敷地内の放射線量は全体的に下がり、防護装備が軽くなった場所もある。ただ、建屋周辺を歩くと、全面マスクと白の防護服姿の作業員が設備の点検をしたり、原子炉建屋に向かったりする様子が見えた。マスクと防護服は放射性物質を取り込まないようにするために身に着ける。やはり通常の工事現場とは異なる。  全面マスクを実際に着けると息苦しさを感じたし、防護服も動きやすいとは言えない。その中で難しい作業にあたっている。  今、敷地内で働く作業員は1日4000人ほどという。拠点にはコンビニや休憩所も整備され、少しずつ作業環境は整えられている。だが、アンケート結果を見れば、待遇や心理的なケアなどまだまだ改善の余地はありそうだ。(荒井六貴)  (※敷地内の取材の詳細は17日に公開する予定です) ◆廃液浴びたり汚染水漏出など…東京電力「不安払拭に努める」  東京電力が福島第1原発の事故収束作業に携わる作業員に、労働環境についてアンケートしたところ、放射線への不安を感じる人の割合が40.3%で、2023年度の前回調査よりも3倍近く増えた。東京電力は、前回調査後に発生した作業員の被ばく事故などが影響したと分析し「大きな不安を抱かせてしまったことについて、大変重く受け止めている」とした。  東京電力によると、アンケートは全10問で昨年9〜10月、東京電力社員を除く作業員約5800人を対象に実施。回収率は94.5%だった。  「放射線に対する不安」の設問で「ある」が12.1%、「多少ある」が28.2%で合わせて40.3%になった。一方で前回は両方で14.3%だった。経験年数が少ない人が「不安がある」と回答する傾向にあったという。「ある」「多少ある」のうち具体的な不安を聞くと「身体汚染」が約半数の52.2%を占め、「過剰被ばく」が29.1%だった。  福島第1で働くことへの不安は「感じる」が31.3%で、前回より7.4ポイント増えた。理由は複数回答で最も多かったのが「被ばくによる健康影響」(26.9%)だった。次いで「事故、けが、熱中症」(18.3%)「将来の工事量が見えないため、いつまで働けるか分からない」(16.5%)「安定的な収入が保証されない」(15.1%)「震災時のような事故が起こるのではないか」(11.3%)などとなった。  福島第1では2023年10月、汚染水浄化設備を洗浄中の作業員が洗浄廃液を浴び、2人が想定外の被ばくをする事故が発生。2024年2月には除染設備が入る建屋から大量の汚染水が漏出するなど、トラブルが相次いだ。 […] もっと読む

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