東京電力は31日、福島第一原発(福島県大熊町、双葉町)の1号機原子炉の内部調査で、核燃料があった圧力容器の真下を撮影した画像を新たに公開した。容器下に付いていた制御棒などの部品に溶け落ちた核燃料(デブリ)とみられる塊が付着していた。
容器を支える鉄筋コンクリートの土台(厚さ1.2メートル)は、壁の中心にある部材が露出しているのが確認され、厚さの半分以上のコンクリートが損傷してなくなった可能性が高いことも分かった。
[…]
国際廃炉研究開発機構は、開口部の周囲約100度にわたって土台が欠損し、残りの部分も4分の1ほどがなくなった想定で耐震性を評価。その結果、健全性は維持されるとした。
現時点では、土台の損傷度合いははっきりしない。東電は「映像を解析して耐震性を再評価しないと健全性を判断できない」としながらも、圧力容器は上部にも支えがあるため、倒壊する危険はないと説明している。(小野沢健太)