チェルノブイリ・フクシマを忘れない! 集会とデモ
冬枯れの柴山を背景に音もなく降り続ける雪が
野原も小屋も真っ白に染めていきます。
福島原発事故から2年がたとうとしている私の家の前の風景です。
いまだに毎時0.2マイクロシーベルトを計測する放射性物質が確実に存在していますが、
それでもなお美しい森です。私は原発事故が起きる前までは
福島県の阿武隈山系の中にある雑木の森で細々とカフェを営みながら暮らしていました。
カフェの名前は「里山喫茶燦(きらら)」といいました。[…]
原発事故以来、私はほとんど戸外で過ごす事がなくなりました。
草の匂いも、せせらぎの音も、割った薪が渇く時にピンピンと奏でる音。
頬を撫でる風も、甘酸っぱい木イチゴの実も、雪の上の獣の足跡も、
窓ガラスの向こうの世界のものになりました。どんなに美しくても触れる事の出来ない世界は悲しいものです。
原発事故がもたらしたものは人類だけに及ぶものではありません。
地球に生きる生き物としての私たちは、今からどんな世界をつくっていったらいいのでしょうか。[…]
という事で、この店に今も住んではいるんですけれども、
ちょうどこのお店を始めたのが2003年の4月26日だったんですね。
「チェルノブイリを忘れないように」と思って始めたお店でした。震災以来閉じてしまっていたんですけれども、休業していたんですね。
もう再開の見込みはないなと思って。
つい2週間ほど前にここを廃業にいたしました。本当に、原発事故というものがもたらすものの
もたらすものというのは、もちろん健康に被害があったり、経済的な被害があったりしますけれども、
あの、人の心っていうんですかね、
そこに与える影響というのは非常に大きいなと思っております。続きは 「原発事故以来、私はほとんど戸外で過ごす事がなくなり窓ガラスの向こうの世界になりました」武藤類子さん4/21(内容書き出し)