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A nuclear power plant in Byron, Illinois. Taken by photographer Joseph Pobereskin (http://pobereskin.com). カレンダー
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Tag Archives: 高裁判決
東電旧経営陣再び無罪 リスク軽視認めるのか via 中日新聞
原発事故ゼロを願い100%の安全を求める市民感覚と、司法判断との深い溝が改めて突き付けられたと言えよう。 […] 刑事責任を問うのは、民事訴訟に比べ、ハードルが高い。緻密な立証が求められるからだ。その点を考えても妥当な判断なのか、疑問が残る。 例えば、政府による地震予測「長期評価」の信頼性。専門家の英知を集めて2002年に公表された。東電社内では、それを受けて15・7メートルの津波が来る可能性があるとの試算まで出していた。にもかかわらず、対策を講じていなかった。 高裁は、長期評価には見過ごすことのできない重みがあったとしつつ、巨大津波の可能性を認識させるような性質を備えた情報ではなかったと判断した。理解に苦しむ。 人にも環境にも深刻な影響を及ぼす放射性物質を扱うのに、旧経営陣は原発のリスクを軽んじていた。自覚や責任感を欠くそんな振る舞いに、司法が再び「お墨付き」を与えてしまうのではないか。 事故が回避できたかどうかについて、高裁は「運転停止措置を講じるべき業務上の注意義務があったと認められない」とした。事故防止には運転を止めるしかないとの地裁の判断を踏襲したようだ。 しかし、運転を止めなくても事故は防げた。近隣にある東北電力女川原発は建設時、過去の大津波を教訓に敷地をかさ上げしており、津波被害は避けられた。日本原子力発電東海第2原発は長期評価を受けて津波対策を講じていたため、過酷事故を辛うじて免れたという。こうした事実を踏まえると、地裁も高裁も論理展開が強引過ぎる。 事故から11年以上たっても古里に戻れない人は多い。発生直後に出た原子力緊急事態宣言は今も解除されていない。深刻な影響を人々や環境に与えた責任を誰も問われなくていいのか。疑問は拭えない。理不尽さを感じる人は被災者に限るまい。 今回の3人は当初、不起訴処分だった。検察審査会が「起訴相当」と2度議決して強制起訴された。法律の専門家から見れば、個人の刑事責任を問うのは非常に困難なのだろう。公判で明らかになった事実もあり、強制起訴には意味があった。 問題は、個人しか刑事訴追できない現在の制度だろう。尼崎JR脱線事故でも、歴代3社長は無罪となり、確定した。 原発をはじめ、甚大な被害をもたらしかねない事業については、組織の責任を問える制度が必要ではないか。政府は、導入を真剣に考えるべきだ。 全文
「恥を知れ」と怒声が飛んだ…高裁が出した無罪判決に被災者から怒りの声 東電旧経営陣の刑事裁判 via 東京新聞
市民の判断で強制起訴された東京電力旧経営陣3人の公判は、無罪判決が維持された。検察官役となった弁護士らは、福島第一原発事故後の原発政策を転換した政府への「忖度そんたく」を指摘。事故から12年がたとうとする中、今も避難生活を続ける被災者からは怒りの声が上がった。(小野沢健太、山下葉月) 【関連記事】福島第一原発事故の刑事裁判 東電元会長ら旧経営陣3人、二審も無罪 「津波の可能性は予測できない」 ◆勝俣恒久元会長は体調不良で出廷せず 「控訴を棄却する」 18日午後2時すぎ、細田啓介裁判長が判決主文を言い渡すと、傍聴人で満席の東京高裁の法廷は静まり返った。証言台の前に立った武藤栄元副社長(72)と、武黒一郎元副社長(76)は身動きせずに主文を聞いた後、武藤元副社長だけが裁判長に一礼をして席に戻った。勝俣恒久元会長(82)は体調不良のため出廷しなかった。 主要な争点となった国の地震予測「長期評価」について、細田裁判長が「当時は、信頼度がかなり低いとする評価だった」と述べると、武藤元副社長は満足そうに軽く2、3度うなずいた。武黒元副社長は、細田裁判長をじっと見つめたままだった。 判決の読み上げは約1時間40分に及んだ。閉廷後、2人は被災者らも座る傍聴席には目を向けずに退出。静かだった傍聴席からは「恥知らず」と怒声が飛んだ。 ◆思わず書き込んだ「裁判所はこれでいいのか」 旧経営陣を告訴・告発した「福島原発告訴団」の武藤類子団長(69)=福島県三春町=は、判決後に東京都内で開いた集会で「はらわたが煮えくり返る思い。最高裁に上告してほしい」と憤り、「悔しい」と何度も繰り返して声を震わせた。 傍聴席で判決の読み上げを聞いた。「一審判決を再現しているような早口で、東電側の主張を全部うのみにして言っているようだった」。聞いているうちに絶望感が高まり、メモを取っていたノートに思わず書き込んだ。「裁判所はこれでいいのか」 事故で多数の命が奪われたのに、東電の誰も刑事責任を負わないことに納得がいかない。「原発事故はまだ終わっていない。裁判を続けたい」と話した。 集会には全国から避難者が集まった。新潟県から来た女性は「無罪判決が出るなんて」とぼうぜんとした様子。県内には、再稼働の準備を進める東電の柏崎刈羽原発がある。大雪になるだけで立ち往生するため、「原発事故が起きれば、避難どころではないはずだ」と訴えた。 北海道千歳市の地脇聖孝さん(51)は事故時、福島県西郷村で被災した。「事実を見ない不当判決。最高裁での逆転有罪を目指したい」と前を向いた。 原文
東電強制起訴、2審も無罪 被災者ら怒り「誰が責任取るのか」 via 毎日新聞 (YAHOO?ニュースJAPAN)
東京電力福島第1原発事故を巡り、業務上過失致死傷罪で強制起訴された勝俣恒久元会長(82)ら東電旧経営陣3人を無罪とした18日の東京高裁判決に、東京・霞が関の高裁前に集まった被災者らからは「誰が責任を取るのか」などと怒りの声が上がった。 […] 判決主文が言い渡された午後2時過ぎ、福島原発刑事訴訟支援団のメンバーは「全員無罪 不当判決」と書かれた紙を高裁前で掲げた。1審に続く無罪判決に、支援団の七戸和子さん(70)がマイクを握り「とても憤りを感じた。私たちはこれで退くことなく、きちんと責任を追及していきたい」と訴えると、集まった約100人の支援者らは「福島を返して」などと声を上げた。 事故当時、原発から20キロ圏内にある福島県富岡町に住み、現在は横浜市の長女の家で暮らす古川好子さん(59)は「こんなに多くの人が苦しんでいるのにどうして無罪なのか。本当に悔しい」と憤った。【遠藤浩二】 全文