Tag Archives: 放射線

 アーサー・ビナード 新幹線と村正の刀 via 雑誌「うえの」

 新幹線と村正の刀 今年[2011年]の八月、ちょうどお盆の時期にラジオの仕事で青森へ行くことになった。  ぞろぞろ流れてくる乗客の顔、顔、顔を眺めながら、青森からきたのか八戸からなのか、それとも盛岡か仙台からかしらと、とりとめもなく当て推量していた。すると、おそらく一号車のほうから、いちばん最後に降りただろうという四人家族が現れた。若い夫婦と息子二人で、上の子は小学二年くらいと見え、下の子は幼稚園の年長組か。母親、長男、次男、父親の順番で列をなして、先頭の母親の疲れの様子から推し量ると、長時間の乗車だったらしく、始発の新青森から乗ったのか……。  お兄ちゃんはおとなしく、母親のあとにつづいて歩いているが、弟のほうは新幹線に興味がありすぎて、それが体中からにじみ出ている。白い車体をじろじろ見て、新幹線のすぐそばにいる自分にびっくりして、どうしても触らずにはいられず、左手を伸ばして新幹線の横っ腹をなでながら歩いているのだ。そしてぼくの少し手前まできたとき、母親はいきなり振り返り、次男をきっとにらみ「手!しない!」としかった。  そんな日本語が成立するのかと、ぼくはひどく感心した。けれど、いわれた坊やはぱっと左手を引っ込め、神妙な表情に変わった。その拍子に、掌が一瞬こっちに向けられて、まっ黒に汚れていた。さらに、かわいい顔をよく見れば、すでに鼻先や口のまわりにも、黒いのがついているではないか。ま、子どもという生き物はいつも全身で、興味の対象に触れながら知っていく。子どもの「新幹線体験」には、座席の匂いをかいでみることも、床にあれこれ落として這い回ることも、車体をなでることもその手をなめたりすることも含まれ、そんな作業を経て「新幹線」を覚えるわけだ。 続きは 新幹線と村正の刀 ◇関連記事 •ひと:A.ビナードさん=核の平和利用の虚構を斬る詩人 via Mainichi.jp •「私たちも曲解していたかも 「風評被害」の真の意味」 on 『地元紙で識るオキナワ』

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えっ原発事故に触れないの?!via しんぶん赤旗

 福島県教育委員会が、小中学校で放射線について授業する指導資料を作成し、全校から教師を集めて研修しました。小中学校の教職員で構成する福島県教職員組合は、その教育は「3・11以前と同様の理念に基づく原子力施策擁護・推進にある」とする見解を発表しました。  指導資料は全35ページ。文科省が10月に公表した放射線副読本(小中高それぞれ生徒用と教師用の計6点)と、同県災害対策本部が発行する放射線パンフレットの内容を整理統合して、放射線の影響、利用、防護、測定などの基礎知識を学ぶ内容になっています。 続きは えっ原発事故に触れないの?!

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福島県飯館村前田区、長谷川区長さんのスピーチ via Eisbergの日記

私は、福島第一原発事故のヒバクシャです。私の住む飯館村にプルトニウムが降ったのです。放射能は目に見えませんが、もし見えるならば、私の体は今、ドイツの街を輝かせるクリスマスの飾りのように光っていることでしょう。 事故が起こってすぐ、私は原発がおかしい、何かが起こっているのではと強く思いました。そして、新聞に三号機の爆発が発表された3月14日、私は慌てて村役場に飛んで行きました。「原発はどうなっているのですか」と問いただすと、「大変なことが起きている。空間放射線量が40マイクロシーベルトを超えている」という説明を受けました。驚いた私が部屋を出ようとすると、役場の人はこう言うのです。「誰にも言わないでくれ。村長に口止めされているんだ」 しかし、私はすぐさま部落に帰り、言うなと口止めされたことなど気にせずに部落の人に危険を知らせました。翌朝、3月15日の朝、6時半に 地区の人が続々と集まって来ました。そのとき、外は雨が降っていて、そのうち雪に変わりました。後でわかったことですが、ちょうどその頃、飯館村の 放射線量は100マイクロシーベルトを超えていたのです。それを知らせてくれたのはジャーナリストの方です。大勢のジャーナリストが村に来ていたのです。 私は、地区の住民に言いました。「外にはなるべく出るな。どうしても出なければならないのなら、マスクをしろ。肌を出すな。外から帰ったら玄関で服を脱 ぎ、風呂に入るかシャワーを浴びるかしろ。畑の野菜を食べてはいけない。換気扇を回すな」と。そのとき、北西の風が吹いていました。飯館村は原発からの放射能の風をまともに受けてしまったのです。 続きは福島県飯館村前田区、長谷川区長さんのスピーチ

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飯舘の小中学校  放射線 全学年で教育 via 東京新聞

東京電力福島第一原発事故で全村避難が続く福島県飯舘村の広瀬要人教育長は、本紙の取材に、放射線に関する授業を、来年度から小中学校全学年で実 施する方針を明らかにした。国の新学習指導要領では放射線教育は中学理科のみだが、村教委は子どもの発達段階に応じた教育が必要と判断した。村教委による と、市町村単位での取り組みは全国でも珍しいという。 (中山高志) 同県教職員組合(竹中柳一委員長)も、差別の防止や放射線防護を主眼とした教育内容の検討を始める。放射線問題への関心が高い首都圏でも注目を浴びそうだ。 広瀬教育長は、村独自に放射線教育を導入する理由について「これから生涯にわたり低放射線と付き合っていかなければならない子どもたちに『生き抜く力』を付けさせるため」と述べた。 村から一時、遠方に避難した子どもが「原発事故の福島から来た子」という周囲の視線を感じて「居心地が悪い」と思い、福島に戻ったケースもあった。「放射線との闘い」に直面する毎日の中、広瀬教育長は「子どもを守らなければ」と放射線教育導入を決断したという。 授業については「放射線の基礎知識や防護策が中心。総合的学習の時間や理科など、さまざまな教科で位置づけることができる。放射線をめぐる差別や いじめについて、道徳で扱うことも可能」とした。各学年で年間二、三時間程度の授業を想定。今後、学年ごとに指導基準を設定し、具体的内容を詰める。 続きは飯舘の小中学校  放射線 全学年で教育

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