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A nuclear power plant in Byron, Illinois. Taken by photographer Joseph Pobereskin (http://pobereskin.com). カレンダー
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Tag Archives: 東京ブラックアウト
【震災4年 インサイダーたちの警鐘(上)】 「茶番許すな」 覆面官僚作家の若杉冽さん via 47 News
東京電力福島第1原発事故から4年。汚染水流出などトラブルが絶えず、廃炉の見通しも不透明なままだ。その一方、政府は原発回帰にかじを切り、再稼働を推進する。“最前線”の実情を匿名で発信し続ける現役官僚と原発作業員に現状や課題を聞いた。 (略) ―若杉さんは原発即ゼロ派ですか。 「原発を動かす上での前提条件が全くクリアされていません。事故が起きれば30キロ圏外はもちろん、東京や大阪など大都市圏にも被害が及びかねな い。それでも、ごく限られた地域の同意をもって再稼働への地元同意を得ましたと言うおかしさ。同意する人と潜在的に被害を受ける人がずれています」 「原発から出る核のごみ処理も結論が出ていません。安全性、地元同意、核のごみ問題の解決。その三つが整えば、再稼働も国民の選択としてはあり得るかもしれないが、それが満たされない以上、ゼロと言わざるを得ません」 (略) ―立地自治体や電力会社の多くは同意権の拡大に反対しています。 「国の交付金や電力会社の寄付といった原資は限られており、自治体は自分の取り分が減ることを懸念しています。結局もっとお金を突っ込まないと、 あれだけリスクのあるものを動かすのは無理なんです。電力会社にも資産を切り売りしてでも同意対象を拡大するつもりはない、ずるいですよね」 「自治体も福島の事故前なら『安全神話にだまされた』と言えたが、もはや神話はありません。でも原発の定期検査で食堂に人が入ります、宿がもうかりますなどと言って再稼働に同意すれば、次に事故があったとき、もう被害者とは言えません」 ―政府は原発の再稼働を進める一方で、原発依存度は可能な限り低減するとも言っています。 「大衆が福島の事故を忘れるのを待っているんです。どっちとも受け取れる言い方にして、原発比率は出さずに当面やっていこうと」 ―政府や電力会社は原発について当初は電気が足りないから必要と主張し、次は国富流出、さらには電力自由化の中で補助が必要と論理を二転三転させています。 「いろんな言い方をしても最初から推進の結論ありきです。どれだけシェールガスが安くなっても変わらない。業界は最近、原発再稼働が電力自由化の 前提と露骨に言っている。電気事業法の改正案でも、電力自由化の総仕上げとなる発送電分離の延期が可能となる規定が盛り込まれました」 (略) ―電源構成比率の議論も進んでいます。 「政府がまずもくろんでいるのは、原発ゼロを確実につぶすことです。再生可能エネルギー導入が進むバラ色の絵を描いて今回は原発比率を下げる。で もエネルギー基本計画は3年ごとに見直すわけですから、そのときに書き換える。議論はただの儀式なんです。ばかばかしいですよ」 ―電力会社の値上げが相次いでいます。原発の再稼働はいつですか。 「安全保障法制でバタバタしている裏で決めちゃうんでしょう。東電は原発が動いていないのに黒字。競争入札を徹底するなど同じ改革をすれば各社と も黒字になるはず。でも、それをやると(電力会社が巨額の企業献金などで政治を動かす)モンスターシステムにカネが集まらなくなるから、やらないんです」 × × わかすぎ・れつ 東大卒。国家公務員Ⅰ種試験合格。東京・霞が関の省庁に勤務中。本名や年齢、所属などは非公表。 全文は【震災4年 インサイダーたちの警鐘(上)】 「茶番許すな」 覆面官僚作家の若杉冽さん
天皇が安倍首相の原発再稼働を批判? キャリア官僚による告発小説の衝撃の内容 via LITERA
(抜粋) 前作は「原発はまた、爆発する」という衝撃的な副題のもと、政官財のトライアングルがなぜ原発再稼働に固執するのか、その真の理由を克明に描き出し た。端的に言うと、原発再稼働とは、原発によって生み出されるレント(超過利潤)と呼ばれる巨大マネーの還流システム(小説では「モンスター・システム」 と表現されている)の再稼働に他ならない。その目的のため、電力会社、官僚、政治家が何を考え、どう行動しているのかを暴き出した。 実際、安倍政権発足後のわずか2年で日本の原発政策は若杉の小説に書かれたとおり(電力会社の思惑どおり)、アッと言う間に「フクシマ以前」に戻ってしまった。 第2弾となる本作『東京ブラックアウト』は再稼働後の苛烈な事故の実際をシミュレートしているのだが、政官界が刮目しているのは、天皇の原発に対するスタンスが描かれたくだりだ。結論を言うと、天皇は原発再稼働には反対なのだという。 〈改めて指摘するまでもなく、今上天皇と皇后両陛下は、東日本大震災の被害に心を痛められている。とりわけフクシマ原発の事故については、美しい日本の国 土が放射性物質により汚染され、いまだに一五万人以上の住民が住み慣れた土地からの避難を余儀なくされていること、そして、天から与えられし農作物や畜産 物の恵みの多くが、未だ放射能の基準値を超え出荷停止となっていることに、深い悲しみを覚えておられる。(中略) 陛下が私的旅行として足尾銅山の跡地を訪問されたことも、原子力災害を二度と繰り返すことのないようにとの陛下の強い意志の表れである。〉(同書より) 小説には、原子力規制庁長官に就任した警察官僚の井桁勝彦が御所に呼ばれ、天皇と会話するかなりきわどいシーンがある。カギカッコ内は小説に書かれた天皇の“お言葉”だ。 「そろそろ我が国の原子力発電所がまた動き出しますか?」 「……井桁さん、それで、原子力発電所はまた動き始めますか?」 執拗に迫る天皇に、原子力規制庁長官は手続き上の道筋しか答えられない。 「前の民自党政権の四大臣会合のような政治判断は想定していない、ということですね」 「もしも原子力発電所に、フクシマよりも酷い事故があったら、どうやって事故を収めるのですか?」 「原発でフクシマ以上の事故が起きたときに、災害対策本部が立ち上がり、総理が本部長として指揮を執ることが法律には書いてありますね。しかし、結局のところ、いったい誰が責任を持って事故を収めることになるのですか?」 長官は答えられない。それはそうだろう。実はいまの日本の実情では、具体的に誰が事故を収めるのかという根元的なことが決められていない。警察も 消防も自衛隊も、協力を要請されることはあっても、暴れ始めた原発に突撃する義務はない。天皇は、この原発事故対策の本質をズバリ言い当てている。 「(前略)じゃあ、誰が事故を収束させるのか決まらないまま、それで再稼働をしてよし、というわけにもいきませんね?」 「……本当の保守というのは、原発の再稼働にこだわったり、経済成長を追い求めたり、ということではなくて、我が国の美しい国土や伝統文化を守る、ということではないですかね? この前、小吹衆議院議長にもお話をしたら、小吹さんはよくわかっていましたけどね」 「小吹衆議院議長」が伊吹文明前衆議院議長をモデルにしていることは言うまでもない。 もちろん、ここに出てくる天皇の言葉はフィクションである。だが、作者の若杉は前作発表後、複数のメディアの取材に答え、自らが政策の意思決定に 関わる立場にいることを認めたうえで、役所内で直接、あるいは間接的に見聞きした「真実」を小説として伝えたかった、と語っている。天皇とのやりとりをこ こまで踏み込んで書いているということは、確実な情報源がいるということだ。元財務官僚の高橋洋一は同書の帯に「この小説は95%ノンフィクション だ!!」と記している。 現行憲法下では天皇は国政に関する権能は有しないとされているが、閣僚や官僚の内奏やご進講の際には当然のことながらさまざまな質問やコメントが発せられ る。だが、その発言内容を外部に明らかにすることは天皇の政治利用として厳に戒められている。逆にいえば、天皇と直接接触している一部官僚や政治家は政策 に対する天皇の意向を知っている、が、表に出せない。出せるとしたら、フィクション(小説)というかたちをとるしかない。 小説『東京ブラックアウト』が政官界で注目されているのはそのためだ。若杉は小説の形をとって、天皇の原発再稼働反対の意志を国民に伝えようとしているのではないか、と──。 その真偽はさておき、天皇・皇后両陛下が安倍政権に対して強い危機感を持っているということは、皇室関係者の間ではもはや常識になっている。誕生日 の記者会見などを通じてA級戦犯の責任の大きさに言及したり、日本国憲法について「今後とも憲法を遵守する立場に立って、事に当たっていく」と明言するな ど、以前より踏み込んだ護憲発言をしたりしている。いずれも安倍政権発足前にはなかったことだ。 ところが、マスコミは安倍政権に配慮してか、こうした“お言葉”から垣間見える天皇の意向をほとんど伝えてこなかった。とくにひどいのがNHK で、2013年の誕生日会見で天皇が「平和と民主主義を守るべき大切なものとして日本国憲法をつくり……」と憲法について言及した部分を完全にカットしてしまった。NHKニュースを見た天皇はさぞや驚いたことだろう。 その天皇は、2015年の新年にあたっての「ご感想」でこう述べた。 「本年は終戦から70年という節目の年に当たります。多くの人々が亡くなった戦争でした。(中略)この機会に、満州事変に始まるこの戦争の歴史を十分に学び、今後の日本のあり方を考えていくことが、今、極めて大切なことだと思っています」 これはもう明らかに、歴史修正主義を強め、集団的自衛権行使容認で日本を「戦争のできる国」にしようとしている安倍政権への強いメッセージというほかはないだろう。 ところが今回も一部マスコミは天皇の意向を黙殺した。 … Continue reading