小出裕章氏「福島原発は石棺で閉じ込めるしかない」 via 週間エコノミストOnline

2011年3月11日に発生した東京電力福島第1原子力発電所の破局的な事故(フクシマ事故)の災禍は、今もなお続いている。放射能汚染水の取り扱いなどは今まさに直面している焦眉(しょうび)の課題だが、ここでは廃炉を完了させるに当たって避けては通れないデブリ(熔融<ようゆう>した核燃料と原子炉構造物等が混合した残がい)の回収が不可能である、という点に絞って記すことにする。

 フクシマ事故で問題となる核分裂生成物のうち、人間に対して最大の脅威となる放射性物質は「セシウム137」だ。日本政府によると、フクシマ事故では広島原爆がばらまいた168倍のセシウム137が大気中にばらまかれたという。「原子力緊急事態宣言」が当日発令され、その宣言は10年を経た現在も解除できないまま続いている。炉心には広島原爆の約7800発分のセシウム137が存在していた。

[…]

しかし、スリーマイル島原発は米ウェスチングハウス(WH)社が開発した加圧水型軽水炉(PWR)を使っていたのに対して、福島原発は米ゼネラル・エレクトリック(GE)社が開発した沸騰水型軽水炉(BWR)を使用していた。PWR型はBWR型に比べて圧力容器鋼材の厚さが厚い。[…]

原文

This entry was posted in *日本語 and tagged , . Bookmark the permalink.

Leave a Reply