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ABCC幹部 「黒い雨」の健康被害指摘 1950年代 米政府見解に異唱え via 毎日新聞

原爆による放射線の人体への影響を研究していた米原爆傷害調査委員会(ABCC)の幹部が1950年代半ば、広島で原爆投下直後に降った「黒い雨」などの放射性降下物が病気の原因になった疑いがあると指摘し、詳細な調査が必要だと米政府関係者に伝えていた。原爆投下後の放射性降下物の人体への影響はないという米政府の見解に異を唱える内容だった。ABCCでもその後、詳細な調査は行われず、被爆75年を迎える今も、米政府は見解を変えていない。

テキサス医療センターに未公開報告書

 ABCCの生物統計部長だったローウェル・ウッドベリー医師(故人)が、戦後、米軍から核政策を引き継いだ米原子力委員会(現エネルギー省)の関係者らに送った未公開の報告書がテキサス医療センター図書館に残されていた。日付はないが、54年3月に米国が南太平洋のビキニ環礁周辺で水爆実験を実施し、被ばくが問題になった直後の調査の記述があることなどから、以後数年間に作成されたとみられる。

 報告書は、ABCCが広島・長崎で被爆した約4万人を対象に53~55年に実施した疾病調査で、原爆爆発時に出た直接放射線の影響がほぼないとされた爆心地から2キロ超の地点にいた48人に、放射線が原因とみられる急性症状や病気が確認されたと説明。4・9キロの地点にいて、投下翌日から放射性降下物が降った地域で父親を捜した女性(当時20歳)に脱毛が見られたことを例に挙げ「放射性物質が落ちた地域の線量は強く、症状を引き起こすだけの被ばくをした恐れがある」と指摘した。甲状腺機能障害とみられる症状が2キロ以内の人と同様に見られる点にも注目し「原因が黒い雨なのか、詳細な調査が必要だ」と訴えていた。

 原爆投下後の残留放射線について、米政府は45年9月に「存在しない」との公式見解を発表。55年2月には米原子力委が、上空500~600メートルで爆発した広島・長崎の原爆では放射性降下物は「害なく消えた」との見解を示し、その後も覆していない。ABCCの調査・研究を引き継いだ放射線影響研究所は「黒い雨について聞き取りはしたが、詳細な調査はしてこなかった」としている。

専門家「米政府があえて無視した可能性」

 米国の核政策とABCCの歴史に詳しい奈良大の高橋博子教授(日米関係史)は「広範囲に降った黒い雨の影響を認めれば『不必要な苦しみを与える兵器』の使用を禁ずる国際法に反する恐れがあり、米政府がウッドベリー氏の指摘をあえて無視した可能性がある」と話している。

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