全国から注文殺到 福島名物「ラヂウム玉子」ロゴ入りTシャツが人気 via 毎日新聞

 松尾芭蕉が訪れたことでも知られる飯坂温泉(福島市)の名物「ラジウム玉子」のロゴをデザインしたTシャツが発売された。昭和テイストのレトロなデザインが人気を呼び、ツイッターなどSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を中心に口コミで拡散。冬場には異例の100枚超えのペースで売れ、沖縄からも購入希望の連絡が入るなど話題を集めている。

福島の奥座敷として首都圏からの観光客も多い飯坂温泉は、日本で初めてラジウムが確認された地。「ラジウム玉子」と名付けられた温泉玉子は名物で、約10軒の業者が製造している。福島ではスーパーでも普通に買うことができる、地域を代表する食べ物でもある。

 Tシャツの販売を始めたのは「元祖ラヂウム玉子」を製造・販売している福島市飯坂町の「阿部留(あべとめ)商店」。販売を企画した同店の奥田健(おくた・たける)さん(27)によると、2018年10月に東京・六本木であったイベントに出店する際、販売用のユニホームとしてロゴを大きくあしらったTシャツを1枚作ったのがきっかけだった。イベントに訪れた人たちから「かわいい」「売ってほしい」という声が多く寄せられたことから商品化を思い立ち、19年1月末からオンラインショップで受け付けを開始するとともに、飯坂温泉にある店の店頭でも販売を始めた。

 同店は1878(明治11)年創業。「ラヂウム玉子」は奥田さんの曽祖父に当たる2代目の阿部義雄さんが大正のころから開発に取り組み、昭和初期に販売を始めた店の看板商品。今も飯坂温泉の源泉で温めて製造するため、源泉に浸す時間を日々調整するなどの手間がかかっているという。ロゴも2代目が手がけたもので、今も玉子を包む紙に使われている。

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