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原発の第二神話 「事故が起きても、最後は国が補償」via 朝日新聞

「被害者の適切な賠償がより迅速かつ円滑に行われるとともに、原子力損害の被害者の保護を着実に図ることができる」(柴山昌彦文部科学相 昨年12月4日、参院文教科学委員会で)

関根慎一

東京電力福島第一原発の事故から8年近く。昨年の臨時国会では、原発事故の賠償制度を定める原子力損害賠償法が2011年の事故後初めて改正された。

改正で、被災者にすぐ賠償できるよう国が電力会社に融資する制度などができた。だが、当初検討された電力会社が支払う賠償に上限を設けて国の責任を明確にする案や、電力会社に保険などで準備させる額の引き上げは見送られた。抜本改正にはほど遠かった。

(略)

「福島の現状」が気になり、佐々木さんを訪ねた。

佐々木さんが住む復興公営住宅。田んぼをつぶして3階建て集合住宅が6棟新築された。約300人が、古里とは気候風土の違う場所で避難生活を送っている。

佐々木さんは、避難所や仮設住宅での生活を経て、17年1月に家族5人でこの住宅に入居した。生活の糧は貯金の取り崩しや東電からの賠償だった。賠償は事故後、毎月10万円ずつ支払われてきたが、昨年3月で打ち切られた。

国は17年3月までに、特に放射線量が高い地域を除いて避難指示を解除した。国や県は自立支援に軸足を移し、住民の帰還を促す。

だが、佐々木さんの家がある浪江町山間部は線量が高く、避難指示が続く。除染をどうするか国は明確に決めず、自宅周辺が除染されるかもわからない。「戻れるのか戻れないのかの見通しもなく賠償は止まった。事故のツケを被災者に回すのが、今の原賠法に基づく賠償の実態だ」。口調は怒りで震えた。

浪江町に戻った住民は、昨年末で数%に過ぎない。避難指示が解除された地域があるとはいえ、商店は軒並み閉鎖されたままで元のように暮らすのは難しく、放射線への不安も根強いためだ。

(略)

原発事故の対応に必要なお金を誰が負担するのか。改正原賠法でも依然あいまいだ。けれども、事故のツケを結局国民もかぶる、という福島の事故の「解決策」を、電力会社は各地の原発再稼働に向け、「既成事実」として住民らに説明している。

昨年11月、原賠法改正を問題視する市民団体「原子力市民委員会」が国会内で開いた集会を取材した。委員会によると、昨年7月に中国電力島根原発3号機の稼働に向け鳥取県米子市で行った住民説明会では、次のような場面があったという。

住民男性「保険の上限1200億円で、どうして補償できるのか」

中国電力役員「補償は電力会社と国がする」

会によると、日本原子力発電東海第二原発茨城県東海村)の再稼働に向けた地元住民説明会でも、同社は「最後は国が補償する」と説明したという。委員会座長の大島堅一・龍谷大教授は指摘する。「事故前は『事故は起こらない』という神話。事故後は、福島での問題を無視した『事故が起こっても大丈夫』との第二神話がはびこりつつある」

全文は原発の第二神話 「事故が起きても、最後は国が補償」

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