原発事故後に甲状腺がん手術 8割が将来に不安 福島 via NHK News Web

原発事故のあと甲状腺がんと診断され、手術を受けた福島県の子どもやその保護者に支援団体とNHKがアンケートを行ったところ、がんの再発や将来などへの不安を抱えている人が8割近くに上りました。支援団体は患者たちの不安の実態が明らかになったとして、十分な支援を国などに求めることにしています。

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支援団体の「3・11甲状腺がん子ども基金」とNHKは、ことし8月、甲状腺がんの手術を受けた子どもまたはその保護者、合わせて67人に郵送でアンケートを行い、52人から回答を得ました。

この中で、今不安に感じていることがあるか尋ねたところ、「ある」という回答が77%に上りました。

不安の内容としては「がんの再発」が23人と最も多く、次いで「がんの転移」と「体調」がそれぞれ9人、「妊娠や出産」と「就職や仕事」がそれぞれ5人など、手術のあとも健康面や将来などに、さまざまな不安を抱えていることがわかりました。

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また見つかったがんについて、有識者で作る県民健康調査検討委員会が、現時点で放射線の影響とは考えにくいとする見解を示している一方、アンケートではほぼ半数が「事故の影響はあると思う」と答えていて、認識の違いも浮き彫りになりました。

「3・11甲状腺がん子ども基金」は、これまで知られていなかった実態が明らかになったとして、患者への精神的なサポートや診療などにかかる費用など、国や県に十分な支援を求めることにしています。

代表理事の崎山比早子さんは「何が原因であろうと、原発事故がなければこのような状況にはならなかったことは確かで、継続的な患者のケアが必要だ」と話しています。

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検査は現在3巡目で、有識者で作る福島県の県民健康調査検討委員会によりますと、これまでに190人余りががんやがんの疑いと診断され、このうち150人余りが甲状腺を切除する手術を受けました。

これについて検討委員会では、1巡目の検査を取りまとめた去年3月の段階で、被ばく線量が総じて小さいことなどを理由に「放射線の影響とは考えにくい」とし、検査を大規模に実施したことで、甲状腺がんが多く見つかっている可能性が高いという見解を示しています。

最終的な結論は出されておらず、患者からは検討委員会の見解に戸惑う声や真相の解明を求める声が出ています。

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