/上 タンクぎっしり830基 第1原発、増え続ける汚染水処理水 via 毎日新聞

福島第1原発(福島県)の敷地内には汚染水の処理水が入ったタンク約830基が所狭しと並んでいた。同原発は約350万平方メートルと全国有数の広さだが、東京電力の担当者は「あと3、4年で敷地がいっぱいになる」と説明する。事故から6年半以上経過したが、抜本的な解決策が見つかっていない課題は多い。10月下旬に原発立地自治体の毎日新聞記者らが対象の視察に参加した。福島の現状を報告する。【根岸愛実】

 福島第1原発の廃炉作業には30~40年間必要とされる。特に事故で溶け落ちた核燃料「燃料デブリ」の取り扱いを巡ってはこれまでスケジュールが先延ばしされるなどしている。

 敷地内には、原発建屋に流入した地下水からセシウムなどの放射性物質を除去する処理装置が置かれ、東電によると、処理量は1日約360トン。規制基準上は希釈して海に流せる数値の範囲内だが風評被害を懸念し、敷地内に保管している。

 東電は地下水流入を抑える凍土壁を作るなどしているが汚染水は増え続けている。9月21日現在で約81万トンの処理済の汚染水がタンクに保管されている。

原子炉建屋周辺は今も放射線量が高く、数人の作業員が防護服を着て作業する姿が見えた。東電によると、なるべく放射線を浴びないよう少人数が交代で作業しているという。

 福島第1原発から南に約12キロの沿岸には福島第2原発が立地する。東日本大震災では四つの外部電源のうち三つが津波で浸水したが、一つが残ったため、復旧させた海水ポンプを動かすなどして重大事故を免れた。

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東電の担当者は、福島第1原発の廃炉について「先も見えない作業」と話す。住民の帰還ができるようになった周辺自治体もあるが、第1原発が立地する双葉町や大熊町などは「帰還困難区域」のままだ。原発事故の影響はいまだ続いている。=次回は19日掲載

 

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