原発避難者訴訟 千葉で報告集会 「こんな判決おかしい」…国の責任認めぬ判決に不満続出 via 産経ニュース

「こんな判決はおかしい」。千葉地裁で22日に判決が言い渡された東京電力福島第1原発事故避難者の集団訴訟で、阪本勝裁判長は東電の責任を認め、総額約3億7600万円の損害賠償の支払いを命じる一方、国の責任については認めなかった。閉廷後、弁護団と原告は県弁護士会館(千葉市中央区)で行った支援者らへの報告集会と記者会見では、判決内容に不満を訴える声が次々とあがった。(橘川玲奈、長谷裕太)

判決では、原告が求めていた「ふるさと喪失慰謝料」の一部を認めるなど踏み込んだ部分もあったが、東電と国の責任を認めた前橋地裁判決と異なる判断に、失望を声が渦巻いた。

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約2時間の集会の最後には、滝沢事務局長が原告や弁護団などを代表して、声明を発表。「国の法的責任を認めさせることや、本日の判決で不十分だった損害賠償認容額の是正のために控訴することも含め、被害の完全賠償が実現するまで、今後とも総力を挙げて闘う」と宣言。参加者から拍手が起こった。

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男性は同町に代々続く家の生まれ。第二次世界大戦で学校教師だった父と次兄は開拓団員として旧満州に渡り、その後死亡。海軍に入隊した長兄も戦死。父と2人の兄という働き手を失った一家は終戦後、貧困に苦しみ、「私が家を守り家族を養わなければならなかった」と振り返る。

そのため稲作や養蚕などでありとあらゆることに脇目もふらず働いた。地域の発展のため、区長を4期8年、町議を4期16年つとめた。「地域のため、私なりに大変努力した」。戦争で失った父や兄、地域の戦没者のために町戦没者遺族会会長も約20年つとめてきた。

国のために亡くなった父や兄と同様に、事故前は地域の発展のために、国や東電が「絶対安全安心」として推進する原発を「信じてきた」と話す。

だが、絶対安全安心だったはずの福島第1原発で事故が起き、先祖から受け継ぎ、自身も発展のために尽くした故郷を離れることを余儀なくされた。現在も帰還困難区域に指定されている自宅には、今も家族の遺品などが眠り、持ち帰ることは叶わぬままだ。

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迎えた判決日。男性は判決前には穏やかな表情を浮かべていた。しかし判決を聞き、顔には強い怒りがにじんだ。

「三権分立を信じていたのに、裁判官は行政にベッタリの判決をした」と痛烈に批判。今後も故郷を取り戻すため、「こんなことでは終われない」と、法廷で闘い続ける姿勢をみせた。(長谷裕太)

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