東京電力福島第1原発事故後、原発廃炉や除染などに従事する「復興作業員」が全国から福島に集まり、被災地再生の一翼を担っている。要員は、廃炉関係だけでも1日5000人超に上るが、地域との深い交流はなく、専用宿舎と職場を往復する日々を送る人が多い。事故の風評被害で果樹園の経営をあきらめた農家、職場になじめず転職を繰り返し、生き方を模索する若者……。作業員たちにそれぞれの事情を聴いた。【曽根田和久、岸慶太】
「結構評判がよかったんですよ。完熟リンゴ」。4年前から家屋の除染や原発廃炉に携わる50代の男性は、復興作業の車が行き交う国道6号近くの公園で懐かしんだ。
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