福島の給食、地元食材が復活 「風評の払拭進む」 via 日本経済新聞

東京電力福島第1原子力発電所事故と東日本大震災からの復興の途上にある福島県の公立学校の給食に県産食材が復活している。事故後、放射線への不安から使用割合は急落したが徐々に回復、2016年度は震災前の水準に迫った。県は「安全性への理解と風評の払拭が進みつつある」とみており、地元産の利用を後押しして地産地消と食育に役立てたい考えだ。

「このイチゴ甘いよ」「おいしいね」。児童の顔に思わず笑みが浮かぶ。3月中旬、福島県の沿岸部に位置する新地町の新地小学校。この日の給食のデザートは同町産のイチゴだ。

地場産品を給食に積極的に取り入れている新地町では現在、県内産のコメや野菜に加え、タコやコウナゴなど一部水産物も使用。県産食材の割合は昨年末時点で約6割に達し、震災前の約4割を大きく上回った。

「専門家による食育講座や保護者へのアンケートを何度も実施し、地元産食材の使用に理解を得てきた」と話すのは新地小の森仁市校長(59)。同校は、町による放射性物質検査に加え、測定器を使って放射線量を独自に検査している。

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福島県によると、県内の学校給食での県産食材の品目数をベースとした活用割合は、16年度は前年度比5ポイント増の32.3%。震災前に調査した10年度の36.1%に迫る水準となった。原発事故後は十数%まで減ったが、その後は着実に上昇している。

県産食材の活用を促すため、県は保護者向けの給食試食会の開催費などを学校に一部補助する事業を実施。15年度に活用したのは延べ256校に上る。

活用割合を20年度に40%まで引き上げるのが県の目標。県による16年度の学校給食の検査で、放射性物質は検出されなかった。担当者は「保護者らの理解も得ながら、何とか目標を達成したい」と話している。〔共同〕

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