国連 核禁止交渉へ勧告、採択 部会報告書 日本は棄権 via 毎日新聞

【ジュネーブ福島良典】スイス・ジュネーブで開かれた国連核軍縮作業部会は最終日の19日、核兵器禁止条約交渉の来年中の 開始を国連総会に勧告した報告書を賛成68、反対22、棄権13の賛成多数で採択し、閉会した。「核兵器のない世界」を最終目標に据えた非核保有国主導の 取り組みが始動した。参加国の大半は総意による採決を目指したが、交渉開始に反対するオーストラリアの要請で投票に持ち込まれた。

 日本は「投票による採択は、核軍縮を巡る国際社会の分断を一層進めることになりかねない」(外務省筋)との判断から棄権した。佐野利男軍縮大使は作業部 会終了後、記者団に対して「今後、(核軍縮に取り組む国々が)団結していけるように最大限の努力を図っていきたい」と述べた。

 採択された報告書は「作業部会は広範な支持を得て、国連総会が法的拘束力のある核兵器禁止文書の交渉会議を2017年に開催するよう勧告した」と明記し た。投票に参加しなかった国々を含め、交渉開始を支持した禁止推進派は「核の傘」に入っていない非保有国107カ国。

 その一方で報告書は、「核の傘」に依存する日本や北大西洋条約機構(NATO)加盟国など24カ国が勧告に「同意しなかった」ことを記録し、安全保障上の懸念に配慮した多国間の核軍縮交渉を前進させるべきだと主張したことを盛り込んだ。

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条約で想定される要素として、核兵器の保有、使用、備蓄、配備や関連融資などの禁止や、核実験などの被害者への援助を列挙している。

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国連核軍縮作業部会の報告書骨子

・「核兵器のない世界」の達成、維持のための法的措置検討を勧告

・国連総会に核兵器禁止条約の来年中の交渉開始を勧告

・一部の国々は現行の枠組み重視の核軍縮の取り組みを支持

・透明性の向上、偶発的事故など危険の削減を勧告

・核兵器の保有、使用、備蓄、配備や関連融資などの条約による禁止を想定

・世界の指導者に広島、長崎訪問を提案

全文は国連 核禁止交渉へ勧告、採択 部会報告書 日本は棄権

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